派遣の職場見学って何する?顔合わせや面接との違いや、服装、質問だと準備しておくべきこと

派遣社員の基礎知識

派遣スタッフが就業前に「どんな職場か見てみたい」と思った場合、「職場見学」を希望して派遣先を訪問することができます。

しかし、特別希望していなくても自分がエントリーした派遣先の「職場見学」の案内を派遣会社からされるパターンも多いでしょう。

よく職場見学で落とされたという話も耳にしますが、「職場見学」は「面接」や「顔合わせ」と何が違うのでしょうか。また、不採用にならないためにはどうすれば良いのかも知りたいですよね。

本記事では派遣の職場見学について、面接や顔合わせとの違いや受かるための準備、職場見学前後に辞退する場合の断り方など詳しく説明します。

派遣の職場見学って何?面接や顔合わせとの違いは?

派遣社員の職場見学とは何でしょうか。

日本人材派遣協会では以下のように述べています。

「職場見学」とは、派遣就労する前に、派遣スタッフが自発的に派遣先事業所を見学して、勤めるのに適当であるかどうかを判断する目的で、派遣先事業所を訪問することです。(参考:日本人材派遣協会「派遣先のコンプライアンス」

上記のとおり、職場見学は就業する前に「どんな派遣先かを見たい」という目的で、派遣スタッフが自分から派遣会社に希望して訪問することを言い、派遣先企業が「この人に決めよう」と派遣社員を特定することを目的としないものです。

しかし、実際は自分から言わなくても派遣会社から「派遣先企業に訪問に行きましょう」と言われるケースが多く、それを「職場見学」と呼んでいることも沢山あります。

顔合わせとの大きな違いはない

「顔合わせ」と「職場見学」の違いはなんでしょうか。

私たちがよく耳にする「顔合わせ」は「職場見学」と同じ意味で使われていることがほとんどで、どちらも派遣先の事業所を訪問することを指すため大きな違いはありません。

しかし、厳密に言うと「職場見学は派遣スタッフが自ら希望して行くもの」であり、顔合わせは「すでに就業が決定している派遣先に打ち合わせに行くこと」だと日本人材派遣協会は述べています。

そのため「顔合わせ」のことを「事前打合せ」と表現しているのです。

「事前打合せ」とは、すでに就業が決まった派遣先に、派遣就業前に業務内容などの確認をする目的で派遣先事業所を訪問することです。

(参考:日本人材派遣協会「派遣先のコンプライアンス」

このように、本来は違う意味で使うべきなのでしょうが、実際は「職場見学」も「顔合わせ」も同じ意味で多用されていますから、大きな違いはないと思っても問題はないでしょう。

面接との違い

労働者派遣法では、就業前の「事前面接」を禁止しています。

と言っても「事前面接の禁止」という条文があるわけではありません。

禁止されているのは「派遣スタッフを選別・特定するための行為」です。

たとえば、訪問に来た複数の派遣スタッフを見て「20代だけ受け入れる」と選別したり、「この派遣スタッフは可愛いから絶対に入れる」などと特定することは「事前面接」に該当し、違法行為となります。

では、具体的に面接との違いを見ていきましょう。

基本的に合格前提

面接の場合は受けるまで合否が分からず、会社によって合格率が非常に低かったりするものですが、職場見学の場合は基本的に合格前提で話が進んでいるケースが多いです。

実際に私の場合も職場見学をしましたが、派遣会社の営業担当者から「一応形式として行うだけで、これが終わればもう合格したようなものですから」と言われました。

ただ、派遣先によっては競合が発生している場合もあり、実際は職場見学で選考されるというケースも多いので一概に安心だとは言い切れません。

事前に打ち合わせがある

面接の場合は自力で面の準備に取り掛かる必要がありますが、職場見学では事前に派遣会社の営業担当者と打ち合わせがあります。

当日の流れやどんなことを聞かれるのか、過去の例からアドバイスして貰えるので、分からないことや不安なことは事前に解決しておきましょう。

実際に私の場合は、当日の流れを説明されて質問がないかを聞かれました。

担当者からは「職場の担当者から業務内容などが簡単に説明されるだけで、特に質問攻めにあうことはないので安心して下さい」と言われただけです。

当日は3人で行う

面接の場合は自分と面接官で行われるのが一般的ですが、職場見学では自分と派遣会社の営業担当者、そして派遣先の上司の3人で行われます。

間に営業担当者が介入し、主に営業担当者が派遣先の上司とコミュニケーションをとりながら話を進めてくれるので、派遣社員が自ら発言をする機会というのはあまりないでしょう。

実際に私の時も営業担当者が話を進めてくれて、私は2人のやり取りを相槌を打ちながら聞いているだけでした。

履歴書や職務経歴書が不要

面接の場合は履歴書や職務経歴書が必須ですが、職場見学の際にそれらは必要ありません。

派遣先企業が派遣スタッフに履歴書を提出させたり、筆記試験などを実施することは禁止されているのです。

その代わりに派遣会社は「派遣スタッフの経歴書」のようなもの(法的な名称はない)を派遣先企業に渡し、そのスタッフに業務遂行能力があることをアピールします。(この経歴書には個人が特定される情報を含みません。)

聞かれる内容が面接より薄い

面接の場合は履歴書や職務経歴書に沿って、過去の職歴や空白期間、志望動機や自己PRなど細かく聞かれますよね。

一方職場見学は、面接に比べて聞かれる内容が薄いことが多いです。

ただし競合が発生している場合は聞かれる内容が濃くなることもありますので、前もって営業担当者に競合が発生している派遣先か確認した方が良いでしょう。

職場見学で落ちることもある…どうすればいい?

職場見学は面接とは違うので、本来はそれによって結果が変わるというのはあってはならないことです。

しかし実際は職場見学で不採用になる人もいますので、派遣先で競合が発生する場合などは特に事前に対策を練っておく方が安心でしょう。

ここからは職場見学で受かるための対策について説明します。

事前に派遣先企業の知識を頭に入れておく

事前に派遣先企業の知識を頭に入れておくことはとても大事です。

「勤務するまで派遣先企業の情報をよく知らなかった」という派遣社員は沢山いますが、派遣先企業としては「自分の会社に関心を持ってくれている人に来てもらいたい」と思うのは当然で、同じようなスキルの人が並んだ場合は自分の会社に関心がある人を選ぶでしょう。

派遣先企業のホームページで事業内容や実績、社員のインタビューなどをチェックしておくと、関心を持ったり共感する部分が見つかることもあり、後で自己PRにも繋げられます。

服装、髪型などの見出しなみは基本

まずは基本的なことですが、身だしなみをきちんと整えましょう。

服装や髪形などに清潔感を持たせるのは大事なことです。派遣会社から「当日の服装はスーツでなくて構いません」と言われない限りはスーツで行きましょう。

また、服装・髪型は自由と言われている場合でも、派手な髪色や露出の多い服装は避けて、できるだけ清潔感のある服装・髪型を心掛けた方が無難です。就業が決まりさえすればあとは自分の自由ですが、就業が決まる前は気を使う必要があります。

また「仕事ができる人かどうかは靴を見れば分かる」と言われるように、靴や鞄がぼろぼろでないか確認し、女性であれば派手なネイルにも気を付けた方が良いでしょう。

志望動機や職歴、自己紹介など聞かれることに対する答えを準備

志望動機や職歴、自己紹介(自己PR)について、派遣先から質問された時のためにあらかじめ答えを準備しておきましょう。

たとえば志望動機であれば「同業他社ではなくこの派遣先に行きたい」という理由を見つけたり、職歴の空白期間について聞かれた場合にはどう答えるか考えるなど、聞かれる内容を想定して肯定的な答えを考えましょう。

もし答えが思いつかない場合は、派遣会社の担当者に相談して一緒に考えてもらうなど派遣会社を沢山頼りましょう。

職場見学で聞かれることなどの対策について、詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

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最後の質問では積極的に聞いた方が良い

職場見学では最後に「何か質問はありますか」と聞かれることがありますが、最後の質問では積極的に聞いた方が印象は良いでしょう。

何故なら、派遣先企業はその質問で「自分の会社に対してどの程度関心があるのか」「コミュニケーション能力があるか」を確かめるために聞いている場合があるからです。

ホームページで派遣先企業について調べた際に、関心を持ったことや共感した部分などがあれば、それについて質問すると会社に対して積極的・意欲的な印象が付くでしょう。

職場見学の前と後についてのQ&A

職場見学が決まったけどキャンセルしたい、もしくは職場見学したけど自分からキャンセルしたいという時はどうしたら良いのでしょうか。

私の友人は実際に、職場見学の直前になって他社で採用が決まったためキャンセルしたことがあったようです。

また、職場見学が無事に終わったけどお礼のメールを入れた方が良いのか、結果はいつ来るのかなど、職場見学の後にも気になることは多いですよね。

ここからは小さな疑問に一つずつ答えていきます。

職場見学の前にキャンセルできる?

職場見学の日が決まったけど、やっぱり迷いがあるからキャンセルしたい、もしくは当日になって体調不良でやむを得ずキャンセル…という人もいるでしょう。

職場見学の前にキャンセルすることは可能です。ただ、ドタキャンは基本的に印象が悪くNG行為なので気を付けましょう。

職場見学の前にキャンセルする際は、早めに営業担当者に連絡を入れて、納得する理由をつけて断るのが良いですね。

派遣社員のドタキャンについて、納得する言い訳など詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

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職場見学後にお礼メールは入れるべき?

面接では、終わった後にお礼のメールで最後の一押しをアピールする人も多いですが、派遣の場合はお礼メールは基本的に必要ありません。

職場見学が終わる際に、派遣先の上司に「本日はお忙しい中、お時間を割いて頂きありがとうございました」と伝えることが大事です。

また、営業担当者と別れる際にも同じようにお礼を伝えることを忘れないようにして下さい。

職場見学後に辞退・キャンセルはできる?

職場見学後の辞退・キャンセルは可能です。その際は理由をはっきりと伝えて謝罪しましょう。

断る理由の代表例は「会社の雰囲気が合わない」「仕事内容が合わない気がする」「他で採用が決まった」などが挙げられます。

ただし、すでに自分を雇用する方向で話を進めている可能性が高いので、自分の信用低下に繋がるだけでなく派遣会社の印象をも悪くするため、今後仕事の紹介をしてもらえなくなることを覚悟しておいた方が良いでしょう。

職場見学後に辞退する際は、メールではなく電話で連絡を入れるのが基本です。

ただし何度かけても担当者に繋がらない、担当者が長期不在など、やむを得ない時はメールを入れるしかありません。

電話での断り方

電話での断り方の例を挙げてみます。

「いつもお世話になっております。先日、職場見学をさせて頂いたのですが、派遣先の和気あいあいとした雰囲気が私には合わないと思ってしまい、大変申し訳ないのですが今回は辞退させて頂きたく連絡致しました。ご迷惑をお掛けし大変申し訳ございません。また宜しくお願い致します。」

このように、具体的に何がだめだったのかを伝えると良いでしょう。

辞退の理由について、詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

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メールでの断り方

次に、メールでの断り方の例を見てみましょう。

件名:株式会社〇〇 辞退の件

株式会社〇〇

担当〇〇様

いつもお世話になっております。○○(スタッフNO.△△)と申します。
何度かお電話を差し上げたましたが連絡がつかず、メールにて失礼致します。

先日、職場見学をさせて頂いたのですが、派遣先の和気あいあいとした雰囲気が私には合わないと思ってしまい、大変申し訳ないのですが今回は辞退させて頂くことに決めました。

貴重なお時間を割いて頂いたのにも関わらず、ご迷惑をお掛けし大変申し訳ございません。また機会がありましたら宜しくお願い致します。

自分の名前(スタッフNO.△△)
メールアドレス
電話番号

上記のように、辞退のメールであることを件名で示し、やむを得ずメールにしたこと・辞退の理由・謝罪文を入れれば問題ありません。

結果の連絡が来ない…いつ来る?

職場見学後の結果連絡が来なくて心配という人は多いです。

結果の連絡が来るまでの期間については派遣先によって異なり、最短で当日に連絡が来る会社もあれば、2週間くらいかかることもあります。

私の場合は1週間後に結果の連絡が来ました。

採用の通知が来るまでは、派遣会社としても派遣先企業からの連絡を待っている状態です。

ただ3週間以上かかるなどあまりにも連絡が遅い場合は、一度派遣会社に連絡してみると良いでしょう。

職場見学は事前準備が大事、キャンセルはなるべく避けて

今回は派遣の職場見学について説明しました。

ここまでの記事をまとめてみましょう。

まとめ

  • 職場見学とは就業前に派遣先を訪問する事業所訪問のこと
  • 顔合わせも職場見学も同じ意味で多用されているが、厳密に言うと職場見学は「派遣スタッフが自ら希望して行くもの」で、顔合わせは「すでに就業が決定している派遣先に打ち合わせに行くこと」を言う
  • 職場見学は面接と違い、基本的には営業担当者と事前に打ち合わせをした上で一緒に派遣先に行き、派遣先上司と3人で行う合格前提のものである
  • 職場見学では履歴書や職務経歴書は不要、聞かれる内容も面接と違って薄いことが多い
  • 職場見学で落とすのは本来違法だが、実際はしている会社が多いため事前対策が必要(身だしなみ、質問に対する答え、派遣先企業に対する知識、最後の質問で聞くことを用意する)
  • 職場見学の前と後にキャンセルすることは可能だが、場合によっては今後の仕事紹介に影響を及ぼす
  • 職場見学の後に辞退する際は基本的に電話で理由をはっきりと伝えて謝罪、やむを得ない時だけメールにする
  • 職場見学後の結果は最短当日~2週間程度と派遣先によって異なる

職場見学と言いつつの面接であることは多いですが、事前に対策をしていれば就職が決まるまでにそう長くはかからないはずです。

事前に対策を練る際は、派遣会社に頼って情報やアドバイスを貰うと良いでしょう。

また、職場見学の前後にキャンセルするのはできる限り避けたいものです。

事前にどんな派遣先なのか下調べするなどして、迷いのない状態で職場見学に行きましょう。