派遣社員として入社した時に「色んな人から指示を出されて、誰に従っていいのか分からない」という人も多いでしょう。
多くの仕事を依頼され、一体どれを優先したら良いのか分からなくなった時、「指揮命令者」に従うのが一番ですが、一体誰が責任者なのか分からないということもあります。
また「今後の更新どうなるの?」ということは「派遣先責任者」が権利を握っています。
本記事では、派遣の指揮命令者と派遣先責任者について、それぞれどのような役割をしていて、派遣社員はどうやって確認できるのかなど詳しく説明します。
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※1 2020年5月
Contents
派遣社員の指揮命令をするのは派遣先企業
派遣社員は派遣会社に雇われていますが、派遣社員の指揮命令をするのは派遣先の会社です。
上記の図のように、仕事の指示は派遣先の会社の上司から出されます。
派遣会社は、派遣社員を派遣した後「給料はうちから払うから、業務内容については派遣先の指示に従ってね。業務内容以外のことや派遣先でのトラブル、派遣先に言えない悩みがあればいつでも相談してね。」といった姿勢なのです。
指揮命令者と派遣先責任者の違い
派遣社員は派遣会社から業務指示を出されるのですが、派遣先には「指揮命令者」、「派遣先責任者」という役割の人がいます。
どちらも似たようなイメージに思えるのですが、それぞれ違う職務を果たしているのです。
ここからは指揮命令者と派遣先責任者の違いについて説明します。
指揮命令者とは
指揮命令者とは、派遣先で仕事の指示を出す派遣社員の直属の上司のことを指します。
指揮命令者の役割は、派遣社員に対して業務指示を行うことです。
また、具体的な仕事のやり方や進め方についても、指揮命令者から受ける場合が多くなっています。
派遣社員からすると、業務の進め方などの確認をしたり、仕事の進捗などを報告する担当者です。
入社する前に派遣先企業に顔合わせに行く場合、派遣先の上司が業務内容等について説明してくれますが、その上司が指揮命令者である可能性が高いでしょう。
実際、顔合わせ時に挨拶をした派遣先の上司が、入社後の指揮命令者だったというケースもあるようです。
派遣先が忙しい職場だとあれこれ仕事を頼まれて、一体どれから手をつければ良いか分からなくなることがありますが、そんな時は「指揮命令者」に指示を仰ぎましょう。
派遣先責任者とは
派遣先責任者とは、派遣社員の就業状態を把握し、管理をする人です。
その役割は苦情の処理などになります。
派遣先責任者とは、派遣された労働者に関する就業の管理を一元的に行い、派遣先における派遣スタッフの適正な就業を確保するための存在です。
そのため、派遣先責任者とは、派遣元責任者と同等の適性・能力・責任を有する存在であることが大前提となります。
(参考:一般社団法人 日本人材派遣協会「派遣先のコンプライアンス」)
上記のとおり、派遣先責任者は業務に対する知識や能力があるだけでなく、責任あるポジションに就いていることも必要になります。
実際、派遣先の派遣先責任者が勤続年数20年の総主任だったケースでは、「仕事に関することや有給を取る時などは、全てその上司に相談することになっていた」という実例がありました。
派遣先責任者は、派遣社員の契約更新に関する決定権を持っていて、派遣会社の担当者の訪問時に派遣社員の仕事ぶりを報告し、次の更新をするか否かの判断をするなどの重要な役割を担っているのです。
相談内容別! 指揮命令者と派遣先責任者のどちらの質問すべきか
相談内容によって、指揮命令者に相談した方が良い時と派遣先責任者に相談した方が良い時があります。
まず、派遣の業務自体に関する相談なら指揮命令者にしてください。
そして、派遣先の人事や労務といった内容について質問・相談するなら派遣先責任者に話したほうが良いでしょう。
このように、相談する内容によって指揮命令者に話したほうが良い場合と、派遣先責任者に話したほうが良い場合に分かれるのです。
指揮命令者と派遣先責任者に関するQ&A
ここからは、指揮命令者と派遣先責任者に関する様々な質問に対して答えていきます。
些細な疑問が解消されるかもしれませんので、ぜひチェックしましょう。
指揮命令者と派遣先責任者が同一人物でも問題ない?
法律上、指揮命令者と派遣先責任者は別の人でないとダメという決まりはありません。
ですから、派遣先責任者と指揮命令者を兼任していても問題はないのです。
実際の派遣先では、指揮命令者と派遣先責任者は同じ上司だったというケースがあります。
苦情処理担当者と指揮命令者を同一にすることはできる?
苦情処理担当者と指揮命令者を同一人物にすることはできません。
ただし、苦情処理担当者と派遣先責任者を同一人物にすることは可能です。
実際に、派遣先責任者の約半数は「苦情処理」を行っているというデータがあります。(参考:一般社団法人 日本人材派遣協会「派遣先のコンプライアンス」)
尚、苦情処理担当者については就業条件明示書で確認することが可能です。
派遣元は、労働者を派遣しようとするときには、あらかじめ苦情の処理に関する事項について、就業条件明示書等により明らかにしなければなりません(派遣法第34条)。
また、苦情処理に関する事項としては、
① 申し出を受ける者(氏名・部署・役職・電話番号等)
② 苦情処理の方法
③ 派遣元と派遣先との連携のための体制(連絡協議会の設置等)
などを具体的に定めなければなりません。(参考:厚生労働省「派遣元と派遣先との連携」)
派遣先責任者がいない場合どうなるの?
派遣先に派遣先責任者がいない場合は、派遣先が違法行為を行っていることになります。
何故なら労働者派遣法第41条にて、派遣先責任者を必ず選任しなければならないと定められているからです。
違法行為をした派遣先は30万円以下の罰金を支払わなくてはいけない場合があるでしょう。
(派遣先責任者)
第四十一条 派遣先は、派遣就業に関し次に掲げる事項を行わせるため、厚生労働省令で定めるところにより、派遣先責任者を選任しなければならない。(労働者派遣法)
派遣先責任者の選任には厳格な責任が伴います。
派遣先責任者を選任しなかった場合は、労働者派遣法第61条第3号に該当し、30万円以下の罰金に処せられる場合があります。(参考:一般社団法人 日本人材派遣協会「派遣先のコンプライアンス」)
指揮命令者が不在の場合は違法?
指揮命令者は派遣社員に対して指示を行う人なので、常に職場に常駐しているイメージがありますが、指揮命令者が不在だとしても違法ではありません。
法律では指揮命令者が常駐していなければならないという定めはないので、職場に派遣社員しかいないということがあっても問題はないのです。
指揮命令者とは仕事の指揮命令を仰ぐ人ですから、居場所が明確でい
つでも連絡が取れれば、離れたところに常駐していても構わないのです。(参考:一般社団法人 日本人材派遣協会「派遣先のコンプライアンス」)
上記のとおり、いつでも連絡が取れる状態であれば、指揮命令者が派遣社員から離れた場所に常駐するのも良しとされています。
実際の派遣先でも、指揮命令者が出張により長期不在になるというケースはあるのです。
一方、派遣先責任者の場合は常駐していなければ職務を果たすことはできないとされています。
複数の指令命令者に仕事を頼まれた場合は?
複数の指令命令者に仕事を頼まれた場合は、基本的に「契約書類上の指揮命令者からの指示」を優先するべきです。
ただし、自分一人で判断するのではなく、派遣先の方に重要度などを確認するしてから業務を進めた方が良いでしょう。
雇用契約書で指揮命令者、派遣先責任者を確認しよう
派遣社員は入社後に業務指示を誰に仰ぐべきか、また欠勤する場合や有給休暇などの相談は誰に言えば良いのか分からなくならないように、事前に派遣先の指揮命令者や派遣先責任者を確認しておく必要があります。
指揮命令者と派遣先責任者は、雇用契約書で確認しましょう。
労働者派遣契約では、雇用契約書に指揮命令者と派遣先責任者を記載するように定められています。
2 契約の内容等
(1) 契約内容③ 労働者派遣の役務の提供を受ける者のために、就業中の派遣労働者を直接指揮命令する者に関する事項
・ 派遣労働者を具体的に指揮命令する者の部署、役職及び氏名である。(以下省略)
⑩ 派遣元責任者及び派遣先責任者に関する事項
・ 派遣元責任者及び派遣先責任者の役職、氏名及び連絡方法である。また、①(派遣労働者が従事する業務の内容)が製造業務である場合には、当該派遣元責任者及び派遣先責任者が、それぞれ製造業務専門派遣元責任者(則第29条第3号)又は製造業務専門派遣先責任者(則第34条第3号)である旨を記載すること。(労働者派遣契約)
指揮命令者と派遣先責任者
今回は、派遣先の指揮命令者と派遣先責任者について説明しました。
ここまでの記事をまとめてみましょう。
まとめ
- 派遣社員の指揮命令をするのは派遣先である
- 指揮命令者とは、派遣社員に業務の指示を出す直属の上司である
- 派遣先責任者とは、派遣社員の契約更新に関わる権限を持ち、就業状態を把握し管理をする人である
- 苦情処理担当者と指揮命令者は兼任してはいけない
- 派遣先責任者を選任するのは派遣先の義務である、選任しなかった場合は30万円以下の罰金となることがある
- 指揮命令者はいつでも連絡がつけば常駐していなくても良いが、派遣先責任者は派遣社員の近くにいる必要がある
- 指揮命令者と派遣先責任者は雇用契約書で確認できる
派遣先の指揮命令者と派遣先責任者を把握しておくことは、何かあった時に役に立ちます。
入社後に必ずお世話になる人なので、しっかりと名前を覚えておきましょう。
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