Uターン転職で派遣社員になれば、家賃などの生活費が安く済む上に、通勤に取られる時間も短くて済むというメリットがたくさんあります。また、成功させる3つのポイントを理解すれば、誰でもUターン転職で派遣社員が目指せるのです。
ただ、同時に転職が失敗したらどうしようと考えたり、自分にはUターン転職で派遣社員になるのが向いていないのではと不安に感じたりするでしょう。
しかし、Uターン転職で派遣社員を目指すポイントをしっかりと押さえれば、あなたでも転職を成功させられるのです。
そこで今回は、Uターン転職で派遣社員になるメリット・デメリットについて解説します。
加えて、あなたがUターン転職による派遣社員が向いているのか・向いていないのか、目指す際の注意点、成功させるためのポイントなども併せてお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
Uターン転職とは?
Uターン転職とは、地方で生まれ育った方が都会の高校や大学などを卒業した後、一度はそのまま都会で就職するものの、その後地元に帰って転職をするという意味です。
他にも、地元で学校を卒業した後、社会人として都会に出たものの、その後地元に戻って転職をするのもUターン転職になります。
つまり、「地方で生まれる⇒都会で働く⇒地元に戻って転職」という流れがUターン転職という訳です。
Uターン転職とIターン転職の違い
ちなみにUターン転職と似たような言葉でIターン転職という言葉があります。これは、都会で生まれ育ち、そのまま都会で就職した後、地元とは異なる地方に転職することを意味しているのです。
つまり、Uターン転職は慣れ親しんだ地元での生活になる一方、Iターン転職は馴染みがない新天地での生活となります。
どちらも地方に転職・生活するのは同じでも、慣れ親しんだ土地とそうではない土地では、生活していく上で何かと違いが現れるという訳です。
どちらかと言えばUターン転職の方がハードルは低いと言えるでしょう。
Uターン転職で派遣社員になるメリット5つ
まずは、Uターン転職で派遣社員になるメリット5つについて解説します。
メリット1.満員電車や渋滞に遭いにくい
1つ目のメリットは満員電車や渋滞に遭いにくいという点です。
そもそも満員電車や渋滞は都会ならではの光景なので、地方ではあまり満員電車や渋滞に遭う心配がありません。
では、どれくらいの方が通勤の満員電車にストレスを感じているのでしょうか?
インターネット・マーケティング・リサーチのリーディングに精通した、「株式会社マクロミル」が実施したアンケートを見ていきましょう。調査概要は以下の通りです。
調査概要 |
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調査主体 | マクロミル |
調査方法 | インターネットリサーチ |
調査地域 | 一都三県(東京、千葉、埼玉、神奈川)、二府二県(大阪、京都、奈良、兵庫) |
調査対象 | 20~59歳の男女で、東京都内、または、大阪府内に電車で通勤通学をしている方(マクロミル提携モニタ) |
割付方法 | 東京都内への通勤通学者1,000名、大阪府内への通勤通学者1,000名 /合計 2,000サンプル |
調査期間 | 2016年9月30日(金)~2016年10月1日(土) |
※ 本文の数値は四捨五入した整数で表記しています。
※ 百分率表示は四捨五入の丸め計算をおこなっており、合計が100%とならない場合があります。
【通勤通学電車でストレスを混じることTOP10】
出典元:HONOTE「「満員電車はもう嫌だ!」電車での通勤通学事情を調査(東京・大阪編)」
以上のように、約半数の方が満員電車にストレスを感じているという結果でした。
その点Uターン転職で派遣社員になれば、満員電車でストレスを感じる心配がなくなるので、心身ともに健康な身体になれるでしょう。
メリット2.土地や文化に馴染みやすい
2つ目のメリットは土地や文化に馴染みやすいという点です。
Iターン転職のように馴染みがない地方だと、意外に文化や雰囲気の違いに戸惑うものでしょう。その違いによって過度なストレスがかかる恐れすらあるのです。
しかし、Uターン転職は小さな頃から慣れ親しんだ土地に帰るため、その土地の文化や雰囲気に馴染みやすいというメリットがあります。
都会に馴染めずに悩んでいるなら、慣れ親しんだ土地で転職して派遣社員になるという選択肢もありでしょう。
メリット3.親元の近くで生活できる
3つ目のメリットは親元の近くで生活できるという点です。
近年は高齢化が進んでいて、要介護認定を受けている65歳以上の第1号被保険者数は年々増加しています。
参考:内閣府「要介護度別認定者数の推移」
また、介護が必要とまではいかないまでも、「両親の生活が心配」や「親の身体が気になる」という方は多いでしょう。そのような方にとって、Uターン転職は大きなメリットとなります。
実際Uターン転職をした方の24.8%が「家庭の事情(親の世話をするなど)」によってUターン転職を希望したと回答しているのです(*)。
また、子供が近くに住んでいて、いつでも会えるという環境は親御さんにとっても嬉しいことでしょう。
*参考:マイナビ転職「マイナビ転職「Uターン転職に関する実態調査」を発表」
メリット4.自治体のサポートが受けられる可能性がある
4つ目のメリットは自治体のサポートが受けられる可能性があるという点です。
地方によっては、住居や就職先のサポート・あっせんが受けられる自治体があります。
新たに生活するとなると住む家や車など、何かと費用がかさむでしょう。ましてや都会から地方に引っ越すとなれば、引っ越し費用もばかになりません。そんなときに地方自治体のサポートがあれば、Uターン転職の不安を少しは解消できるでしょう。
サポートは自治体によって異なるので、転職する前に調べてみてください。
メリット5.生活費が安く済む
5つ目のメリットは生活費が安く済むという点です。
というのも、家賃などの値段は都会の方が高く、地方の方が安い傾向にあります。そのため、Uターン転職をすれば、家賃などの生活費を安く済ませられるという訳です。
2020年5月時点の全国の家賃を見てみましょう。
【家賃が高い都道府県TOP3】
東京都 | 72,716円 |
神奈川県 | 66,683円 |
大阪府 | 60,613円 |
【家賃が安い都道府県TOP3】
鳥取県 | 44,258円 |
群馬県 | 45,346円 |
愛媛県 | 45,406円 |
参考:全国賃貸管理ビジネス協会「全国家賃動向2020年05月の家賃動向」
以上のように家賃が高い都道府県の上位は全て大都市になります。そして、家賃が安い地域は地方が占める結果となったのです。
ちなみに全国平均は54,789円なので、地方ならかなり生活費を安く済ませられるでしょう。
Uターン転職で派遣社員になるデメリット3つ
続いては、Uターン転職で派遣社員になるデメリット3つについて解説します。
デメリット1.あなたの希望のマッチした求人が見つかりにくい
1つ目のデメリットはあなたの希望にマッチした求人が見つかりにくいという点です。
当然ながら、会社の数は都会の方が多いので、Uターン転職をしようとすると、あなたの希望にマッチした求人がなかなか見つからない可能性があるのです。
中には、実家が近いからという理由だけで、転職先を決めずに引っ越しをする方がいます。しかし、必ずしも地方であなたの希望の仕事が見つかる訳ではないため、必ず転職先を見つけてから引っ越しをしましょう。
デメリット2.年収が低い
2つ目のデメリットは年収が低いという点です。
やはり地方の会社になると、都会の企業よりも年収が低くなってしまいます。実際、「Tech総研」が発表したデータによると関東の平均年収が523万円なのに対して、北海道・東北が413万円、中国・四国が410万円と100万円以上の開きとなっているのです(*)。
このように、都会で就職していた方が地方に転職すると、年収の下げ幅に驚く可能性がありますので、この点は覚悟しておいがほうが良いでしょう。
*参考:Tech総研「都心vs地方の最大格差は2割!地域別年収差を徹底比較」
デメリット3.近所付き合いが面倒
3つ目のデメリットは近所付き合いが面倒という点です。
都会では、近所付き合いが希薄ですが地方は違います。近所付き合いが深い地域が多いため、今までそのような深い付き合いをした経験がないと、面倒に感じる可能性があるのです。
もちろん、人付き合いが好きな人なら良いですが、苦手という方にとっては大きなデメリットとなるでしょう。
Uターン転職が向いている人・向いていない人の特徴
Uターン転職には向き不向きがあります。
あなたが向いているのか・向いているのか確認してみましょう。
Uターン転職が向いている人の特徴
Uターン転職が向いている人の特徴は以下の通りです。
〇 家族や地元の友人と良好な関係を築いている人
〇 収入よりもプライベートの充実や気持ちの余裕が欲しい人
〇 娯楽施設が少なくても苦にならない人
以上に当てはまるなら、あなたはUターン転職に向いている人と言えるでしょう。
Uターン転職が向いていない人の特徴
Uターン転職が向いていない人の特徴は以下の通りです。
✖ 家族や友人との関係が悪い人
✖ 年収が下がるのは嫌な人
✖ 何が何でも希望の職種で働きたい人
以上に当てはまるなら、あなたはUターン転職に向いていない可能性があります。
Uターン転職で派遣社員を目指す際の注意点
Uターン転職で派遣社員になるには、あらかじめ知っておくべき注意点があります。
注意点1.地方と都会の情報量・利便性の違い
1つ目の注意点は地方と都会の情報量・利便性の違いです。都会で生活していると、電車や飲食店などは夜遅くまでやっています。また、情報を得る機会も多いので、その生活に慣れていると地方での生活で不便を感じる点が多々あるでしょう。
特に美術館や映画館・実店舗での買い物などの充実度は、都会と地方で大きく異なるので、その点を理解した上で転職してください。
注意点2.移動が主に車
2つ目の注意点は移動が主に車ということです。
地方は電車やバスが少ないという土地がまだまだ多いので、移動は主に車になるでしょう。そのため、引っ越したら車を購入する必要があります。
もしも、あなたが免許を持っていないなら、まずは免許の取得をした方が良いかもしれません。
Uターン転職を成功さえるポイント3つ
Uターン転職で派遣社員を目指すなら、以下の3つのポイントを押さえておくと良いでしょう。
- 希望の職種や条件を明確化する
- 長期的な視点で転職計画を立てる
- Uターン転職をする明確な理由を考える
Uターン転職は、都会での転職よりも企業が少ないため難しい傾向にあります。しかし、同時に人手が足りていないという地方の企業は多いため、しっかりとポイントを押さえれば成功させられるでしょう。
まずは、あなたが希望する職種や条件を明確化しておきましょう。そうでなければ、地元に希望する企業があるのかさえ分かりません。
次に長期的な視点で転職計画を立てるというものです。やはり、Uターン転職は希望の企業が見つかりにくい傾向があるので、すぐに転職先が見つかると考えない方が良いでしょう。長期化しても大丈夫なように生活費を確保するすべを考えておいてください。
最後にUターン転職をする場合は、その理由を明確にした方が良いでしょう。なぜなら、面接の際に必ずUターン転職の理由を問われるからです。
親の介護などの理由があれば、そのまま伝えてOKですが、明確な理由がないなら「今まで培ったスキルを活かせれば、会社だけでなく地元の活性化にも貢献できる」などと伝えると良いでしょう。
このようにUターン転職をする上では、様々な注意点やポイントがあるので、地元での派遣社員を目指すなら、事前に準備しておくことが大切になります。