派遣社員は各派遣会社との契約期間の定めに対し、契約期間満了後の契約終了または更新を選べますが、契約の更新は派遣先にも選択権があるので、派遣社員の意思だけで100%契約更新ができるわけではありません。
もし派遣先の意向で契約更新されない場合は、どのような理由と予兆があるのでしょうか?
派遣社員の契約更新がされない予兆の具体例や特徴、契約更新を得やすい人の特徴などを詳しく解説していきます。
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派遣社員が契約更新されないときの予兆はあるのか?
派遣社員にとって契約更新は命綱のようなものであり、更新されるか否かはかなり気になるところです。
そのため更新を控えている方は、契約更新がされるか否かの予兆があるなら知っておきたいのが本音ではないでしょうか。
まずは派遣社員の契約更新において「派遣先が更新に合意しない場合の予兆があるのか」を解説していきます。
派遣契約が更新されない予兆はあるのか?
派遣先が契約更新をしない予兆はある場合とない場合があります。
予兆がある場合の特徴は後述で詳しく解説していきますが、基本的には、企業の問題と派遣社員の問題どちらかから予兆を読み取れます。
企業の問題 一例
- 経営が悪化している
- 社員の異動が多い
- 派遣社員への態度が冷たい など
個人の問題 一例
- 勤務態度がよくない
- 業務が自分に合っていない
- 他の社員とコミュニケーションがとれない など
派遣の契約が更新されない場合に起きること
もし派遣先との契約更新がされなかった場合には、次の仕事を急いで探さなければならなくなります。
また、契約が2か月以内に切れてしまうと社会保険に加入ができないため、派遣会社経由で社会保険に入っていた方は自分で手続きしていかなければなりません。
派遣社員は短期間で働けるメリットがありますが、仕事が見つかる、または契約更新がされる保証はないので、その点を踏まえた上で派遣社員を選ぶ必要があります。
派遣社員の契約更新に関する法律や一般的な仕組みはどうなっている?
では、そもそも派遣社員の契約更新のシステムはどのようになっているのでしょうか?
基本的な派遣社員の契約更新の仕組みについて見ていきましょう。
派遣の契約期間はどのように決まる?
日本には「労働派遣法」という派遣社員の権利を守る法律があります。
その中で、派遣社員の契約期間は最長3年と定められていることから、原則的に派遣社員の方は3年以上同じ派遣先で働けません。
ただし、いくつかの条件を満たすことで同じ派遣先で働けるので、すべての派遣社員が3年で契約が終わってしまうわけではないことは覚えておきましょう。
契約期間3年から延長する条件
- 派遣会社が延長を認める
- 派遣先の部署を変える
- 約3か月のブランクを空けて同じ部署で働く
派遣の更新は派遣先と派遣スタッフの合意で決まる
派遣社員の更新は、派遣先と派遣社員の合意で決まります。
どちらかが更新を拒んでいるのに無理に更新をさせられません。
また、労働派遣法で派遣社員の契約に関して自動更新が禁止されているので、派遣社員が自分の意思とは関係なく契約は更新されないので安心してください。
契約更新の相談は更新約1か月前にされる
派遣社員が契約更新をするか否かの意思確認は、一般的には契約期間終了の45日前から行われます。
派遣先の企業には1か月前に確認をとり、更新の有無がわかり次第、派遣社員に伝えられます。
また、更新のタイミングは特に決まっていませんが、契約が3回以上更新されているスタッフと1年以上継続勤務をしているスタッフを更新しない場合は30日前までに予告するように定められています。(以下参照)
有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準
(雇止めの予告)第2条
使用者は、有期労働契約(雇入れの日から起算して1年を超えて継続勤務している者に係るものに限り、あらかじめ当該契約を更新しない旨明示されているものを除く。)を更新しないことにしようとする場合には、少なくとも当該契約の期間の満了する日の30日前までに、その予告をしなければならない。
更新でも契約終了でも、期限の1か月前にはいずれかの連絡が入るパターンが一般的です。
派遣スタッフの方から契約更新を断りたい場合は、早めに派遣会社に連絡をするのがベストですが、大抵は意思確認の際に「いつまで返事が欲しい」と返答の期間を提示されるケースが多いので、その期限内に断る意向を伝えてもOKです。
その際には派遣先を悪く言うのではなく、なるべくやむを得ない理由かポジティブな理由に置き換えるとなおいいでしょう(引っ越しや結婚、キャリアアップ、別にやりたいことが見つかったなど)。
派遣契約が更新されなかったときは会社都合になる?
ここで気になるのが契約更新をしなかった時に「会社都合」と「自己都合」どちらに該当するかでしょう。
会社都合になるか自己都合になるかの違いは、失業保険を受ける時に大きな差となるので、状況別に解説をしていきます。
会社都合と認定されるための条件について
会社都合と認定されるためには、いくつかの条件があります。
まず、派遣社員としての仕事を継続したい意志があるにも関わらず、更新がなされないケースがこれに該当します。
ここで重要なのは、派遣社員の意志と派遣会社の判断の間に不一致があることです。
派遣社員で会社都合にあたるケース
派遣社員の方が契約更新できなくて会社都合となる状況は派遣会社と勤務先企業の判断などによって異なります。
勤務先の事情によって契約更新を拒否された場合
例えば、派遣社員が契約の更新を望んでいるにもかかわらず、派遣会社や勤務先から更新を拒否された場合、これは会社都合と見なされます。
この状況は、派遣社員の意志とは無関係に、勤務先の業務量の減少や組織再編などの理由で生じることが多いです。
経営状況が悪化したことでリストラが行われたり、参加していたプロジェクトが悪化したことで早期に契約終了してしまう時も該当します。
登録していた派遣会社の倒産
もっともわかりやすい会社都合が会社の倒産になります。
派遣社員が登録していた派遣会社が倒産した場合、これは明らかに会社都合です。
ここでは、社員の意志とは無関係に、仕事を継続することが不可能になってしまうからです。
更新する前提だったが更新されなかった、または派遣会社から新しい仕事の紹介がなかった
更新することが前提とされていたにもかかわらず、更新がなされなかった場合や、契約満了後に新しい仕事が紹介されなかった場合も、会社都合に該当します。
この場合、派遣社員は仕事を続ける意向があったにも関わらず、派遣会社の判断によりそれが叶わなかったという状況が生じます。
自己都合にあたるケース
一方で、「自己都合」による契約終了は、派遣社員が自ら契約更新しなかった場合に該当します。
具体的にいくつかのパターンを紹介します。
契約更新を派遣社員自身が拒否をしている
派遣社員が自らの意思で契約の更新を望まなかった場合、これは自己都合とされます。
たとえば、キャリアチェンジを望む、他の職場を探す、あるいは個人的な事情で仕事を続けられないといった理由が考えられます。
契約満了で次の更新を希望していなかった場合
契約満了時に自ら次の更新を望まない選択をした場合、これは自己都合に分類されます。
契約更新されないというケースは複数ありますが、ここで一番大事なのは本人が自分の意思で契約更新を希望していなかったということです。
契約満了で他の仕事の紹介を希望していなかった場合
また、契約満了時に派遣会社が他の仕事の紹介を希望せず、自らの意志で派遣を終了する選択をした場合も、自己都合とされます。
本人は契約更新を希望していたけど今の派遣先とは更新できなかったとしたら、派遣会社はその人が働く意思がある限り新しい派遣先の紹介をする必要があります。
もし紹介できなかったら派遣社員の方の意思と派遣会社の対応でギャップが生まれてしまうことになるので、この場合も会社都合として認定されることがあります。
自己都合ではなく会社都合として認定されるには意思を伝えておくことが大事
ここまで紹介をしたように、自己都合になるか会社都合になるかの違いは「本人に契約を更新する意思があるか」「契約終了後に別の仕事をする意欲があるか」になります。
ただ、本人にその意志があったとしても、周りの関係者にしっかりと伝えておかないと、認識の齟齬が起きてしまうことがあります。
派遣先の上司や派遣会社の担当者との面談時に「自分は契約更新をしたい」「自分は契約終了後にすぐ別の会社で働きたい」と話をしておきましょう。
契約更新されない時の予兆と更新したくないと思われる派遣の特徴
契約期間終了1か月前は更新がされるかドキドキしながら過ごす方もいるのではないでしょうか。
特に派遣先の仕事を続けたいという意思がある場合は、なおさら契約更新の有無が気になるところです。
では、契約更新がされない時の予兆にはどのようなものがあるのでしょうか?
契約更新がされない時の予兆と、更新したくないと思われてしまう派遣の特徴について解説していきます。
派遣契約が更新されないときの予兆
まずは派遣契約が更新されない時の6つの予兆についてみていきましょう。
1. これまで積極的に仕事を振ってこられたのに最近は新しい仕事を任せてもらえなくなった
派遣先の企業で頼りにされて積極的に仕事を振ってもらえれば、派遣社員のモチベーションにつながります。
しかし、急に新しい仕事を任せてもらえなくなった場合は、派遣先が契約更新しない予兆のひとつでもあるので、派遣社員は派遣先に依存せずに気持ちを切り替えましょう。
2. 上司がよそよそしく目を合わせない、話が少ない
派遣先の上司が目を合わせなくなった、話をする機会が少なくなった、というのも契約更新がされない予兆のひとつです。
契約更新をしない理由は企業側にある場合と派遣社員側にある場合がありますが、派遣社員はもともと契約期間が定められている雇用関係なので、理由については詮索せず次に目を向けていくようにしましょう。
3. 派遣先の上司や社員からクビの忠告がある
派遣先によっては、直接派遣社員にクビを忠告する場合があります。
普通に業務を行っていれば、そのようなことはあまり起きませんが、環境に慣れて勤務態度が悪くなってしまった場合などはクビを忠告されてしまうこともあるので注意が必要です。
4. 人員削減の噂がある
派遣先の企業で人員削減の噂が流れていたら、派遣社員の契約更新がされない可能性が非常に高いでしょう。
やはり、正社員よりも派遣社員の方が人員整理の対象になりやすいので、そこは割り切っておく必要があります。
5. 派遣先の業績悪化を感じる
派遣先で働いていて業績の悪化を感じたら、それは人員整理の前兆でもあるので、契約更新がされない覚悟をしておきましょう。
6. 派遣先の上司や社員と今後についての面談があった
派遣先の企業によっては、派遣社員の契約更新をしない場合、前もって面談で今後についての話をしてくれます。
そのような場合は相手の話をしっかりと聞き、伝えられる範囲で自分の意思も伝えてみましょう。ただし、相手の話をさえぎって意思を通そうとするのはNGです。
契約を更新したくないと思われる派遣社員の特徴
次は、派遣先の企業が更新したくないと思う人の特徴を紹介していきます。
1.遅刻・早退・休みが多い
派遣先の企業が一番困るのは、急な欠勤や早退です。
多くの場合、派遣社員を即戦力として最低人数で採用しているため、一人が欠けると業務に支障をきたす可能性も高いので、あまりにも遅刻・早退・休みが多い人は契約更新をしたくないと思われてしまいます。
2.コミュニケーションが取りにくい、または派遣スタッフとコミュニケーションをとる気がないように見える
派遣先企業にいい印象を与えない派遣社員の特徴は、コミュニケーションが取れないことです。
派遣先の上司をはじめ、一緒に働く社員の人たちと必要なコミュニケーションも取らずにもくもくと業務をこなすだけの派遣社員は、勤務態度が悪いと判断されて契約を打ち切られてしまう可能性が高いでしょう。
3. 仕事において上司や先輩の指示に従わない
派遣先で上司や先輩の指示に従わない人は、かなりの確率で契約更新がされないでしょう。
もし、意見がある場合は感情的にならず、相手の話も聞きながら意見を伝えるようにすることが大切です。
4. ミスが多く改善する様子がない
ミスが多い派遣社員は契約更新の可能性が低くなります。
数回のミスは仕方がありませんが、何回も同じミスを繰り返している場合は能力不足と判断されてしまうので注意しましょう。
5. 注意すると自分の落ち度を人のせいにしたり、言い訳したりする
派遣先で業務や勤務態度について注意を受けることは誰でもありますが、そのような時に、人のせいにしたり、言い訳ばかりする人は、派遣先から持たれるイメージが悪くなり契約更新もされない可能性が高いでしょう。
6. 業務中に仕事に集中していない、私語が多い
派遣先の環境に慣れてきたときなどに私語が増えてしまう人がいますが、そのような姿を多く見受けられると派遣先から勤務態度が悪いと判断されて契約更新がされない場合があります。
会社が更新したくなる派遣社員の特徴
ここまで派遣先の企業が契約更新をしない予兆と、契約更新をしたくない人の特徴を見てきましたが、反対に更新をしたくなる派遣社員はどのような特徴があるのでしょうか?
次は、派遣先の企業が更新したくなる人の3つの特徴について解説していきます。
1. ある程度その会社の業務に必要なスキルがあり、複数の処理方法を熟知している
派遣先の企業が契約更新をしたいと思う人は、その会社の業務をスムーズに行うスキルがある人です。
トラブルや問題があった際に複数の処理方法を熟知している人も、派遣先から好まれる傾向にあります。
2. 素直で注意されたことをすぐに直せる、また気を付けるなどして修正できる
派遣先の業務の経験やスキルがあると好まれやすいですが、未経験でも注意された内容を素直に直す人も好感をもたれやすいでしょう。
また、常によくなろうと努力している人も、伸びしろをみて契約更新をしてもらえる可能性があります。
3. やる気があり、派遣先が求める要望にしっかりと応えられる、また、与えられた仕事をミスなくしっかりとこなせる
派遣先でやる気を持って働いている人は派遣先から好まれやすい傾向にあります。
また、派遣先が求める業務に的確に応えられ、ミスなく仕事をこなせる人も信頼を得やすく契約更新につながるでしょう。
派遣契約が更新されない不安を常に持つ人の対処法
派遣の更新を希望している方は、普段から勤務態度に気を付けて、派遣社員でも派遣先の社員とのコミュニケーションをある程度心掛けると契約更新に繋がりやすい傾向があります。
一般的に派遣先の更新の有無は遅くても契約期限の1か月程前に告知がされますが、期限ギリギリまで連絡がなく、契約更新されない予兆があるような人は不安を抱いてしまうでしょう。
明らかに「次の更新はないな」という予兆を強く感じた、または自ら更新の終了を決意した時点で、派遣会社に相談して次の派遣先への気持ちの切り替えをおすすめします。
「気持ちの切り替えが苦手」「毎回契約更新ごとに更新を心配してしまう」という方は、派遣社員よりも正社員の方が雇用期間に悩まなくなるため、精神的にも落ち着くのではないでしょうか。不必要な不安は取り除いた方が、仕事は快適に行えるはずです。
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