派遣社員は不況の影響をどのくらい受けるのか? 受けやすい業種と受けにくい業種はどれ?安定がほしいなら正社員を目指すべき

派遣社員は不況の影響をどのくらい受けるのか? 受けやすい業種と受けにくい業種はどれ?安定がほしいなら正社員を目指すべき 派遣社員の基礎知識

派遣社員は不況の際にどのような影響を受けるのか知りたい時がありますが、派遣社員の中でも影響を受けやすい業種などもあります。

派遣社員の業種による不況における特徴を知っておくと、いざという時に今の派遣の仕事がどれくらいリスクがあるのか判断できます。

この記事では、不況の影響を受けやすい派遣の業種を考え、もしも不況になって正社員に転職する時のポイントを解説します。

派遣社員は不況時にどのような影響が出るのか?

2007年から2009年までの世界不況期の派遣社員の雇用者変化率

不況時に派遣社員がどれくらい失業したか見ると、下の表の様に2007年から2009年の世界不況期は、-4.1%の雇用者の減少率となっていることがわかります。

それに対して正社員は、同じ時期の世界不況期に-0.2%の雇用者の減少率となっているので、正社員の方がかなり雇用が守られていることがわかります。

参考として2000年から2002年のリストラ不況期の雇用者変化率を考えると、正規社員は-4.0%ですが、派遣社員は18.2%とかなり増加していることがわかります。

これは、バブル経済の崩壊の影響によって、正社員が減り派遣社員が増えたことが原因と言えます。

状況によって、派遣社員の雇用率は変換することから考えると、世界の情勢によって雇用を調整する役割をしているのが派遣社員とも言えます。

派遣社員は、景気に左右されるため派遣先での雇い止めにあうこともあり、正社員と比べると、長期にわたって同じ職場で仕事をしたい方にとっては、不安定さを感じるのが派遣社員でしょう。

正社員 派遣社員
リストラ不況期(2000年から2002年) -4.0% 18.2%
世界不況期(2007年から2009年) -0.2% -4.1%

日本労働研究雑誌の2009年の失業(過去の不況と比べた特徴)(最終確認2020/6/13)

派遣社員が不況の影響を受けやすい原因

派遣社員なぜ不況の影響を受けやすいのかは、正社員と比べて不景気になると派遣社員は派遣先から雇い止めをされる傾向があることが理由の1つです。

正社員であれば、不況になった時でも会社側に多少の資金における余裕があれば、継続して雇ってくれることがあるのに対して、派遣社員のケースでは、不況になった時の不要になった雇用を調整するために雇い止めされます。

これを一般的には派遣切りと言われていて、派遣社員である以上はある意味では、仕方のないことでしょう。

派遣社員として不況に強くなるためには、普段から資格取得の勉強をしたり、何らかなのスキルを身に付けておく必要があります。

資格やスキルがあれば、もしも派遣先から雇い止めをされてしまっても、派遣元と相談して次の派遣先を見つけることも可能です。

派遣社員で働く時のポイントとして、ある会社で雇い止めされても、次の仕事場をいかに早く決めることができるかが大切で、自分の知識や資格、スキルがあれば、次の派遣先を探す時間を最小限にすることができます。

派遣が導入されてから今まので経緯

派遣は労働者派遣法が1986年に施行されてからビジネスで派遣事業を行うことができるようになったところがスタートです。

その後何回か派遣法が改正されて今にいたっていますが、派遣はかなり以前からあったことは意外と知られていないでしょう。

派遣法の改正の内容としては、業務内容によって派遣での業務を禁止することや、一定の期間派遣先で働き期間が終了した後に派遣先と本人が合意した場合に派遣先に直接雇用される紹介予定派遣の解禁などが挙げられます。

紹介予定派遣の実際は、派遣先の会社によっては紹介予定派遣で仕事をしていても必ず直接雇用されるわけではないので、知っておいた方が良いでしょう。

最近では、2015年の派遣法改正で、派遣期間を原則上限3年間になるなどの工夫がされていますが、正社員と比べるとまだ景気が悪くなると派遣社員が雇い止めにあるケースがあります。

はたらこねっとの「派遣法の歴史」(最終確認2020/6/13)

不況の影響を受けにくい派遣は?

生活必需品や社会インフラに関する業種は不況の影響を受けにくい

不況の影響を受けにくい派遣の業種は、健康や医療、医薬品、食品などの生活必需品や、電力、ガス、鉄道などのインフラなどは、不況の影響を受けにくいとされています。

生活必需品などの業種で仕事をしている場合は、たとえ不況になっても需要がなくなることがないので継続して仕事をすることが可能でしょう。

社会インフラなどは景気が良くなっても大きな利益が得られないことがあるのに対して、不況の時は欠かすことのできないものなので、不況に強い傾向があります。

派遣の仕事を検討する際のポイントとして、不況に強い業種をメインに探す方法がありますが、社会インフラや生活必需品でも様々な職種があるので、自分に合った派遣先を選択するのが良いでしょう。

不況の影響を受けやすい業種の特徴

不況の影響を他の業種と比較して受けやすい業種として、自動車や飲食の業種があります。

自動車などは、普段は需要が期待できる業種ですが、不景気になると購入者の車に対する需要が減る傾向があるので、不況の影響を受けやすいです。

また、飲食やレジャーなども不況の影響をすぐに受ける傾向があり、不況が長引くとそれだけ売上に直接影響します。

派遣社員として自動車や飲食、レジャーなどの業種で勤務する場合は、景気によって需要が落ち込み仕事が減る可能性があることとをしっかり認識しておくとのも大切なポイントです。

不況の影響を受けやすい業種とそうでない業種との違い

不況でも影響が少ない業種として社会インフラが考えてみると、他の業種との違いは不況になっても、社会インフラである電気、ガスなどは途絶えることがないので不況の影響が少ないです。

金融やその他が原因で不況になっても、電気やガスは生活に必要なものなので継続して利用されます。

派遣の仕事で電気、ガスの求人内容を見てみると営業の仕事で電気、ガス料金の案内などがあり、社会インフラである電気、ガスの仕事内容は多岐にわたります。

派遣として不況に強い知識や経験を身に付けたいと考える方は、電気、ガスなどの業界のことを勉強して、パソコンのスキルや営業力などを向上させておくと良いでしょう。

それでも正社員の方が不況の影響は少ない!

有期雇用である派遣は、3カ月単位での更新が多い

派遣社員は有期雇用であり、様々な更新時期がありますが一般的に3カ月単位で更新することが多いでしょう。

極端に短い例では、1カ月更新の場合もありますが、1カ月だけでは派遣社員がその会社に合っているのか判断しにくいというデメリットがあります。

それに対して6カ月の更新もあり、3カ月と比べた時に、長期になるため途中で自分に合わないことを理由に辞めてしまうケースがあるので、一般的には3カ月が更新時期としては多くなっています。

派遣社員では、労働基準法によって3回更新されている方や1年以上継続して同じ職場で勤務している場合は、契約終了の時は会社側から派遣社員に対して30日前までに告知しなくてはいけない規定があります。

契約更新や契約終了を意識して仕事をする必要のある派遣社員は、正社員と比べて落ちついて仕事をする環境を探すことが難しいでしょう。

不況の影響を受けにく派遣があっても、正社員の雇用形態には及ばない

正社員の雇用は基本的に長期の雇用を前提としているため、不況の影響を受けにくい業種の派遣と比較しても、正社員の方が不況に強いでしょう。

正社員は、もしも不況になった場合に、すぐに解雇されるのではなくて、賃金などの引下げなどから検討されます。

正社員からした場合不況の影響で給料が減ることはある意味で仕方のないことだと理解することで、なんとか不況を乗り切ることが可能です。

それに対して、派遣社員では不況が原因で雇い止めになるケースが多くみられ、雇用の調整としての位置づけがされているのが派遣社員と言えます。

正社員として働くメリット

①ある程度の収入が保証される

正社員のメリットは、不況時においてもある程度定期収入が期待できる点があります。派遣などと比べると、正社員は長期にわたって基本給などのしっかりとした給料が保証されています。

また、正社員では、ボーナスなどもあり在籍している会社の業績に合わせて賞与がもらえるので、派遣社員との年収の差がはっきりとしているのが現状でしょう。

②厚生年金などの福利厚生がある

正社員の福利厚生で大切なのが厚生年金があります。厚生年金は、会社と正社員が将来の厚生年金を正社員が受給するために、毎月支払うシステムですが派遣社員の場合は、正社員と違って雇用期間や労働日数、労働時間の条件を満たすことで厚生年金に加入することが可能です。

正社員と比べると派遣社員の場合は、厚生年金の加入条件を満たせないケースもあり、将来に不安のある状態で仕事を続ける必要があります。

不況の影響が嫌なら正社員への転職を目指そう!成功のポイント3つ

①派遣社員として経験を上手にアピール

派遣社員の時の経験を自分で軽視する方がいますが、実際には正社員と同じ内容の仕事をこなしていることもあり、派遣社員としての経験を上手にアピールすることが正社員への転職の大きなポイントです。

特に面接や応募書類でどの様にして新しく入社する会社で正社員として、過去の経験を活かせるのかわかりやすく言えると良いでしょう。

例えば、「派遣社員ではあっても責任のある仕事を任されて、より仕事に関する理解が深まり、営業の仕事の中で問題が発生しても冷静に対応できるようになりました。」といった内容を面接官に伝えることができれば、面接官も応募者に対して興味を持ってくれるでしょう。

もしも、派遣社員であったのであまり経験を積んでいない内容を面接で発言すれば、印象が良くないのでひかえた方が良いです。

②正社員になるための心構え

正社員への転職における成功のポイントとして、正社員になる際の心構えがあります。

正社員の面接などで、正社員に対する心構えがあるか確認されることはあまりないという意見の方もいます。

実際の正社員の面接で採用担当は、応募者を採用して正社員として働いてもらった時のシミュレーションを行うので、正社員としての心構えがないと何か足りないと気付かれてしまうことになります。

正社員になるための心構えは、一番基本的なことの1つなので採用段階で、正社員になるための心構えがないとイメージが悪くなるでしょう。

派遣社員から正社員になる時は、正社員になることが会社の将来を担うことであるといった認識や自覚が必要なので、面接の前に意識しておいた方が良いでしょう。

③自分のキャリアをしっかり分析する

キャリアを自分について分析することは、派遣社員から正社員に転職する時の、大きなポイントです。

派遣社員としてのキャリアを含んでこれから正社員になった時に、一貫性のある考えでキャリア形成ができているかが、正社員への転職成功のコツです。転職の面接の際に、一貫性のあるキャリアを説明できれば、正社員になっても継続して働いてもらえると採用担当者が考えてくれます。

逆に一貫性のないキャリアであると、なぜその様なキャリアになっているのか説明する必要があります。

重要なのは、自分が学生の時に何を目標に取り組んできて、派遣社員としてどのようなキャリアをイメージして働き、その中でなぜ正社員への転職を選択しているのか面接で、しっかりと伝えることができると好印象です。

正社員のメリットを理解して、正社員への転職を成功させる方法

派遣社員と正社員の違いは、給料だけではなくて安定して働き続けることができる環境でもあります。

不況の時なども、正社員は会社の大切な人材であるため、できる限り解雇しないで雇用し続けてくれる傾向があるのも正社員の大きな特徴です。

正社員への転職を成功させるためには、正社員の待遇がなぜ派遣社員よりも良いのか知る必要があり、もしも正社員への理解が足らなければ、正社員で採用してくれる会社も少なくなるでしょう。

実は正社員は会社の将来を見すえて採用された人材であって、今後の会社の将来を決めていくスタッフです。

この様な会社の期待をしっかりと理解して面接で、やる気をもって会社に貢献して仕事をすることを説明できれば、正社員への転職成功も近づくでしょう。