派遣社員がクレジットカードを申請する際の書き方や在籍確認の注意点。審査に通るにはどうすればいい?

派遣社員の基礎知識

派遣社員がクレジットカードを申し込む時、勤務先はどこなのかなど、書き方に戸惑う人も多いでしょう。

「派遣社員は審査に通りにくいと聞くから、わざと年収を多めに書く…」なんていう人もいるかもしれません。

私の友人は派遣会社に登録しているにも関わらず、何故か在籍確認で審査に引っ掛かってしまったそうです。

本記事では派遣社員のクレジットカードの申込みについて、書き方や在籍確認、カードの審査に落ちやすいと言われる理由やスムーズに審査に通るための方法など詳しく紹介します。

派遣社員がクレジットカードを申し込む時の書き方

派遣社員がクレジットカードを申し込む時、把握しておかなくてはいけないのは「自分の勤務先はどこか」です。

しかし派遣社員は「雇用主」と「派遣先」の会社が違うので、「勤務先」がどこになるのか混乱する人は多いでしょう。

ここではクレジットカードを申し込む時の勤務先住所や会社名の書き方について説明します。

勤務先住所や会社名に記入するのは派遣会社の情報

派遣社員が「勤務先住所」や「会社名」を聞かれた場合は、所属先である派遣会社について答えるのが正解です。

と言っても派遣会社に仕事をしに行っているわけではないので、しっくりこないかもしれませんね。しかし基本的には「勤務先=所属先名」だと覚えておきましょう。

ただしカード会社によっては、以下のように記載されている場合もあります。

実際の勤務地住所をご入力ください。派遣社員の方は派遣先のご住所をご入力ください。

上記のように例外として「派遣先の住所を入力」するように指定されているケースがあるので、よく読んでから入力するようにしましょう。

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就業条件明示書の就業場所を書かないように注意

派遣社員として1週間以上働くことが決まった場合、派遣会社から派遣社員に「就業条件明示書」が渡されます。(派遣会社によっては「労働条件通知書(兼)就業条件明示書」が発行される)

法律によって就業条件明示書には「就業場所・企業名」などが記載されることになっていますが、気を付けなくてはいけないのは、ここでいう「就業場所・企業名などは、派遣先企業について書く」という決まりがあることです。
つまり一般的に言われる「勤務先」とは違った書き方になっているため、就業条件明示書を参考にして勤務先等を入力すると、間違った答えになってしまうので注意しましょう。
何度も言いますが一般的には「派遣先にとっての勤務先=所属先(派遣会社)」です。
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年収を偽ってはだめ

派遣社員の場合、年収が低いことを気にしてわざと年収を多めに入力する人がいます。

しかし虚偽の申告をしたということが万が一ばれたら、審査に落ちるどころかブラックリストに載ってしまって、今後もずっとカードを作れないという可能性も否めません。

年収は問題なかったのに、嘘が発覚したために作れなくなったら悲しいですよね。

最近は年収が低くても審査に通るカード会社もありますから、年収は偽らずに正直に答えましょう。

派遣社員の在籍確認について

クレジットカードの審査に申し込んだら、カード会社から勤務先に派遣社員の在籍確認の連絡がいきます。

在籍確認にまで進んだら、もう審査は通ったも同然だと思う人も多いのですが、実はそうとも限りません。

何故か在籍確認が取れなかったために審査に落ちたという人が実際にいるのです。それは何故なのでしょうか。

ここでは派遣社員の在籍確認について説明します。

在籍確認は派遣会社がしてくれる

派遣社員の在籍確認は「勤務先」にあたる派遣会社がしてくれます。

つまりカード会社から派遣会社に連絡がいったら、派遣会社の人が「その人は間違いなくうちの派遣社員ですよ」と答えてくれるのです。

ただし、例外として「派遣社員の方は派遣先のご住所をご入力ください」と指示されていた場合は、派遣会社ではなく派遣先に在籍確認の連絡が入る可能性もあるので注意しましょう。

派遣会社に登録しているだけでは在籍しているとは言えない

実は登録型派遣の場合、派遣先にて就業中(契約期間中)でなければ「在籍している状態」とは言えません。

派遣会社に登録し、派遣先が決定して派遣会社と雇用契約を結んでいる間のみ、「勤務先がある状態」と言えるのです。

そのため現在就業していると言える状態でない時にクレジットカードの申請をしても、在籍確認の時点で「在籍していません」と言われてしまい、審査に落ちてしまうこともあるでしょう。

派遣社員は契約期間が終了するたびに無職になってしまうので、カード審査をするタイミングを見計らう必要があるのです。

無期雇用派遣や常用型派遣は常に在籍している状態と言える

同じ派遣でも無期雇用派遣や常用型派遣のように、雇用期間に定めがない派遣の場合は常に在籍している状態と言えます。

登録型派遣は契約期間が定められていますが、無期雇用派遣や常用型派遣の場合は、派遣先が決まっていなくても契約自体が途切れることがないので給料も途絶えません。

つまり常に勤務先がある状態なので、カード会社からいつ連絡が来ても「在籍しています」と答えてもらえます。カードを作るタイミングを考えなくていいので楽ですね。

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派遣社員はクレジットカードの審査に落ちやすい?どうしたら良い?

派遣社員はクレジットカードの審査に落ちやすいと聞いたことがある人は多いでしょう。

派遣社員であれば何となく理由が想像できるような気もしますが、ではどうしたら審査に通りやすくなるのでしょうか。

ここでは派遣社員がカード審査に落ちやすいと言われる理由や、スムーズに審査に通るための方法を紹介します。

派遣社員が審査に通りにくいと言われる理由

派遣社員が審査に通りにくいと言われる理由は「継続して安定した収入を得ることができないから」というのが大きいようです。

クレジットカードは毎月締め日があって翌月に引き落とされることがほとんどですが、そもそも審査に通るには安定した収入を得ていることが条件となっています。

しかし派遣社員は一つの職場で3年を超えて働くことができませんし、3年どころか1年以内の契約期間という仕事も沢山ありますよね。

ですから継続した支払い能力があるかと問われると、自信を持ってはいと答えることができないので、雇用期間に縛りのない正社員に比べるとどうしても不利になってしまい、審査に通りにくいと言われてしまうのです。

入会基準が厳しいクレジットカードは作らない

派遣社員でもカード審査にスムーズに通るようにするには、入会基準が厳しいクレジットカードは作らないことがおすすめです。

特に銀行系(三井住友VISAカードなど)と独立系(アメリカンエキスプレスカードなど)のクレジットカードは他のカード会社に比べて入会基準が厳しいと言われています。

例えば「〇歳以上で安定した継続収入のある人」「勤続年数〇年以上」などと、あらかじめ条件が提示されていたりして、そもそも派遣社員は審査対象外だということもあるでしょう。

難易度低めなクレジットカードなら審査に通りやすい

派遣社員がクレジットカードをスムーズに作るには、難易度低めなカード会社を選ぶことがポイントです。

たとえば「年会費無料」「入会するだけで〇円分のポイント進呈」などが売りの楽天カードやエポスカード、イオンカードなどの流通系クレジットカードは比較的審査基準が低めに設定されています。

これらのカード会社は学生や専業主婦でも審査に通りやすいのが特徴です。

学生や専業主婦など自分には収入がない人でも審査に通るなら、収入を得ている派遣社員であればスムーズにカードを作れる可能性が高いですね。

同じ派遣会社で長く働いて勤続年数を増やす

クレジットカードの審査基準では「継続して安定した収入を得ているか」が大きなポイントでした。その「継続力」を示すものとして「勤続年数」に注目してみるのも大事なことです。

一つの職場で3年しかいられない派遣社員にとっては、継続力をアピールするのは中々難しいですが、短期的に派遣会社を変えている人と、同じ派遣会社で勤続年数5年の人とでは、安定して見えるのは断然後者の方ですよね。

勤続年数はできるだけ長い方が良いので、良い派遣会社を選んで長く働けるようにしておくと審査に通りやすくなるでしょう。

キャッシング枠をつけない

クレジットカードを作る際は、キャッシング枠をつけない(0円)こともポイントです。

キャッシング枠に申込むと、ショッピングとキャッシングのそれぞれに対する審査が法律に基づいて行われるため、場合によっては収入証明書などの提出をしなければいけなくなります。

収入証明書などを提出すると、派遣社員の年収などから審査が通らない可能性が出てきますので、できればクレジットカード機能を重視して、キャッシングにはこだわらない方が良いでしょう。

複数の会社に同時に申込むと不利になる可能性がある

クレジットカードを作るにあたって、あれもこれもと同時に複数のカード会社に申し込みをすると不利になる可能性があるので気を付けましょう。

実はクレジットカードの申し込みをした人や、すでにクレジットカードの利用をしている人の取引履歴などの情報は全て信用情報機関に記録されていて、カード会社が審査をする際には参照されます。

そのため、もし複数の会社に同時に申し込みをしたにも関わらず、審査に落ちてしまっているという情報があれば、他のカード会社の審査に落ちてしまう可能性も高いでしょう。

ちなみに、過去に支払いを延滞したなどのトラブル歴も信用情報機関の間で共有されますので、クレジットカードを利用する際には注意が必要ですね。

派遣社員は計画的にクレジットカードを申請することが大事

今回は派遣社員のクレジットカード申請について説明しました。

ここまでの記事をまとめてみましょう。

まとめ

  • 派遣社員にとって勤務先は「派遣会社」になる
  • 就業条件明示書の就業場所を参考にして「派遣先」を書くと間違うので注意
  • カード会社によっては例外として、派遣先の住所を記入するように指示がある場合がある
  • 年収を偽って嘘がばれた場合、審査落ちするだけでなくブラックリストに載ってしまうこともあり得る
  • 基本的にカード会社からの在籍確認は派遣会社に連絡される
  • 登録型派遣の場合は就業中のみ「在籍している」と言える状態になるが、無期雇用派遣や常用型派遣は「常時在籍している状態」である
  • 派遣社員は一つの職場に3年以上継続して働けないため、継続して安定した収入があるとは言えず、正社員に比べると審査に通りにくい傾向にある
  • 派遣社員が審査に通りやすいカードは、「年会費無料」「入会するだけで〇円分のポイント進呈」などが売りの楽天カード、エポスカード、イオンカードなどの流通系クレジットカードである
  • 審査に通りやすくなるには、同じ派遣会社で勤続年数を増やしたり、キャッシング枠を設けないことも大事
  • クレジットカードに審査落ちした場合などの情報は、信用情報機関の間で共有されるため、複数のカード会社に一気に申し込むと不利になる

無期雇用派遣や常用型派遣の場合を除き、派遣社員がクレジットカードの申請をするならば、派遣期間中にしなければいけません。

また勤務先の情報を派遣会社ではなく、間違って派遣先の会社名で記入してしまうと派遣先企業に在籍確認されてしまい「在籍していません」と言われてしまうので気をつけましょう。

派遣社員には雇用期間が付き物なので審査には不利な点もありますが、楽天カードなど比較的審査基準の低いカードも沢山あるので、最初からハードルの高いカード会社を狙わず、勤続年数を増やしてから申請するのもありですね。

一度クレジットカードで審査落ちしてしまうと、その履歴が信用情報機関に載ってしまうので、派遣社員がクレジットカードを作る際は計画的に申請しましょう。