OA事務という名前は知っているけれど、具体的なことはよく知らないという人も多いのではないのでしょうか。そんな方々のために、OA事務に関するよくある疑問について答えていきたいと思います。
OA事務とは?業務内容は? 他の事務職との違い
OA事務のOAとは?
「office automation(オフィスオートメーション)」の略です。
従来、紙の上で手作業で行っていた事務作業を、FAXやパソコンなどのコンピュータ技術を利用して電子化するとともに一部の定型的作業を自動化することで、効率化することを言います。
OA事務の業務内容は?
基本の業務内容は、Word、Excel、PowerPointなどのオフィスソフトを使い、データ入力、管理、資料作成をすることです。OA事務はこのように事務作業全般を任されます。
しかし、企業によってはパソコンによる文書制作、資料制作にとどまらず、在庫管理や、営業事務の仕事である、来客対応や電話対応などを行わなければいけない場合もあります。
他の事務職との違い
営業事務は営業部門で事務処理を行いますが、OA事務は部署を限定しません。また、一般事務よりパソコンを使い資料作成やデータ入力を行うことが多いです。
しかし、近年は一般事務、営業事務などもパソコンを使用するため、明確な違いがなくなってきています。そうとはいえ、高度なPCスキルを要する専門性の高いお仕事を「OA事務」として募集しているケースもあるため、求人応募の際は仕事内容を確認しましょう。
年収や必須資格は?持っておくと有利な資格やスキルとは
次にOA事務の仕事が気になってはいるが、パソコンをメインで使用する仕事であるため、特殊な資格が必要なのではないかと不安に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方々のために、OA事務に関する資格の情報と、年収について書いていきたいと思います。
OA事務の給与
求人ボックス給料ナビによると、OA事務正社員の平均給与は348万円となっています。国税庁が出している「民間給与実態統計調査」で、令和元年の正規雇用の平均給与は503万円であり、正社員の平均収入と比べると、OA事務正社員の平均年収は低い傾向にあります。
また正社員の時と同様に、求人ボックス給料ナビによると、OA事務派遣社員の平均時給は1368円となっています。経験必須の場合の平均時給は1459円と、未経験の場合より少し高くなっています。
OA事務の必須資格や必要なスキルはあるのか
OA事務になるために必須なスキルはありませんが、必要なスキルはあります。まず、パソコンの文書作成、表計算ソフト(Word、Excel)などの基本的なPCスキルです。OA事務は営業事務などとは違い、パソコンを使用する業務が多いため、必ずパソコンのスキルが必要となってきます。
次にコミュニケーションスキルです。PCを使う業務がメインではありますが電話対応を行うこともありますし、依頼された仕事の方向性を、依頼者と意見のすり合わせをを行う場合などで、コミュニケーションスキルが必要となるでしょう。
持っておくと有利な資格
MOS(マクロソフトオフィススペシャリスト) ・日商PC検定 ・秘書検定があげられるでしょう。
MOSはWordやExcelなどのマイクロソフト製品の利用スキルを証明することができるマイクロソフトが公式に発表している資格です。
日商PC検定も同様にパソコンスキルのレベルを測るものです。しかし、MOSのようなマイクロソフト製品の操作方法だけでなく、パソコンそのものの知識や、IT、ビジネスに関する知識など、多角的で専門的な知識が問われます。
秘書検定は、ビジネスマナーや一般常識が問われる検定試験です。です。事務職は社内外の人と接する場面もある事務職ではビジネスマナーは必要になってくるため、秘書検定をもっていると、スムーズに対応ができるようになるでしょう。
また、OA講座やビジネスマナー講座などを無料で受けることができる派遣会社もあります。その場合は積極的に活用し、スキルアップを図りましょう。
資格がなくてもOA事務になることは可能ということはわかりましたが、未経験であってもOA事務になることは可能なのでしょうか。次にOA事務の仕事に就く条件について紹介していきます。
未経験、派遣社員でもOA事務になれるのか
OA事務の募集要項には、未経験OKと記載されていることが多いです。この場合は、基本的なパソコンスキルは必須ですが、専門的な知識や高いスキルが求められるわけではないため、「未経験可」となっていることがほとんどです。
基本的なPCスキルがあれば、OA事務未経験でも問題ないでしょう。
OA事務の仕事は派遣や契約社員に任せる企業も多いため、派遣社員でもOA事務にチャレンジすることが可能です。
OA事務に向いている人
最後に事務にはどのような人が向いているのかみていきましょう。
1.パソコンスキルがある人
OA事務の業務内容はExcelなどで売る上げデータを入力をしたり、WordやPowerPointでプレゼンを作ったりと、ある程度のスキルは必要になってきます。
そのため、パソコンスキルがあると、OA事務の仕事に生かすことができ、スムーズに仕事を始めやすくなるでしょう。
2.臨機応変に対応できる人
OA事務はマニュアルが用意されていることがほとんどですが、マニュアル通りに業務が進まない場面もあります。依頼された資料を制作する場合は、依頼主の要望を理解し、要望に沿うような文書を制作しなければなりません。
自分で考え行動に移すことができる人は、OA事務に向いているといえるでしょう。
3.コミュニケーション能力ある人
OA事務は資料制作を依頼される場合もあります。その際、希望に沿った資料を作るためにも、依頼者とコミュニケーションをとり、要望を正しく理解することが必要です。
また社外の人への電話対応や、来客対応などを任された場合も、コミュニケーション能力が必要になってくるでしょう。
未経験でもOA事務に転職できる
派遣のOA事務は、勤務時間が固定されていることが多く、残業が少ないこともあり、プライベートの時間を確保しやすいため、とても人気のある職業です。また、未経験可の求人を多いため未経験の派遣社員でもチャレンジしやすくなっています。
OA事務として働く際に、事前に基本的なパソコンスキルがあるとスムーズに仕事を始めることができるなど利点があります。そのために、派遣会社が提供しているOA講座などを活用し、事前にスキルを高めておくと良いでしょう。