派遣社員におすすめのクレジットカード5選。審査を通過しやすくするポイントとは

派遣社員の基礎知識

派遣社員はクレジットカードの審査が通りにくいと言われていますが、審査に通るポイントを押さえ、学生や主婦など多くの方に発行しているカードに申し込めば審査に通る可能性は高くなります。

派遣社員がクレジットカードの審査が通りにくい理由、審査に通るためのポイント、おすすめのカードをチェックして、審査で不利になる要因を減らしましょう。

派遣社員はなぜクレジットカード審査に通りにくい?

派遣社員がクレジットカードの審査で不利になるのは、返済能力を疑問視されるためです。

クレジットカードの審査は申し込み者の返済能力が特に重視されるため、申し込み者に安定継続収入があることが非常に重要です。

派遣社員は契約期間に定めがあり、正社員と比較すると収入の安定性・継続性に欠けると見なされるので、カード会社は派遣社員に対する返済能力の評価が厳しくなり、審査が慎重になります。

派遣社員がクレジットカードの審査を通過するためのポイント

派遣社員は所有者が多いなど、幅広い属性の方が審査に通過していると予想されるカードに申し込むことはポイントの1つですが、属性に関係なくカード会社から信用が得られることも、審査を有利にするためには欠かせません。

審査に通過するために押さえるべきポイントをチェックしましょう。

ステータスが高いカードへの申し込みを避ける

ステータス性のあるクレジットカードは、ポイント還元率が高い、付帯保険が充実しているなど、サービスや特典が魅力的なものが多いですが、年齢制限や年収などの審査基準が厳しいため、派遣社員が審査に通過することは難しいと考えられます。

年会費無料、18歳以上から申し込み可能といったクレジットカードであれば、派遣社員でも審査に通りやすいと言われているので、幅広い属性の方が申し込めるカードに申し込みましょう。

多くのクレジットカードの審査は、加点方式が採用されています。加点方式では、勤務先、勤務形態、年収、居住形態、居住年数、固定電話の有無を点数化して審査されます。

たとえば、年収300万円は3点、700万円は7点のように、個人の属性に関する項目の申し込み者の状況を点数化し、合計スコアがカード会社の定める基準を満たすか否かで審査可否が決定します。

正規雇用ではない、年収が低いなど、点数が低くなりそうな項目があっても持ち家に住んでいる、固定電話があるなど項目によっては加点を期待できます。

カード申し込み時に提出する申し込み書で申告が必須な項目が申告されていないと、確認のために審査に時間がかかるので、スムーズに審査を進めるためにも、必須項目は必ず申告しましょう。

勤務先は派遣先企業ではなく派遣元(派遣会社)で申告する

派遣社員の方が実際に就業しているのは、派遣会社ではなく派遣されている企業なので、勤務先として派遣先企業を申告することを考える方もいるでしょう。

しかし、派遣社員は派遣会社と雇用関係にあること、申し込み時とカード会社の在籍確認時の派遣先が異なる可能性があることから、勤務先は派遣元にあたる派遣会社で申告する方が適切です。

派遣先企業に在籍確認の電話があった際、応対した人が派遣社員を把握しておらず「そのような社員はいない」旨の返答をしてしまうと、カード会社は在籍確認がとれません。

在籍確認がとれない場合、カード会社は申し込み者に申し込み内容を確認しますが、申し込み者と連絡がとれないなどで内容確認ができなければ、在籍確認がとれないとして審査に通りません。

最悪のケースでは、勤務先で在籍確認できない時点で虚偽申告と見なされ、申し込み者への確認なしで審査落ちします。虚偽申告はカード会社のデータベースに記録が残り、そのカード会社では二度と審査に通らなくなる「社内ブラック」状態となります。

勤務先名だけではなく勤務先の電話番号、申し込み者本人の連絡先なども記入・入力ミスがあると在籍確認できない・虚偽記載をしたと見なされるリスクがあるので、申告ミスに注意しましょう。

派遣社員として勤めて半年~1年以上経過してから申し込む

クレジットカードの審査では勤続年数もチェックされます。年収が高くても月ごとの収入にバラつきがあるより、毎月ある程度の収入をコンスタントに得られる方が、収入の安定性・継続性があって返済能力も高いと考えられることから、カード会社によっては年収より勤続年数を審査で重視します。

最低でも半年~1年以上継続して勤務していれば、継続勤務と安定した収入をしばらくは期待できると見なされて審査されます。

キャッシング枠を付けない

キャッシング枠を希望すると、追加で審査を受ける必要があります。

収入の安定性・継続性で返済能力を疑問視されやすい派遣社員は、キャッシング枠を希望することで審査難易度がさらに上がることが懸念されるので、審査が不利になる要素を少しでも減らすためにも、キャッシング枠はゼロにして申し込むことをおすすめします。

同時に複数のクレジットカードに申し込まない

クレジットカードに申し込んだことは信用機関に記録され、カード会社は申し込み者の申し込み情報や利用履歴などを照会できます。

カード会社が信用情報を確認した記録は照会日から6ヶ月間残るので、カードを申し込んでから6ヶ月以内に新たなカードに申し込むと、新たに申し込んだカード会社は、申し込み者が直近で他のカードに申し込んだことが分かります。

同時期に複数のカードに申し込むと、審査に落ちてカード発行を見送られた、キャッシング目当ての申し込みなどと見なされ、審査が不利になります。

審査落ちの有無に関係なく、新しいクレジットカードは、他のカード申し込みから6ヶ月空けて申し込みましょう。

派遣社員がクレジットカードの審査に通らない例

派遣社員が審査に通らない要因は、一般的にクレジットカードの審査に通らないとされるものと共通です。

また、派遣会社に登録したら必ずしも就業実績があるわけではない派遣は、就業期間にも気をつける必要があります。

クレジットカードの支払い遅延・滞納が多い

クレジットカードに申し込むと、年収や雇用形態などの他にクレジットカードやローンなどの支払い遅延・滞納の有無も審査されます。

支払い遅延は支払い能力がないと見なされるので、遅延や滞納は審査を不利にする要因です。

勤務実績がなく無職期間が長い

派遣会社に登録していても、派遣として働いていなければ収入がない状態なので、カードを作ることは難しいです。

また、無職期間が1年以上あって派遣会社に登録してから半年未満の方も、審査に通りにくいです。

勤続年数で審査が不利にならないためには、派遣会社に登録して最低半年は勤務する必要があるでしょう。

スコアリングでマイナスされる要素がある

借入残高がある、クレジットカードの支払い遅延や代位弁済などの金融事故を起こした情報が信用機関に記録されていると、審査が不利になります。

借入残高がある間はカードに申し込まず返済を優先し、完済後の申し込みをおすすめします。

クレジットカードやローンの契約内容、支払い状況、金融事故の有無は契約期間中及び契約終了後5年以内は信用情報に記録されるので、金融事故を起こしてから5年間はカードの申し込みを控えましょう。

虚偽申告をする

故意で虚偽申告をすることはもちろん、記入・入力ミスで虚偽申告と見なされた場合も審査に通りません。

年収や勤務先を偽らないことは当然ですが、勤務先の住所や電話番号、申し込み者の連絡先を誤らないよう注意して、正しい内容を申告することは、カードに申し込む際の大前提です。

審査に通りやすいカードの特徴

正社員と比較すると収入面で審査が不利になる傾向にある派遣社員ですが、審査に通りやすいとされるカードに申し込むことでカードを所持できる可能性が高まります。

たとえば、年会費無料のカードは収入があれば雇用形態は問わないとするものもあります。カードの特典やサービスは有料のものと比較すると劣りますが、決済時の使い勝手は無料のものも有料のものも変わりません。

また、会員数の多いカードは多くの方が保有できるよう審査難易度が低めに設定されていると考えられるので、知名度の高いカードに申し込むこともおすすめです。

クレジットカードの種類は「銀行系」「交通系」「流通系」「消費者金融系」などがあり、審査難易度に違いがあります。審査は銀行系が最も厳しいとされ、交通系、流通系、消費者金融系の順に続きます。

流通系のクレジットカードは、カードを使うことで自社のサービスをお得に利用できるようにしてサービス利用者を増やすことを目的としています。

よって、多くの方がカードを保有できるよう学生や専業主婦にも発行できる審査基準を設けているので、派遣社員の方も審査に通る可能性が高いです。

消費者金融系のクレジットカードは独自の審査基準を設けているので、クレヒスに傷がある方にもおすすめです。

年収や雇用形態で審査が不安になる方も多い派遣社員の方は、審査難易度が比較的低めの流通系や消費者金融系のカードに申し込むと良いでしょう。

派遣社員におすすめのクレジットカード

派遣社員がクレジットカードの審査を通過する可能性を上げるには、審査の間口が広いと考えられるカードに申し込むことがポイントです。

そこで、派遣社員の方におすすめの5枚のカードを紹介します。

VIASOカード

VIASOカードは、三菱UFJフィナンシャル・グループの三菱UFJニコスが発行する、年会費無料で最短翌営業日に発行可能なカードです。

18歳以上で安定した収入のある方、または、18歳以上の高校生を除く学生の方に申し込み資格があります。

ポイント還元率は0.5%なので、通常はカード利用1,000円につき5ポイント貯まりますが、ETC、携帯電話料金、プロバイダー料金の支払いで2倍、VIASO eショップを経由したネットショッピングなら還元率は2.5~10%にアップします。

ポイントはカード入会日を基準に1年以内に1,000ポイント貯めると、1ポイント1円で自動キャッシュバックされます。

最高2,000万円の海外旅行保険が利用付帯されること、家族カードとETCカードが追加できるのも特長です。

ただし、ETCカードは新規発行手数料として1,000円+税かかります。家族カードの年会費はかかりません。

申し込み資格に収入に関する記載はありますが、18歳以上の学生の方も申し込めることから、派遣として継続勤務していて収入が安定していれば、派遣だからと言って審査が大きく不利になる可能性は低いでしょう。

年会費 無料
国際ブランド MasterCard
発行スピード 最短翌営業日
申し込み資格 18歳以上で安定した収入がある方、または18歳以上で学生の方(高校生は除く)
追加カード ETC、家族カード
ご利用可能枠 カード利用可能枠 10~100万円

 内リボ払い・分割払い 10~100万円

ポイント還元率 0.5%
特徴 ・ポイントは1,000円=5ポイント 還元率0.5%

・VIASOeショップ経由でショッピングすると還元率2.5%~10%に  アップ

・ETC、携帯電話料金、プロバイダー料金に支払いで2倍

・最高2,000万円の海外旅行傷害保険が利用付帯

ACマスターカード

ACマスターカードはアコムが発行する、カードローンとマスターカードの機能が付いた年会費無料のカードです。

20~69歳までの安定収入のある方なら誰でも申し込み可能で、最短即日発行にも対応しています。

カード発行までスピーディなことに加え、毎月の利用金額の0.25%が自動でキャッシュバックされるのも魅力です。

ACマスターカードは他社からの借入額など独自の審査基準を採用しているので、カードローンを利用している方でも、他のクレジットカードと比較すると審査の心配はないでしょう。

ただし、1回払いを指定しても自動でリボルビング払いとなる点に注意が必要です。

毎月20日(締め日)までの利用分を翌月6日までに返済すれば、手数料はかからず通常の1回払いと同じように利用できますが、締め日から支払い期日まで一般的なクレジットカードよりも短いです。

リボルビング払いの手数料や1回払いのように利用するために返済する手間が気にならず、早くカードが手に入ることを重視する方にはおすすめです。

年会費 無料
国際ブランド MasterCard
発行スピード 最短翌営業日
申し込み資格 18歳以上で安定した収入がある方、または18歳以上で学生の方(高校生は除く)
追加カード ETC、家族カード
ご利用可能枠 カード利用可能枠 10~100万円

 内リボ払い・分割払い 10~100万円

ポイント還元率 0.5%
特徴 ・ポイントは1,000円=5ポイント 還元率0.5%

・VIASOeショップ経由でショッピングすると還元率2.5%~10%に  アップ

・ETC、携帯電話料金、プロバイダー料金に支払いで2倍

・最高2,000万円の海外旅行傷害保険が利用付帯

ライフカード

ライフカードは年会費無料で、日本国内に住む高校生を除く18歳以上の電話連絡可能な方に申し込み資格のあるカードです。

LIFEサンクスポイント(有効期限最大5年間)というポイントがカード利用1,000円につき1ポイント貯まりますが、年間利用金額に応じてポイント倍率がアップします。

ポイント倍率アップの条件と倍率は、年間利用金額50万円以上で次年度1.5倍、100万円以上で1.8倍、200万円以上で2.0倍です。

入会後1年間は1.5倍、誕生月は基本ポイントの3倍となります。

カード会員限定のライフカードが運営するショッピングモール「L-Mall」を経由したショッピングなら、最大25倍のポイントを貯められます。貯めたポイントは人気アイテムとの交換、他社ポイント・電子マネーへの移行、キャッシュバックなどに利用できます。

家族カードとETCカードが追加可能な他、iD、楽天Edy、モバイルSuica、nanacoも利用可能です。

日本国内在住で電話連絡可能な方という申し込み資格から、派遣社員の方も申し込みしやすいでしょう。

年会費 無料
国際ブランド VISA、MasterCard、JCB
申し込み資格 日本国内にお住まいの18歳以上(高校生は除く)で電話連絡が可能な方
追加カード ETC、家族カード
ご利用可能枠 最大200万円
ポイント サンクスポイント
ポイント還元 0.5%~1.00%
電子マネー iD、楽天Edy、モバイルSuica、nanaco
特徴 誕生月になると基本ポイントが3倍、ポイント有効期限は最大5年間

セブンカード・プラス

セブンカード・プラスは高校生を除く満18歳以上の方に申し込み資格のある、nanacoポイントが貯まる流通系カードです。2020年1月10日支払い分より、年会費が無料となりました。

nanacoポイントは200円につき1ポイント貯まりますが、イトーヨーカドーやセブンイレブンといった対象店舗はいつでもポイント2倍など、セブン&アイグループでポイントを大量に獲得できます。

電子マネーへのチャージはポイント付与対象外のクレジットカードもありますが、セブンカード・プラスはnanacoへのチャージ200円につき1nanacoポイントが貯まります。

貯めたnanacoポイントは1ポイント1円で電子マネーnanacoに交換して利用できる他、ANAマイルやANA SKY コインへの移行も可能です。

イトーヨーカドーやセブンイレブンなど、セブン&アイグループを利用する機会の多い方はもちろん、電子マネーnanacoの利用機会の多い方やANAマイルを貯めている方にもおすすめです。

年会費 初年度無料
国際ブランド VISA、JCB
申し込み資格 満18歳以上(高校生は除く)
追加カード ETC、家族カード
ポイント nanacoポイント
ポイント還元率 0.5%

楽天カード

楽天カードは年会費無料で、高校生を除く18歳以上の楽天会員の方に申し込み資格のあるカードです。

ポイントは100円につき1ポイント(還元率1.0%)なので、年会費無料のカードの中では基本ポイントの還元率が高いのが特長です。

楽天市場や楽天トラベルといった楽天のサービスでの利用や、楽天カードの優待店ではポイント倍率がアップするのでさらにポイントが貯まりやすいです。

ポイントは楽天カード利用代金や加盟店での支払いに1ポイント1円で利用できる他、楽天EdyやANAマイルなどに移行しても利用できます。

家族カード、ETCカードを追加でき、楽天Edy、QUICPayも利用可能です。

申し込み資格に収入に関する記載がなく、18歳以上の楽天会員の方であれば学生や主婦の方も審査に通りやすいと考えられる点で、派遣の方にもおすすめです。

年会費 無料
国際ブランド VISA、MasterCard、JCB、アメックス、ダイナース
申し込み資格 18歳以上(高校生不可)、楽天会員であること
追加カード ETC、家族カード
ご利用可能枠 最高100万円
ポイント 楽天ポイント
ポイント還元率 1.0%~4.0%
電子マネー 楽天Edy、QUICPay

派遣社員でもクレジットカードは作れる!

派遣社員は雇用期間に定めがある点で正社員と比較すると収入面が不安視されてクレジットカードの審査が通りにくくなることがありますが、審査の間口を広げて多くの方に発行しているカードであれば、派遣の方も審査に通過してカードが作れることを期待できます。

金融事故を起こしたばかり、虚偽申告をしたなど信用に問題のある方でなければ、審査に通るポイントを押さえた上で審査難易度が比較的低く設定されているカードに申し込めば、審査に通過する可能性は高くなるでしょう。