私は派遣社員として働いていた時に、「仕事楽しい?」と聞かれたら、「楽しいよ。」と答えていました。
理由は、自分にとって都合の良い条件の仕事だったからです。毎日の仕事が苦ではなく、むしろ楽しめていました。
このように、派遣社員は楽しいという人も多いです。もちろん中には楽しくないという人もいるでしょうが、それは「自分に合った条件ではなかったから」ではないでしょうか。
本記事では、派遣が楽しいという人になるために、仕事の選び方を考えていきます。
派遣が楽しいという人は何を重視して仕事を選ぶのか

やっぱり私は派遣が良いです~。以前は正社員だったけど、派遣の方が楽しく仕事ができています!
派遣が楽しいという人は、仕事の選び方が上手な人が多いです。
では、何を重視して仕事を選んでいるのでしょう。そのポイントは大きく分けて2つです。
- 自分が良いと思える職場環境であること
- 勤務地や時給などが自分の条件に近いこと
上記を見ると、派遣会社に派遣先を決めてもらうのではなく、自分が主体になって「自分の中で良いと思える職場とは何か」が明確になっているということがわかりますね。
上記について以下で詳しく説明します。
自分の理想の職場環境を考えることが大事
派遣が楽しい、仕事が楽しいと感じるには、何よりも職場環境が大事なのではないでしょうか。
職場環境には「施設環境、社風、人間関係」などが挙げられますが、その中でも特に人間関係は重要です。
人間関係が悪ければ、仕事に対する意欲すらなくなってしまいますよね。逆に、仕事自体は辛くても、人間関係が良いから何とか続けられているという人も少なくありません。
ただ、この職場環境というのは個人的な感覚も大きく「その人の求める理想の職場像」によって、職場環境が良いか悪いかが大分違います。
例えば、上司や先輩とも距離が近く、仕事中でも関係なくプライベートな話をする会社もありますが、それが心地よい人と感じる人にとっては「職場環境は良い」となりますが、そうでない人には「職場環境が悪い」と感じるでしょう。
自分は和気あいあいとした職場が良いのか、逆に仕事とプライベートをしっかりと区別できる会社が合っているのかなど、自分にとって良い職場環境とは何かを考えておくことが大事です。
そして、あらかじめ会社のカラーを派遣会社の担当者に聞いておきましょう。
勤務地や時給など、優先順位をつけて明確にする
派遣が楽しいと感じるには、自分の満足する条件を選ぶことも大事です。いくら仕事が楽しくても、条件が悪ければそのうち不満が溜まってしまうでしょう。
まずは基本的な条件を4つ挙げてみます。
- 業種
- 勤務地
- 勤務時間
- 時給
上記の4つについて説明しましょう。
最初に業種です。仕事の内容が楽しくないと何をやっても楽しくありません。
今までの経験を活かすことも可能ですし、未経験の仕事でずっとやってみたかった仕事をするなど、新たな業界にチャレンジするのも良いでしょう。
たとえば英語系の語学力を活かせる仕事や、IT系エンジニア等の技術職は誰にでもできる仕事ではないので需要が高いです。特にエンジニアは、開発されたソフトのシステムが更新される時期などに一気に大量募集がかかることがあり、派遣の求人数も多くなってきています。
2番目に、勤務地を考える際のポイントですが、前もって自宅から希望勤務地までの交通費を把握しておきましょう。なぜなら派遣は交通費が支給されないことがほとんどだからです。「○○駅付近で働いてみたい」と思っても、自宅から遠方であれば交通費が高くついてしまうかもしれません。
3番目に、勤務時間は自分に無理のない程度で選べます。早く終わる仕事で勤務後のプライベートを重視するのも良いですし、遅い時間まで稼ぐということも可能です。
私の友人は「一人暮らしで時間に制限がないので今のうちにがっつり働きたい」と言って、あえて残業が多い会社で働いています。
最後に時給ですが、時給はやはり高いに越したことがありませんよね。
派遣社員の平均時給は1,200円~1,600円です。この範囲であれば時給は悪くないと言えるでしょう。
ただ、好条件のみを組み合わせると、やはり案件も総数に限られてしまいます。どれが譲れないものなのか、優先順位を考えると良いですね。
派遣で人気の仕事ベスト3
ここでは数社の派遣会社のサイトに載っている、派遣で人気のある仕事の上位3位を挙げてみましょう。(順位は派遣会社によっても多少異なります。)
- 一般事務
- データ入力
- コールセンター
一般事務は数社の派遣会社のサイトで堂々の1位となっています。内容としては書類整理、データ入力、データ作成、電話受付などです。
人気の理由としては、未経験OKの会社も多く挑戦しやすいからでしょう。
また、大手企業の求人も多いため、大手企業で働きたい人にもおすすめです。
私も派遣で一般事務を経験しましたが、楽しくできました。
また、データ入力だけに従事する仕事は2番目に人気があります。この仕事はかなり入力スピードを求められますが、ブラインドタッチが得意でタイピングが楽しいと感じる人には良いでしょう。
私の友人もデータ入力で、コンサートチケットの購入者情報をひたすら入力していました。時給も割と高めの設定で、黙々とこなす単純作業なので人気が高いです。
コールセンター業務はカタログ注文の受注やクレジットカードのカスタマーサポートなどがあります。
人気の理由としては、求人数に加え募集人数が多く、研修も整っているため未経験でも安心して入社できることでしょう。また、大量募集の場合、同期や同僚ができる可能性も高いです。
コールセンターの仕事は女性の仕事だというイメージが強いですよね。しかし、ソフトウェア開発などのテクニカルサポートなど、男性の派遣社員も多いIT系のコールセンターも多いのです。
時給が高い派遣の仕事
中には時給が高い仕事も沢山あります。時給が高い派遣の仕事をいくつか挙げてみます。
- コールセンター発信業務(商品、サービスの営業電話)
- 営業、企画営業
- 携帯販売
- IT業界(システムエンジニア、ネットワークエンジニア、管理)
最初にコールセンター業務ですが、これは受信する側よりも、発信側の方が時給が高くなります。いわゆる営業になりますので数字に終われますし、電話口の人に嫌がられたり、クレームになったりするリスクがあるため時給が高い設定なのでしょう。次の営業の仕事も同様に、数字を出さなくてはいけないハードな仕事なので時給が高いですね。
また、某派遣会社の求人を見てみると、携帯販売の仕事は割と時給が良く、時給1,800円からとなっていました。自社の新しい商品やキャンペーンが頻繁に変わるため、常に新しいことを勉強していく必要があり、知識量が求められる分時給が高いのでしょう。
最後に、システムエンジニアやサーバー設計等のIT業界の技術系の仕事は時給2,300円とさらに高くなっています。IT業界は需要が絶えない割にはエンジニアが足りていないため重宝されるのでしょう。
このように、時給の振り幅は業種によって全然違います。
派遣には面白そうな仕事が沢山ある
某派遣会社の求人を見ていると、派遣の仕事には楽しそうな仕事が沢山あります。いくつか見てみましょう。
- ファッションや料理等のブログチェック
- SNSのメール受付、データ入力
- テレビ局内の役員秘書
- テレビのCM素材の受発注や事務サポート
- 新CMチェック、入力業務
- 芸能事務所のWEBディレクション業務
このように、最近ではブログやSNSに関する派遣の仕事も沢山ありますし、テレビ局の仕事も結構多いです。
正社員としてテレビ局で働こうとすると、倍率も非常に高く難関なのですが、派遣としてならマスコミ関係の仕事に携わることが意外と容易なのですね。
楽しそうな派遣の仕事がしたいと思えばいくらでもあるので、普通の仕事ではつまらないという人は、ぜひ面白い派遣の仕事をチェックしてみましょう。
学生でもアルバイトと同じように単発の派遣ができるし時給が高い
学生になるとアルバイトをする人も多いですよね。私も高校生の時にアルバイトをしていました。
ただ、学校との両立を図るために「長期よりも短期の仕事の方が良い」という人も多いでしょう。
そんな学生には短期のアルバイト感覚でできる派遣の仕事がおすすめです。
短期の派遣は「日雇い派遣」と呼ばれ、31日以内の短期の仕事になります。雇用保険の適用を受けない学生(昼間学生)はこの日雇い派遣の対象になるのです。
私も学生の頃、1週間だけ友人と工場作業の短期派遣の仕事をしていました。ピッキング作業といって、倉庫にある化粧品をひたすら集め、箱に詰めていく作業でしした。また、商品のラベル貼りという簡単なものもあります。
工場での仕事は単純なルーティン作業で、慣れたら簡単にできるので学生に人気です。
学生が日雇い派遣をするメリットとしては、友人とできるというのも楽しいですし、アルバイトよりも時給が高いことが多い点です。きっと派遣を楽しむことができるでしょう。
派遣は楽しい、を続けていくと不安に変わることもある

32歳になって、ずっと派遣でいいのかなって気になってきたのよね…。仕事は楽しいし職場環境にも恵まれてるんだけど…。
派遣は楽しいのですが、長く派遣生活を送ってくると、このままでいいのだろうかと考える人が増えてきます。
その主な理由を4つ挙げてみましょう。
- 派遣は長く働けても3年だから、ずっと転々とすることが不安
- 現在派遣先で頑張って働いているけど、直接雇用の期待ができなさそうだから
- ずっと派遣でいるうちに、気づいたら正社員の友人との年収の差が大きくなっていたから
- 年齢を重ねるほどに派遣から派遣にも転職しずらくなってきたから
上記のように、派遣は楽しいという裏には、雇用の不安定さや周りとの格差などを感じてしまうといったリスクがついてくるのです。
これらについて以下で具体的に説明していきましょう。
派遣は長く働けても3年だから、ずっと転々とすることが不安
派遣社員の契約期間は最大でも3年間でしたね。
これは今の楽しさがずっと続くとは限らないということを表しています。
派遣社員は、どんなに仕事が楽しくても3年までしか居られないので、楽しい時期にも限りがあるのです。
次の職場もまた楽しければ良いのですが、確実ではありません。
派遣先で頑張って働いているけど、直接雇用の期待ができなさそう
派遣先から直接雇用の話が出るかもしれない、と期待を膨らませて日々の仕事を頑張っている派遣社員は多いでしょう。
しかし年月は経つものの、一向に直接雇用の話が出てこないと言った場合、このままこんな不安定な生き方でいいものかと考えてしまいますよね。
ずっと派遣でいるうちに、気づいたら正社員の友人との年収の差が大きくなっていた
楽しさを追い求めて長いこと派遣の生活を送ってきたけど、気づいたら正社員の友人との年収に大きな差を感じて焦ってしまったという人もいるでしょう。
派遣社員の年収は、正社員と比べると低いのが事実です。しかも年齢を重ねるほどにその差は大きく開きます。
そして、焦り始めた頃には転職しずらい年齢になってしまっていた…ということもあるのです。
年齢を重ねるほどに派遣から派遣にも転職しずらくなってきたから
年齢を重ねるにつれて正社員への転職はもちろん、派遣社員としても転職し
派遣は年齢が上がるにつれて尚のこと即戦力を求められますから、派遣社員から派遣社員に転職するにも、周りの派遣社員と比べてスキルが高くないと採用されにくくなるのです。
今まで派遣社員として何を積み上げてきたかということが今後の課題になるのでしょう。
将来のキャリアプランを立てることが大事
これまで、派遣は楽しいということ、しかしずっと続けるにはリスクもあることについて説明しました。
短期的な目で見ると派遣を楽しいと感じる人は多く、その人たちは自分の条件に合った派遣先を見つけられたから、ということになります。自分が楽しく働ける条件を明確にすることがポイントでしたね。
ただ、長期的な目で見ると、どうしても派遣には雇用面でも金銭面でも不安定というリスクが付いてきますので、それを回避するするためには将来どのようになっていたいのか、キャリアプランを立てることが大事です。
「何年後にこうなっているために、今この仕事をしたい」と考えていけば、おのずと今やるべき仕事も見えてきますね。
ただなんの計画もなく派遣を楽しむのではなく、将来の計画があるからこそ、そのために今の派遣の仕事を楽しめる人になっていきましょう。