派遣社員として働く場合、「登録会」や「説明会」というのがあります。
求人を見て良い条件の仕事が見つかっても、それが派遣社員という雇用形態であれば、まずは掲載元の派遣会社に登録しないと、その仕事はできません。
最近では「登録会不要」という派遣会社もありますが、大手派遣会社ではほとんどが登録会や説明会に参加することを必須としています。
私は実際に転職活動をするにあたって、大手の派遣会社にも小さい派遣会社にも複数登録してきました。
本記事では、派遣会社の登録会や説明会について、内容や所要時間、注意点まで実体験を含めて詳しく説明していきます。
派遣の登録会(説明会)とは
「派遣の登録会(説明会)に行く」とは、一言でいうと求職者が仕事を紹介してもらうために派遣会社のスタッフ(一員)になるための登録の手続きをしに行くことを指します。
派遣スタッフになれば、自分の希望に近い条件の仕事を派遣外会社に紹介してもらうことができるのです。
中には登録会を「説明会」と呼ぶ派遣会社もありますが、どちらかというと「登録会」と呼ばれることがほとんどでしょう。
説派遣会社に登録しようと思うきっかけは人それぞれ違います。
あえて派遣という自由なスタイルに魅力を感じた人もいれば、事情により仕方なく派遣を選んだという人もいますし、求人を見て良い仕事だと思ったら派遣だったという人も沢山いるでしょう。
ここからは、派遣の登録会に行くまでの流れについて詳しくお伝えします。
登録会に行くには予約が必要
登録会に行くにはまず予約が必要です。
求人を見ていても「登録会の予約はこちらから」という記載があり、電話やインターネットで申し込みをすることができます。
私の場合は、すでに気になる求人があったので電話をかけて登録会に誘導されました。
登録会に予約すると「登録会にお越し頂く前にWEBで登録情報を事前に入力しておくと、当日の手続き時間が最大40分程短縮できますよ。」と言われることがあります。
私はできるだけ時間を短縮したかったので、実際にWEB登録をしました。
WEB登録は、履歴書や職務経歴書を入力するようなもので、項目も細かく分かれています。当日に同じような入力作業をする必要がない分、時間の短縮になるのでしょう。
派遣会社によってはQRコードを読み込んで入力していく形式だったり、「過去の履歴書や職務経歴書等を持参して下さい」と言われて、手書きで紙に記入していくという会社もありました。
WEB登録があるのであれば先にやっておいた方が楽だと個人的には思います。
登録会に必要な持ち物
多くの派遣会社では印鑑(シャチハタ不可の場合もある)と身分証明書(名前と生年月日のわかるもの)の2点を持ってくるように言われます。
派遣会社によって追加されるものとしては「履歴書、職務経歴書、給料を振り込む口座番号のわかる通帳、3ヵ月以内に撮った証明写真」です。
これらは派遣会社によって違いますので、忘れずに確認するようにしましょう。
登録会の時の服装、髪色、アクセサリーなど
登録会は採用試験とは違いますから、服装は何でも構いません。
だからといって、露出の多いものやダメージデニム等、清潔感を損ねる服装の場合は印象が悪くなってしまうこともありますので、印象が悪くならないように気をつけましょう。
あくまでも「社会人として問題なさそう」と思わせられる服装で行くのが良いですね。
髪色については、目立ち過ぎるような色でない限りは問題ありません。また職種によってもイメージというものがありますよね。例えば大手商社の受付に金髪の人はいないでしょう。
いずれにしても最低限のマナーは守り、就職活動に適したもので行くのが好ましいですね。
当日の流れ、所要時間
登録会当日の流れとしては、以下の通りになっていることが多いでしょう。
- 当日の流れや派遣という仕組みについての説明
- 自分の職歴等を登録する
- スキルチェック
- 自分の担当となるコーディネーターとの面談
- 希望条件に沿った仕事の紹介を受ける
上記の項目について以下で具体的に説明しますね。
当日の流れや派遣という仕組みについての説明
最初に「本日の流れは~、」から始まって、派遣の仕組みについて説明されます。
派遣会社によって、独自の動画が用意されていて「派遣として働くということは」について動画を見て、わからないことがあれば質問するといったところもありました。
自分の職歴等を登録する
次に、自分の今までしてきた職歴やスキル等について登録します。
派遣会社によっては会社の登録フォームに入力したり、手書きでシートに記入するということも。
事前にWEB入力している場合は、この時間は短縮されます。
登録シートの記入が終わったら、会社によっては最後に証明社員を貼って終了です。
登録が手書きでなくパソコン入力の場合は、派遣会社の人がカメラを持ってきて写真を撮られたりもしました。
スキルチェック
登録が終わるとスキルチェックが行われます。
私の場合はタイピングスキルとワード、エクセルのスキルチェックでした。
これはパソコンで行われ、この間はコーディネーターは一旦退席します。
パソコン上で制限時間になったら「お疲れ様でした。コーディネーターをお待ちください」という表示があり、コーディネーターが戻ってきます。
ワードやエクセルでは、文字色や文字の大きさ、書式設定の変更、関数などの基礎知識から始まり、時間内に進める人はどんどん難しい問題に進むという形式でした。
派遣会社によっては一般常識問題や、適性診断を実施するところもあります。
自分の担当となるコーディネーターとの面談
スキルチェックが終わると、ようやく担当のコーディネーターが来て一対一の面談が始まります。
面談といっても採用試験の面接とは違いますから、緊張する必要はありません。
このコーディネーターこそが今後の担当者となる可能性が非常に高いので、相性の良し悪しが何となく分かるかもしれませんね。
コーディネーターは先程自分が入力した登録情報をデータ化したプリントを見ながら、あれこれ確認をしてきます。
ここで仕事の希望する条件等を細かく伝えることができるのです。
希望条件に沿った仕事の紹介を受ける
先程の面談で細かく伝えた希望条件に沿って、当てはまる案件をいくつか紹介してもらえます。
また、自分のスキルや経験に沿って、コーディネーター側から見て自分に合いそうな仕事の提案もしてくれるでしょう。
もちろんすぐに返事をしないといけないこともありませんし、断っても構いません。
所要時間は長くても2時間程度
所要時間は長くても2時間程度となることがほとんどですが、仕事の紹介で時間が長引いたりすることもあるので人によって所要時間は前後します。
私の場合は仕事の紹介を何件かしてもらったので2時間かかりました。
派遣会社に登録する際に気をつけること
派遣会社に登録する際に気をつけることは主に3つあります。
- 登録したからといってすぐに就職できるとは限らない
- 派遣会社に申告する経歴やスキルに嘘はつかないこと
- 登録会をキャンセルする時は電話を入れること
まずは、登録したからといってすぐに仕事が決まるとは限らないということです。あくまでも派遣社員として働く前の登録であって、転職できることが約束されるわけではないのです。
ただ、登録しておけば条件に合う仕事が見つかった時はすぐに紹介してもらえますし、自分で良い求人を見つけた場合はすぐに申し込む(エントリー)ことができます。
次に、派遣会社に申告するスキルに嘘はつかないという点です。スキルに関しては誇張して言わないようにしましょう。
会社の採用試験の面接では、受かるために自分のことを多少なりとも誇張して言いますが、派遣の場合はスキルを誇張すると良い事がありません。
と言うのも、派遣は即戦力として採用されますので入社して研修があるとは限らず、即実践に入るケースが多いからです。
できないことはできないとコーディネーターに正直に言わないと、入社してから苦しむことになってしまい、自分で自分の首を絞めることになります。
最後に、登録会に予約したものの都合がつかない時や、登録会自体を検討することにした場合は、無断欠席などせず必ず電話でキャンセルしましょう。
何故なら何の連絡もなくすっぽかした場合は印象が悪くなり、名前がブラックリスト入りしてしまったら、今後もし登録した場合でも仕事を紹介してもらえない可能性があるからです。
とりあえず大手派遣会社に登録するのもあり
派遣の求人を見て「いいかもしれない」と思っても、登録会があると聞いて面倒になったり気が進なくなる人もいるのではないでしょうか。
しかし「派遣てよくわからない」、「本当に登録しても良いのかな」と悩んでいるのであれば、とりあえず登録するのもありでしょう。
私は実際に派遣会社に登録してみて良かったと思っています。
転職活動中は自分の希望通りの仕事に中々出会わず苦労していましたが、派遣会社に登録してから2週間後には仕事が決まりましたし、今まで注目しなかった業界の紹介を受けて興味が広がったのも良かったです。
複数の派遣会社に登録しましたが、やはり大手の派遣会社の方が応対も丁寧ですし、安心感がありました。
転職活動をするのであれば、とりあえず大手の派遣会社に登録するのがおすすめです。