正社員から派遣社員に転職しようと悩んではいませんか。
そもそも正社員を辞めて派遣社員になりたいと思った理由はなんでしょう。
結婚・出産・育児のほか、転勤や部署移動により仕事が嫌になった、中には長期的な目で考えてみたライフプランから転職を考えている… ということもあります。
では、ここで正社員から派遣社員に転職すると、どういったメリット・デメリットがあるのかについてチェックしていきましょう。
本記事では、メリット・デメリットはもちろん、実際にする手続きや転職するにあたって志望動機はどうすれば良いのかなど詳しくまとめてみました。
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Contents
正社員を辞めて派遣社員になろうと思う理由
正社員と聞くと「安定したイメージ」が強いですが、その「正社員」を辞めたいと思い、派遣社員になろうと思うまでの理由とは何でしょうか。いくつか例を挙げてみました。
- 仕事のプレッシャーや責任重くて辛い
- 休みがなく体がもたない
- サービス残業が多いわりに給料が低い
- 人間関係が辛い
- パワハラが辛い
- 結婚によって今後のライフスタイルを考えた
- 妊娠・出産を機にフルタイムで働けなくなった
- やりがいを感じられない やりたい業種がある
だいたい上記の8つが正社員を辞めようと思う代表的な理由です。
では、これらの理由をきっかけとして実際に派遣社員に転職することで、どのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。
正社員から派遣社員になる人の割合は?
実際に、正社員から派遣社員に転職した人はどのくらいの割合なのでしょうか。
一般財団法人日本人材派遣協会では、現在派遣社員の人に「派遣社員WEBアンケート調査」を実施し、これまでのキャリアについての調査をしています。
調査データによると、派遣以外に経験した就業形態で「正社員のみ経験」と答えた人が24.8%、「正社員とその他の就業形態を経験」いう人が57.6%でした。
つまり、82.4%の人がこれまでに正社員を経験したということになります。
一方、「正社員経験なし」という人はたったの17.6%でした。
この調査結果から、正社員から派遣社員になる人の数は多いということが分かるでしょう。
正社員から派遣社員になると何がどう変わる? メリットとデメリット
正社員を辞めようと思う理由を見ると、やはり正社員はそれなりに辛いものだということがわかりました。
では、実際に正社員から派遣社員になると具体的に何がどう変わるのでしょうか。
転職は自分の人生をより良くするためのものですが、実際は「正社員から派遣社員になって良かった人」と「正社員から派遣社員になって失敗したと後悔する人」の2つに分かれます。
ただ、後者のように「正社員から派遣社員になって失敗したと後悔する人」というのは、派遣社員についてよく理解せず転職する方がほとんどなのです。
転職は人生の転機ですから、後悔することのないように派遣社員になるということはどういうことなのかをしっかり理解しておきましょう。
正社員から派遣社員になって良かった人のケース
最初に、正社員から派遣社員になって良かった人のケースから見ていきます。
仕事のプレッシャーや責任から解放された

正社員だった時は部下や後輩を育てる立場で、チーム全体の成果を上げないと自分の評価が下がってしまうため、常にプレッシャーを感じていましたが、派遣社員になってからは一気に肩の荷が下りました!
正社員から派遣社員になって感じるのは、肩の荷が軽くなったということでしょう。正社員の場合、「成果を出さなくては」「会社の期待に応えなくては」というプレッシャーはや責任から解放されるのは無理なことです。
まず、責任を負うことをしたくない人は最初からそういう業務を選択しないことです。
また、会社にもよりますが「派遣の業務」と「正社員の業務」が分業化されていることも多く、責任を負う業務は正社員の仕事になっているケースがほとんどです。
「何かをやらかしてしまう」というような不安を抱えることも、何かにプレッシャーを感じて気が重くなるということはほとんどありません。
残業時間が圧倒的に減った

正社員だった時は残業の毎日で、仕事の後にどこかに寄る、友人に会うなんてこともできないほか、睡眠時間が全然足りず。食事もまばらではっきり言って不健康でした。でも派遣社員は残業時間も選べ、基本的に定時に上がれるので辛くなくなりました。
正社員から派遣社員になった場合、あんなに残業していたことが嘘のように、定時で上がれることが多くなります。
何故なら最初から勤務する時間が決まっているためです。
正社員として働くと、残業をしているのが当たり前という会社が多いですが、派遣社員は何時から何時までの勤務時間と決められており、残業がある日の方が珍しいとも言えます。
派遣社員として働くと、同じ職場の正社員が残業しているのを毎日のように見かけます。「自分も正社員だった時はこうだったな」と第三者の立場から見れるのです。その姿を横目に「お先に失礼します」と罪悪感もなく言えるのは派遣社員ならではでしょう。
また、会社によってはできるだけ派遣社員には残業させないように配慮してくれるところもあれば、派遣会社の担当者から残業を極力させていない会社を聞くこともできます。
正社員の時は何時に上がれるか分からなかった日々も、派遣社員になれば定時後のスケジュールも立てやすくなり、健康的な生活を送ることができるのです。
人間関係で悩むことが減った

正社員だった時は同僚と合わなくて本当に辛く、だからといって正社員を辞める勇気もなく…。でも派遣会社に登録をして、担当者と色々相談していたら働いてみたい会社を紹介され、正社員よりも派遣社員として心機一転で働くことに決めました。
職場の人間関係で悩む話はよく聞きますが、派遣社員の場合は正社員よりもずっと楽な方でしょう。
何故なら、派遣は雇用期間が決まっているので、この先ずっと続く人間関係ではないと割り切れるからです。
人間関係のように、個々の「合う、合わない」は誰にもどうすることもできませんから、いっそのこと切ってしまうに越したことはありません。
派遣の場合は万が一人間関係で悩んだとしても、次の契約更新をしなければその関係を終わらせることができます。
時給に直すと正社員だった時よりも給料が上がった

正社員だった時はサービス残業だらけで本当に割に合わない給料でしたが、派遣社員になったら正社員の時よりも給料が増え、生活にゆとりが出てきました。
正社員から派遣社員になった人の中には、前より給料が上がったという方もいます。
例えば自分の月給が18万円だった場合、社会保険料や厚生年金などが引かれ約15万円の手取りになりますが、派遣社員は時給制なので、勤務すればするほど給料となって返ってきます。サービス残業という言葉は派遣に対しては使われません。
また、派遣の平均時給は1,200円~1,600円と、簡単な仕事が多い割には時給が高めに設定されています。
一般的に1日8時間労働(休憩1時間/7時間労働)の会社が多く、時給が1,600円で20日勤務だったときは給料は残業なしで224,000円となり社会保険料と厚生年金を引いたとしても約19万円は手取りとして受け取れるでしょう。また、祝日がない月には21日、22日勤務となるのでその分、給料も増えます。
求人を見ていると正社員を採用する場合でも月給23万円に満たない会社も多いので、場合によっては派遣社員の方が多く稼げるということもあります。
パワハラから解放された

正社員だった時は上司から理不尽に怒鳴られることがよくあり、正直メンタルが持つか分かりませんでした。けど派遣社員になってからは責任も重くなく、外部出向してくれているという目線から怒鳴られることはなくなりました。
派遣先の会社からすれば、派遣社員は取引先(派遣会社)の人、つまり外部の人になりますので、理不尽に怒鳴られたり罵声を浴びせられるといったパワハラを受けることはほとんどありません。
万が一、叱られることや注意してほしいことがあれば、派遣会社の担当者づてから伝えらるなど間接的です。派遣社員は自社のスタッフではないというところがポイントになるのです。
結婚・妊娠・出産に合わせたライフスタイルが実現した

このまま正社員でいたら転勤となってしまうので、住む場所を変えずに勤務先だけを変える派遣社員を選ぶというのもひとつの選択だと思いきりました。

妊娠・出産をきっかけにフルタイムで働くのはきつくなり、派遣会社に登録をして週4日で残業もない企業を紹介してもらいました。ライフスタイルに合った働き方を見つけることができるのも派遣社員の魅力です。
結婚や妊娠・出産など、今後のライフプランが大きく変わることを機会に、正社員から派遣社員になる女性は非常に多いです。
正社員の場合、会社から辞令が下りれば逆らうことはほぼできませんし、逆らうのにはリスクが伴いますよね。正社員の生活は常に会社の都合によって左右され、自分のライフプラン通りに進めるのは無理があります。
しかし派遣社員の場合、会社都合の転勤や異動もなく、契約上で決められたこと以外の「不測の自体」が起こりません。
しかも、自分のライフスタイルに合わせた条件で仕事ができるため「家事や子育てもきちんとしたいから、週3勤務で17時には仕事が終わって、最低でも時給1,500円は貰いたい」という条件ならばそれも可能になります。
条件を担当者に伝えれば、その条件に合った仕事を紹介してもらえたり、自分で求人を探したりすることができます。
派遣社員はプライべートを充実させ、自分の望むライフスタイルに近いものが実現できる働き方です。
ただ、あまりにも好条件ばかりを設定すると求人が見つからなかったり、あったとしても競争率はかなり高かったりするので、担当者とよく話すことをおすすめします。
正社員入社はできなくても大手企業に勤めることができる

ずっと大手企業に勤めたいと思っていたけど、学歴や職歴からそれは無理でした。でも派遣社員になってからは、憧れていた大手企業に派遣社員として勤めることができました。
「派遣だからこそ、大手企業で働きやすい」というのは派遣のメリットとも言えます。
特に「紹介予定派遣」として大手企業に行けた場合は、派遣先企業の直接雇用になれることも夢ではありません。
「本当は大手企業の正社員として働きたい」と思っていても、競争率はとてもに高く、いばらの道です。仕方なく諦めて中小企業の正社員になったという方も多いのではないでしょうか。
あの企業に勤めたいという思いがまだあるなら、紹介予定派遣や派遣社員として始めてみるのもいいでしょう。
簡単かつ単調なルーティン作業を選んだことで、気楽に仕事ができるようになった

正社員のときは仕事量が多く大変でしたが、派遣社員になってからは任される業務は単調となり気持ちが楽になりました。
派遣社員は、あらかじめ契約で定められている業務をこなすことが仕事です。ですから、あれもこれもと予定外のことを頼まれることがありません。
正社員の場合だと多くの仕事を抱えているため、常に仕事に追われやすいとも言えます。
一方、派遣社員の場合、派遣先の会社は契約上にない業務の指示は出せないことになっています。
また、業種にもよりますが、特に事務職であれば雑務を含めた簡単な業務が多いです。マニュアルに従って同じ作業を繰り返すだけなので早く仕事に慣れることができるでしょう。
例えばデータ入力業務だとしても、データを作成するところから始まるのではなく、既存の入力フォームに従って入力することがほとんどですので、入力ルール等を教えてもらえば誰にでもできる作業となります。
「とにかく仕事を気楽にやりたい」、「余計なことは一切考えず黙々と仕事に打ち込みたい」という人にはピッタリでしょう。
取引先との不要な付き合いがなくなった

正社員だった時は、取引先との付き合いで月に3回は接待で飲食をしていましたが、ご機嫌取りのため毎回大変でした。でも派遣社員になってからは、接待はなくなりました。
業種によっても違いますが、派遣社員の場合、外部の人と付き合わなくてはという業務はありません。
一方正社員の場合は、職種によって「取引先との付き合いがあってこそ自分の会社が成り立つもの」ということも多く、人によっては週の半分は取引先と飲みに行くということも少なくありません。しかも取引先との関係は「信頼関係」になるため、機嫌を取らなけれならないという辛さがあります。
待遇面を重視して正社員を選んだにも関わらず、その分付き合いが多くてプライベートの時間も使っている正社員は案外多いものです。
正社員から派遣社員になって後悔した人のケース
次に、正社員から派遣社員になって後悔した人のケースを見ていきましょう。
雇用が不安定で先行きが不安になった

正社員の時はいつ無職になるかなんて考えたこともなかった。派遣社員になってからは、契約更新されなかったらすぐに次の仕事が見つかるかが心配。
正社員の時は、いつ自分が職を失うかという心配をすることは多くはありません。
しかし、派遣社員になった場合、契約更新をしてもらえるのか、してもらえないのかが不安になってきます。
派遣社員は期間満了日近くにならないと契約が更新されるかわかりません。
また、同じ職場(課)で働けるのは最長で3年間と決められているため、ここで長く勤めたいと思った場合、担当者とよく話し合うことが大切になります。
ただ契約満了となっても、派遣会社の担当者が希望を聞いて新たに求人を探してくれたり、自分で探すこともできたりします。不安であれば勤めている間に、もし契約満了になったら次はこんな職種をやってみたいと担当者に伝えておくのも良いでしょう。
年収が大きく下がった

派遣社員になって1年経ったけど、正社員だった時に比べると年収低いなぁ…。去年は特に休日が多かったから毎月の給料も少なかった。
正社員の時は単純に給料・昇給・ボーナスがあったのに対し、派遣社員の場合は給料しか貰えません。
また、正社員の場合は職種によってインセンティブ(成果報奨金)が支給されることもあるので、年収で比較するとその差は倍近くの差になるでしょう。
そして派遣社員は時給制なので、休みが多い月は月給が少なくなります。
例えば大型連休がある月などは給料が減ってしまうので、連休がない月の収入を少し貯金してそのときに使うなどの工夫も必要となります。
ボーナス、退職金が出ないため貯金しづらい

毎月貯金してるのに全然貯まらない。正社員の時はボーナスがあったから貯金できてたけど、ボーナスがないのは正直辛い。
ボーナスや退職金がないというのも派遣社員のデメリットになります。
例えばボーナスが2回あるとして、1回の金額が20万円だとしても、年収で考えると40万円になります。派遣社員の月給が良くても、年収で見ると正社員の方が良いということはボーナスで差が付くためです。
派遣社員はボーナスがなく退職金もないので、毎月の給料の中からしか貯金に回すことができないため、どんなに節約しても貯金できる金額には限りがあります。
また、正社員の場合、勤続年数が長くなると退職金が出る会社がおおよそ8割あります。例えば10年勤務したとしても、これまで頑張ってきた分のご褒美は最低でも100万円から200万円はあるでしょう。
このように、年を重ねるほどに正社員と派遣社員の貯金額に開きが出ることは言うまでもありません。
給料が一向に上がらない

働いて2年になるし、どんなに頑張っても給料が上がることがないって辛い。正社員の時は1年に1回昇給があったのに。
派遣社員に昇給という言葉は、ほぼないようなものです。
正社員の場合は会社によって年1、2回の昇給制度がありますが、派遣社員の時給は同じ職場に勤めていてもほぼ上がりません。
しかし、働き続けることで時給が上がることはあります。10円から30円と少額ではありますが、時給が1,600円から1,630円になると月給は4,000円ほど多くなります。
年功序列型の正社員は年齢層が高くなればなるほど給料も上がる可能性がありますが、派遣社員の場合は給料は年を重ねたところで時給があがるかもしれない程度に留まります。
責任ある仕事ができないため達成感がない

他の派遣社員より頑張って仕事してても、成績や目標があるわけではないので、評価されにくい環境のように感じてしまう。
派遣社員の場合、周りの派遣社員と比べて差が出るような大きな仕事=責任のある仕事をする機会があまり与えられません。
そのため「自分が会社に貢献した」というような達成感を感じることがなく、せいぜい「今日は仕事をいつもより早くこなせた」というような小さな達成感を一人でかみしめることくらいしかできません。
スキルアップができないことも多い

正社員は充実したスキルアップ制度があるけれど、派遣社員にはないのが不満。
派遣社員は「即戦力」が求められています。
派遣先は「今」使える人材がほしいのであって、「段階を踏んだスキルアップ」を望んでいません。
正社員のように無期雇用であれば、会社側としても段階を踏んでスキルアップしてもらいたいはずなので教育制度も充実してくるでしょうが、派遣社員に対してその期待は不要なのです。
正社員から派遣社員になるQ&A
では、正社員から派遣社員になるにあたっていくつかの質問に対する答えを挙げていきましょう。
男でも正社員から派遣社員になるのはあり?
男性でも派遣社員になる方ももちろんいます。
雇用が不安定なことと、年齢が上がるにつれて正社員との年収差が大きくなることを受け入れられるのであれば派遣社員として働くことは問題ないでしょう。
また、最近では派遣社員として働く傍らで、副業をしている方も多くいます。
派遣社員は副業を禁止されている雇用形態ではないので、派遣社員の源泉徴収票と副業の収支を合わせて確定申告している方もいるほどです。
派遣社員はどちらかというと女性向き?
派遣社員はどちらかというと女性の方が向いている働き方とも言えます。
何故なら、派遣社員はライフスタイルに合わせて働くことが可能だからです。
結婚して収入が自分だけではない方は「家庭に入って、稼ぎも適度であれば生活していける」と思い働くこともできますし、妊娠・出産した方はどうしても「子供に合わせたライフスタイル」を送らなければなりません。
このように、正社員のような会社優先の生活を送っていくことが困難な方には、特に派遣社員が向いているでしょう。
正社員から派遣社員になる時、社会保険はどうなるの?
社会保険の加入条件については、派遣会社によっても規定が異なります。
ちなみに40歳~64歳、もしくは40歳~64歳の被扶養者がいる方は、介護保険にも同時加入が可能です。
ここからは、某派遣会社の加入条件例になりますので、実際には自分の派遣会社の規定を確認してください。
まずは健康保険と厚生年金保険についてですが、週30時間以上の契約か、週20時間~30時間未満の契約かによって加入条件が異なります。
例えば週30時間以上の雇用契約の場合は、加入条件は以下の2つです。
- 週4日以上の契約であること
- 初回契約期間が2ヵ月を超える、または契約再締結により2ヵ月を超えること
上記規定では、週4日で2か月以上の契約であれば加入できるということですが、派遣会社によっては契約が2か月を超える場合でも、週の労働時間が30時間以上かつ1ヶ月の労働日数が15日以上なくては加入できないといった条件のところもあります。
一方、週20時間~30時間未満の雇用契約の場合、加入条件は3つあります。
- 賃金月額見込が88,000円以上であること
- 1年以上の雇用見込みがあること
- 初回契約期間が2ヵ月を超える、または契約再締結により2ヵ月を超えること
これもまた派遣会社によっては他の条件が加わる会社もありますので確認が必要です。
また、雇用保険についての、加入条件を見てみましょう。
- 週20時間以上の契約であること
- 31日以上の雇用見込みがあること
例えば、1日4時間労働を週5日すれば週20時間になります。
雇用保険に加入する条件は、健康保険や厚生年金保険に比べると満たしやすいでしょう。
正社員を辞めて同じ会社で派遣社員として働くことはできる?
正社員として長年働いていたけど、たとえば妊娠・出産を機に「フルタイムで働くのはきつくなってきたから、もう少し時間制限をして働きたい。」と思う方もいます。
かといってパートやアルバイトだと給料が大分下がってしまうため、悩みどころでしょう。
そこでもし勤務先に派遣社員の方がいるのであれば、その派遣会社に登録をして勤めることができるのは? と思うところですが、労働者派遣法の改正法により、派遣会社は離職後1年以内の人を元の勤務先に派遣することができなくなりました。これは離職前の在籍年数は全く関係ありません。
また、派遣先でも元従業員を派遣労働者として受け入れることが禁止されています。
たとえ部署や支店が違ったとしても、禁止対象となる勤務先の範囲は「事業者単位」となっているため、例えば東京支店から大阪支店に移って、しかも違う部署に行くとしてもダメです。
(引用:厚生労働省「派遣元事業主・派遣先の皆様」)
ただし、60歳以上の定年退職者は禁止対象外となっています。
派遣社員ではなく正社員としての転職を悩んでいる方へ
正社員から派遣社員になると仕事のプレッシャーから開放されたり、勤務スタイルが自由になったりするなどのメリットはあるものの、長期的に働きたいという希望がある方は派遣社員になるデメリットが受け止められるレベルかという判断をしなくてはいけません。
もし派遣社員になるか正社員になるか悩んでいる方は、まず他の正社員の仕事で今よりも負担がなかったり、待遇が良い会社がないか探してみることをおすすめします。
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また、オファーは書類選考合格済で面接確約となるので無駄なく転職活動を進めることができます。
最後に
正社員から派遣社員になったことで、良かったケースもあれば後悔したケースもありました。
長い目で経済的なことだけを考えると、正社員の方が年収が高いのは事実です。そのため経済的なものを重視するのであれば正社員の方が良いかもしれません。
後悔しない転職をするためには、自分が転職をする目的をしっかりと見つめ直すことが大事です。
自分のライフプランを削ってでも経済的に安定する人生か、自分のライフプランを堪能し、不安定な部分は何とか埋めて頑張ろうとするか、最終的には二択になりそうではありますが、何が一番重要かは人それぞれ異なります。
「転職して良かった」と思える選択をして、生き生きと働きたいものです。