派遣社員にとっての勤務先とはどこ?クレジットカードや履歴書へ記入する場合について

派遣社員の基礎知識

派遣社員が履歴書を書く時やクレジットカードを作る際に、必ず記入する「勤務先」。

勤務先を聞かれた際に、派遣会社を書けば良いのか、派遣先を書けば良いのか分からなくなることってありますよね。

私も実際に派遣社員だった時、どちらを書けば良いのか分からなくなったことがありました。

特に、派遣会社に登録してから割とすぐに派遣先が決まった人は、派遣会社との関係よりも派遣先との関係の方が密なので、「派遣先を書いた方が良いのではないか」という気になることも多いでしょう。

本記事では、「派遣社員にとっての勤務先」について、基本の考え方や例外、実際に履歴書やクレジットカードを作る時の勤務先の書き方などを説明します。

また、派遣社員が勤務先を書くにあたっての注意点もありますので、ぜひ参考にして下さい。

勤務先とは?

勤務先とは、一般的には「勤務している場所、勤め先」のことを指します。

ただし状況によって、勤務先の使い方は以下の2通りのパターンに分かれます。

  1. 勤務している場所のこと(職場)
  2. 勤務している企業のこと(所属先)

最初に、勤務している場所(職場)を指すパターンです。

例えば、本社が東京にある「〇〇株式会社」の「北海道支店」に勤めている人の場合、勤務先は勤務している場所(職場)を指すので、「北海道支店」となります。

次に、勤務している企業(所属先)を指すパターンです。

「〇〇株式会社」の北海道支店で働いていても、勤務先は勤務している企業(所属先)を指すので、この場合は「〇〇株式会社」の「本社(東京)」が勤務先になります。

このように、支店が沢山あるような大企業の場合、一言で勤務先と言っても、職場のことを指しているのか、所属先を指しているのかによって、答えるべき勤務先は異なるので、困惑することも多いでしょう。

派遣社員にとっての勤務先とは?

勤務先には「職場」を指すのと「所属先」を指すという、2通りの使い方があることが分かりました。

正社員などの直接雇用の場合は会社名は変わりませんが、派遣社員で考えてみると、職場を聞かれたら「派遣先」ですし、所属先を聞かれたら「派遣会社」になるので、会社名も全く異なります。

ここでは、派遣社員にとって勤務先の会社名・住所・連絡先とはどこを指すのか具体的に見ていきましょう。

会社名は雇用契約を結んでいる派遣会社

派遣社員にとって「勤務先の会社名」は、雇用契約を結んでいる派遣会社になります。

派遣会社に通勤しているわけではないのですが、一般的には「所属先名」を聞かれていると思って派遣会社の名前を答えましょう。

派遣先からすると、派遣社員は「他社から支援に来た人」でしかありません。

つまり「派遣社員は他社の人=派遣会社に所属する人」なのです。

住所・連絡先も原則派遣元

勤務先の住所や連絡先を聞かれた場合も、派遣社員は原則として「派遣元の住所と連絡先」を答えましょう。

「連絡して早く繋がるのは、どちらかと言えば派遣先」ではあるのですが、所属している会社は派遣会社になるので、派遣会社を答えるのが一般的です。

ただ、子供の保育園などの「緊急連絡先」には、一番早く繋がる連絡先の方が安心ですので、派遣会社の連絡先を書くよりは、派遣先の連絡先を書く方が良いでしょう。

住所や電話番号がわからない場合、担当者に連絡して確認するようにしてください。

住所・連絡先を記入する際には例外あり

勤務先の住所や連絡先を記入する際は、原則として派遣元を書きましょうと言いましたが、例外もあるので注意が必要です。

私は実際に、銀行のカードローンを組もうとネット上で手続きを行っていたのですが、勤務先住所の欄に以下のような注意が表示されました。

実際の勤務地住所をご入力ください。派遣社員の方は派遣先のご住所をご入力ください。

上記では「派遣社員の場合は派遣会社ではなく派遣先」と指示されています。

このように、例外として「派遣先の住所」を記入する場合があるので注意しましょう。

こんな時に勤務先はどう書くのが正しい?

派遣社員が勤務先を書く時に混乱しがちになるのは、大抵以下の3つの時です。

  • 履歴書や職務経歴書
  • クレジットカードやローンの申し込み書類
  • 就業条件明示書に書かれた就業場所

私も実際に派遣社員で働いていた時、履歴書や職務経歴書の書き方に戸惑いました。

ここからは、パターン別に勤務先をどう書くのが正しいのかについて説明します。

履歴書や職務経歴書の勤務先

ここでは履歴書や職務経歴書に勤務先を書く場合について説明します。

最初に履歴書を書く場合ですが、履歴書には派遣会社と派遣先の両方の記載が必要です。

ここで、これまで合計2社の派遣会社を利用した人の履歴書を見てみましょう。

上記を見ると、この人は最初の1社目の派遣会社では「損保事務」と「営業事務」で2つの派遣先を経験していることが分かるでしょう。

最初に、派遣会社に登録した月に「株式会社〇〇に登録」と派遣会社名を書き、二行目には「株式会社〇〇に〇〇として派遣」と派遣先企業の名前と職種を書きます。そして最後に「派遣期間満了につき退職」と書いて終了です。

このように、履歴書は派遣会社ごとにまとめ、一つの派遣会社での就業経験につき、全部で3行を使います。

簡単にまとめると、履歴書に書くべきことは以下の3つです。

  • 派遣会社名
  • 派遣先企業名、職種
  • 退職理由

次に、職務経歴書の書き方について説明します。

職務経歴書の職歴欄には派遣先企業のことを書くのが一般的です。

職務経歴書の記入例を見てみましょう。

■職歴

2016年4月~現在 派遣社員として株式会社〇〇(派遣先企業名)〇〇課に勤務

事業内容:保険業

従業員数:3000名

売上高:〇億円

【担当した業務】

・・・・・・・

自己PR

・・・・・・・

上記のように、企業名と事業内容を書き、派遣先の企業が大きければ従業員数や部署名を書くのも良いでしょう。

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クレジットカードやローンに申し込む時の勤務先

クレジットカードやローンに申し込む場合は、基本的に勤務先は派遣元の会社について書きましょう。

金融関係の申し込みでは、多くの会社が「本当にこの人がこの会社に勤めているか」という在籍確認を行います。

派遣社員の場合、会社の在籍確認は雇用元である派遣会社がしてくれるのです。

ただし、先ほども述べたように、「実際の勤務先(派遣先)」を書くように指示されている場合があるので注意しましょう。

就業条件明示書に書かれた就業場所

就業条件明示書とは、1週間以上の派遣先が決まった派遣社員に対して派遣会社が発行する書類のことで、就業場所や就業時間などの条件が明示されています。

就業条件明示書は派遣会社が作成しますが、その条件に相違がないか、渡される派遣社員はチェックすることが重要です。

就業条件明示書に記載されている「就業場所」の欄には、勤務先住所・企業名・連絡先が記載されていますが、この就業場所は派遣元ではなく、派遣先企業の情報を書く決まりがあるので、チェックする側も気を付けましょう。

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派遣社員の勤務先に関する注意点

派遣社員が勤務先を名乗る時、注意しなければいけない点があります。

実際に私の友人は在籍確認に対して甘くみていたため、過去に大失敗をしたことがあるのです。

派遣会社に登録している友人は、派遣会社の名前を勤務先にしてクレジットカードの申請をしたのですが、カード会社から在籍確認が行われた時に、派遣会社に「在籍していない」と返事をされてしまったため、カードの審査に引っ掛かってしまいました。

派遣会社に登録しているのに、在籍していないと言われた理由は何でしょうか。

ここでは、派遣社員の勤務先に関する注意点を説明します。

登録型派遣の場合、派遣されていない期間に派遣元を勤務先として書くことはできない

登録型派遣の場合、派遣されていない間は「勤務先」に派遣会社を書くことができません。

つまり、雇用契約期間中でないと「勤務先」が存在しないのです。

私の友人は派遣会社に登録してはいるものの、実際に派遣先で勤務していなかった期間にクレジットカードの申請をしたので、派遣会社から「在籍していません」と言われてしまったのでしょう。

派遣会社としては、友人と雇用契約中ではないので、「登録はしていますが、今は働いていないので在籍しているとは言えない」という答え方になってしまうのです。

仕事と仕事のブランク期間中にクレジットカードやローンなどの申請をする時は「無職」という扱いになるので、気を付けなければいけませんね。

無期雇用派遣や常用型派遣の場合は派遣されていなくてもOK

同じ派遣社員でも、登録型派遣のような有期雇用ではなく、「無期雇用派遣」や「常用型派遣」のように、雇用期間に縛りのない派遣形態であれば、派遣期間中でなくても問題ありません。

たとえ派遣先が決まらない状態で待機していても、派遣会社との雇用は継続している状態になるのです。その証拠として、毎月の給料も停止とはなりません。

ですからカード会社から在籍確認の電話が入っても「確かに在籍しています」と答えてもらえます。

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派遣社員はいつでも勤務先が書けるように雇用を継続させることが大事

今回は、派遣社員にとっての勤務先について説明しました。

ここまでをまとめてみましょう。

まとめ

  • 派遣社員にとって勤務先会社名は原則として「派遣会社」になる
  • 派遣社員にとって勤務先住所・連絡先は原則として「派遣会社」になるが、例外もあるので注意する必要がある
  • 履歴書は派遣会社・派遣先・退職理由を書く
  • 職務経歴書の職歴欄は派遣先企業のことを書く
  • クレジットカードやローン申請時の勤務先も原則「派遣会社」、在籍確認は派遣会社がしてくれる
  • 就業条件明示書に記載されている「就業場所の欄」には、派遣先企業について書かれている
  • 登録型派遣は、派遣されていない間は無職のため「勤務先」が存在しない
  • 無期雇用派遣や常用型派遣の場合は、派遣されていない間でも雇用はけいぞくしているため、「勤務先」に派遣会社を書いてよい

派遣社員にとっての勤務先は「派遣会社」になることがほとんどですが、登録型派遣の人は職場が変わることが多いので、次の仕事に就くまでの期間が空けば勤務先がなくなってしまうので、「勤務先は一時的なもの」になってしまう可能性があります。

勤務先を名乗れるということは、社会的な信用を得ることに繋がりますから、派遣社員はいつでも勤務先が書けるように、できるだけ雇用を継続させていきたいものですね。