多くの人は、久しぶりに友人と会った時に「最近、仕事どう?」と仕事の話をしますよね。
私の周りでは雇用形態は様々で「正社員、派遣社員、契約社員、パート」として働いている人がいますが、その中でも派遣社員は意外に多いです。
沢山の雇用形態がある中で、なぜ派遣を選ぶのでしょうか。それにはやはりメリットがあるからなのでしょう。実際に、私もあえて派遣を選びました。
本記事では私の実体験も交えながら、なぜ派遣を選んだのかということについて書いていきたいと思います。
※1 2020年5月
派遣社員を選んだ理由
派遣社員を選ぶ人には大きく分けて2つのパターンがあります。
- あえて派遣を選んだ人
- 仕方なく派遣を選んだ人
上記のように、あえて派遣を選ぶ人も多いですが、中には仕方なく派遣を選んだという人もいますね。
では、それぞれパターンについて詳しく見ていきましょう。
あえて派遣を選んだ人の場合
あえて派遣を選んだ理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
趣味などのプライベートを大事にしたいから
私、趣味でハンドメイドのアクセサリーを作って副業してるんですよね!趣味はやっぱり続けたいです!
派遣を選ぶ人の中には、趣味を大事にしたい=プライベートと仕事をしっかり分けたいという人も多いです。
正社員だと、どうしても自分の時間がなくなってしまうので、休みの日はだいたい疲れて寝てると言う人も少なくないでしょう。そのため趣味に時間を割くということができない人も沢山います。
一方、派遣は仕事とプライベートをしっかりと分けることができるので、趣味で副業しているという人も多いのです。
時給が意外と高いから
時給が割と高いので、そんなに生活に苦労してないですよぉ!
派遣社員は正社員より年収は低いですが、時給は高いことも案外多いです。
特に中小企業のサービス残業だらけの会社に比べると、もしかしたら派遣の方が給料が高くなるかもしれません。
派遣社員の平均の時給は約1,200~1,600円なので、時給1,200円だとしても月21万円は貰えます。
また、派遣にサービス残業は基本的にありませんので、残業がある会社ではもっと給料が高くなるのです。
私は派遣社員として働いていましたが、楽な業務の割には意外と時給が高く、手取りで月19万円貰えていました。
残業が少ないから
仕事で一日の大半を過ごすなんて私には辛すぎるから、残業がない会社を選んじゃいました!
正社員の時に嫌と言うほど残業を味わった人は、派遣を選ぶ傾向が強いです。そして「一度残業のない生活を味わってしまったから、正社員には二度と戻れない」と言う人もいます。
正社員のような残業漬けの毎日に耐え切れなくなった人は派遣を選ぶのしょう。
家事や育児を優先したいから
結婚したから家のこともしたいですし、妊活するつもりなのでフルタイムでは働きたくないんです!
結婚や妊娠、出産を機に派遣を選ぶ人も多いです。
なぜなら自分の都合に合わせて「17時までの仕事」だったり「週3日の仕事」というように、自分のライフスタイルに沿って働けるからです。
正社員では、プライベートさえ仕事に削られてしまう人も多いのではないでしょうか。私も正社員時代はとにかく忙しくて時間が確保できなく、家事や育児との両立なんて考えられませんでした。
というよりも、家庭を優先したい人に正社員は無理でしょう。
もちろん会社にもよりますが、例えば「子供が熱を出したので早退させて下さい」と言った場合、快く良いですよと言ってくれる会社は多くはありません。家庭があるのは仕方がないにしても、仕事を優先できないことに対して、冷たい視線を送る会社もありますよね。
ですから、仕事以外に優先したいものがある人は派遣社員を選ぶのでしょう。
楽に仕事をしたいから
やっぱり気楽にできる仕事が一番ですよねぇ!
「派遣社員は楽なのか」と聞かれると、一概には楽とは言い切れません。何故なら会社によっても違いが大きいからです。
しかし、非常に楽な仕事が多いのも事実でしょう。
大手派遣会社のサイトによると、どこの派遣会社にも共通して人気なのは事務職で、特にデータ入力業務が堂々の第一位になっているようです。
実は私もデータ入力の仕事がしたくて派遣社員になったことがあります。実際のところはどうだったかと言うと、やはり「非常に楽」でした。
正社員の時のような責任のある仕事ではないですし、ひたすら入力していれば良いので、ある意味頭の中を空にして仕事に没頭できます。
正社員の時のようなストレスは全くかかりませんでしたので、これであれば続けられると思いました。
「派遣っていいな、事務職って楽だな」と初めて思えたのです。
人間関係で悩みたくないから
人間関係で悩むのって本当に辛いですよね!私はそれが嫌なので、あえて派遣を選んじゃいましたぁ!
正社員になるとずっと同じ会社で働くことになりますから、人間関係にトラブルが生じてしまったら終わりです。
ストレスが酷い場合、仕事だけでなくて心身にも影響を及ぼすことがありますよね。
「正社員の時に辛い思いをしたから、もう人間関係で悩みたくない」と言ってあえて派遣を選ぶ人は多いです。
派遣社員であれば、人間関係に嫌気が差しても、契約を更新しなければ良いですから気楽ですよね。
就職活動が面倒だから
就職活動ってすごく体力を使いませんかぁ?いっそのこと派遣会社にお任せしちゃいましょう!
就職活動は、まず沢山の求人の中から行きたい会社を見つけることから始まります。そして良い会社を見つけたら、今度はスーツを着て写真を取りに行かなくてはいけません。また、履歴書、職務経歴書の書き方や面接の練習までも必要になります。面接にたどり着くまでも長いですが、採用通知が来るまでも長く、中々気を抜けませんよね。
一方、派遣会社に登録すれば、派遣会社の人が良い条件の仕事を見つけてきてくれますし、厳しい採用試験なく決まることがほとんどです。
誰でも就職活動は疲れますから「もう就職活動したくない」という人は派遣を選ぶのでしょう。
様々な経験を積んで自分の視野を広げたいから
一度きりの人生ですから、やりたいことは何でもやってみるのが良いのではないでしょうか!
あえて派遣を選ぶ人には「あの仕事も気になる」、「こんな仕事にも挑戦してみたい」という好奇心が旺盛な人がいます。
要するに、正社員のように一つの会社に留まらず、自分の視野を広げたい人ですね。
派遣社員は、色んな職種を短期間で経験できるので、それを活用して色々チャレンジしてみたいという人はあえて派遣社員を選ぶのでしょう。
仕方なく派遣を選んだ人の場合
仕方なく派遣を選んだ人の理由を見てみましょう。
正社員の採用試験に落ちてしまったから
正社員を目指していたけれど採用試験で落ちてしまい、それも一社だけでなく、何社も落ちてしまったという人は、仕方なく派遣社員を選ぶ人が多いです。
しかし、求人情報を探すときに「正社員」募集を見る人は多いですが、正社員を何度受けてもだめな場合に「契約社員」を探す人はあまりいないのはなぜでしょう。
その理由は「契約社員は良いのか悪いのか正直わからない」という曖昧な理解の人が多いからです。そうなると「正社員がダメだったら派遣社員」となるのもわかりますよね。
中には、派遣社員として働いて、正社員に採用されるまでずっと転職活動を並行している人もいます。
正社員として働く自信がないから
中には「本当は正社員として働きたいけど、自分に自信がないからとりあえず派遣から初めてスキルを磨いていく…」と言う人もいます。
一見、消極的な理由のように聞こえますが「いつかは正社員になりたい」という前向きな気持ちがあれば、派遣社員として色々なことを積極的に吸収し、スキルアップするスピードも早いかもしれませんね。
人間関係で悩んでしまい、ストレスから解放されたいから
正社員として働いてきたけど人間関係で悩まされ、ストレスのあまりに「もう正社員になりたくない」という人も結構多いです。
正社員の場合、職場がずっと変わらないので人間関係のストレスは計り知れないものがあります。
「派遣社員として契約期間中だけ働くという働き方ができれば、人間関係でこんなに悩むこともない」と思えるのでしょう。
フルタイムで働くことができないから
家庭の事情等でフルタイムで働きたいけど働けないという人も多いでしょう。
最近では親の介護をする人も多く、早く帰って親を見ないと行けなかったり、訪問医師が定期的にくる等、しっかり働きたくても働けない人もいます。
また、週に何日かは病院に付き添うために休みを貰わないといけないという人もいるでしょう。
残業ができないから
社員になると残業がついてきますので、「定時で上がれるなら社員でいたいけど、残業があるなら派遣を選ぶしかない」という人もいるでしょう。
特に子供がいる人、シングルマザーなどはこのパターンが多く、残業ができない人がほとんどです。
配偶者の事情で転勤が多く長期間は働くことができないから
配偶者の転勤が多いために、長期で働くことができないという人も中にはいるでしょう。
特に正社員の場合は、会社都合で自分にも辞令が下ることがありますから、仕方なく勤務地を選べる派遣を選んだといういう人もいますよね。
派遣の顔合わせで、なぜ派遣を選んだのか聞かれ場合は良い印象を残すのが大事
もし派遣の顔合わせ時になぜ派遣を選んだか聞かれた場合は、前項でも述べた「あえて派遣を選んだ人」の理由を、もう少し良い言葉で伝えるのと良いでしょう。
ただダイレクトに「楽な仕事がしたい」、「時給が意外と高い」というのは厳禁です。そのように答えてしまうと単純にお金が目的だと思われたり、本来仕事に対してやる気がない人だと思われてしまいマイナスな印象になってしまいます。
例えば、以下のような理由であれば、印象を悪くすることはありません。
- 様々な経験を積んで自分の幅を広げたい
- この業界に興味があり、挑戦してみたい
- キャリアを積んで、いずれは紹介予定派遣で直接雇用を目指したい
- 自分のスキルを活かしてその業務に従事することで、キャリアアップを図りたい
- 育児と両立しながら生計を立てていきたい
上記の理由にあるように、自分のキャリアプランがある場合は特に仕事に対する意欲が見られるので印象は良くなると思います。
ちなみに派遣会社の調査によると・・・
派遣会社の調査によると、派遣を選ぶ理由の1位は、「アルバイトやパートより時給が良い」という回答で全体の半数である54%を占めていました。(参考:エン派遣「派遣を選ぶ理由について」)
この回答から見えてくるのは、派遣社員の年齢層ではないでしょうか。
アルバイトやパートと比べるということは、フルタイムの仕事を探しているわけではないということですよね。派遣社員の半数は、家庭がある人や子どもを育てている世代なのではと思います。
ちなみに、実際に派遣で働いてみて叶えられたことの回答には以下の2点が挙がっていました。
- 色々な仕事や職場を経験できた
- 仕事の経験、スキルを磨くことができた
このように、派遣には正社員では体験できない良さがありますね。
最後に
今回はなぜ派遣を選んだかについて書いてきました。
中には、なりたくてなったわけではないという人もいましたが、ほとんどの人はあえて派遣を選んでいます。
派遣を選ぶ理由を見ると、納得する部分も多かったのではないでしょうか。
私も実際に派遣を選びましたが、私の場合は後悔はしていません。むしろ派遣は良いイメージになりました。
転職する際には、自分はどうしてその雇用形態を選ぶのかをきちんと考え、あまり先走らないようにすることが大事ですね。
正社員、派遣社員どちらが良い?求人サービス比較 | ||||
---|---|---|---|---|
リクルートエージェント |
ハタラクティブ |
テンプスタッフ |
アデコ |
|
求人対象 |
正社員 |
正社員 |
派遣社員 |
派遣社員 |
求人数※1 |
200,244件以上 |
2,300件以上 |
16,932件 |
2,434件 |
転職・就職サポート |
求人の紹介
書類・面接対策 入社日・給与交渉 |
求人の紹介
書類・面接対策 入社日・給与交渉 |
求人の紹介 職場訪問 |
求人の紹介 職場訪問 |
内定獲得の難易度 | やや難しい | やや難しい | 難しくない |
難しくない |
求人の年収目安 | 300万円~800万円 | 300万円~700万円 | 200万円~500万円 | 200万円~500万円 |
求人の福利厚生※2 |
有給休暇
社会保険 健康診断 家賃補助 家族手当 財形など |
有給休暇
社会保険 健康診断 家賃補助 家族手当 財形など |
有給休暇 社会保険 健康診断 |
有給休暇 社会保険 健康診断 |
※1 2020年8月 ※2 求人による