派遣社員で働くなら大企業と中小企業のどちらがいい?それぞれのメリットやデメリットを詳しく解説

派遣社員の働き方

派遣社員として働くにあたって求人を見ていると、大企業の案件も多いということに気づくのではないでしょうか。実は、大企業で働くチャンスが他の雇用形態に比べて多いのが派遣社員の特徴でもあるのです。

もちろん中小企業で働くこともできますし、仕事の案件は中小企業の方が多いです。

では、派遣で働くなら大手企業と中小企業、どちらを選ぶのがベストなのでしょうか。

本記事では大手企業と中小企業それぞれのメリット・デメリットを考え、あなたが転職する上で、よりベストな選択が出来るようにしていきたいと思います。

Contents

派遣社員なら大企業でも働くことが可能!もちろん中小企業も

ご存知の通り、大企業に正社員でなろうとするのはかなり難易度が高いですよね。そもそも高学歴が必要ですし、中途採用であった場合はかなりのスキルや経験を求められます。

契約社員は正社員に比べると難易度が下がりますが、それでも難しいです。人気の企業であれば倍率が100倍を超えることも珍しくないでしょう。

しかし、派遣社員であれば割と容易に大企業に、しかも一部上場の有名企業でも働くことが可能となるのです。

現在は雇用に関する厳しい制度が多く、たとえ会社の事業規模が大きくなったとしても正社員を容易に増やすことが出来ません。そのため、大企業は派遣会社に即戦力となる人材を依頼する流れが多くなっていて、大企業で働く人は必ずしも全員が正社員とは限らないのです。

ただし派遣であってもそれなりには入社選考はされますので、決して難易度が低いというわけではありませんが、それでも正社員や契約社員に比べれば難易度は低いでしょう。

このように、大企業であっても派遣社員として就職できる可能性が高いのですから、言うまでもなく中小企業であれば大分働きやすくなります。

派遣社員が大企業で働くことのメリット、デメリットは?

派遣社員が大企業で働くことのメリット、デメリットを考えていきましょう。

一般的に「大企業で働くことが決まった」と聞くと良いイメージばかりを膨らませて、羨ましくなったりするものですよね。

大企業とは、従業員数と資本金の額が大きい規模の企業のことを差します。何故なら日本の企業の規模というのは「従業員数」や「資本金の額」によって決められるからです。

一般的に大企業は事業が安定していて信用性も高いというイメージがありますよね。

しかし、メリットがあればやはりデメリットもあります。しっかり頭に入れておき、その知識を今後に活かしましょう。

派遣社員が大企業で働くことのメリット

まずは大企業で働くメリットからお伝えします。

環境が整っている

何と言っても大企業ですから、イメージは湧くと思うのですがオフィスが広々としていて綺麗だったり、社員食堂があったりと設備が整っていることが多いでしょう。

また、主要駅から近いなど立地条件も良いことがほとんどです。

通勤が便利な上に朝からカフェに行ったり休憩中のランチを楽しむ、休みの前日には近くの居酒屋に行けるなど、その場所ならではの楽しみ方もあるため、通勤することによって仕事のモチベーションも上がりますね。

労働基準法を守ってくれる

大企業では法律を遵守する制度(コンプライアンス)が整っているので、働く前に交わした雇用契約書に基づいて、あらかじめ記載している業務以外を頼まれることがほぼありません。

労働契約をしっかりと守ってくれるため契約に記載のない残業をお願いされることは考えにくいでしょう。

また、法律を遵守するということはパワハラにも厳しいということになるので、あからさまに人を中傷したり声を荒げて部下を怒鳴りつけたりする場面に出くわすことも早々ありません。

ですから派遣でよく起こり得る問題の一つである、「聞いていた話と違う」などのトラブルが起きにくく、安心して仕事に取り組むことが出来るのです。

仕事のやり方が決まっていてやりやすい

大企業は派遣社員の仕事を事前にマニュアル化していますので、派遣社員のやるべきことが明確です。

たとえ指示する上司が急遽不在になってしまっても、マニュアルがあるので他の社員が対応することも出来るのです。逆にマニュアルがない場合、毎回上司に一つずつ聞いて仕事を進めなくてはいけず、何が基本で何が例外なのかがわかりませんよね。

「派遣社員はこの仕事。やり方はこう。」という手順があることは双方にとって効率が良いやり方です。さすが大手と言えるでしょう。

もしかしたら大企業の正社員になれるチャンスも

派遣社員が大企業で働いているうちに正社員になれるというのは夢…でもないようです。

確かに難易度はとても高いのですがが可能性はゼロではありません。

大企業の中には「紹介予定派遣」といって、派遣社員を正社員登用することが前提で採用する場合もあります。

確かに大企業にとっては派遣社員の実際の働きぶりを前もって確認し、どんな人材か見ることが出来るのは良い判断方法です。そういうわけで今はこの制度を利用している大手企業も少なくありません。

前にも言いましたが、新卒や中途採用で大企業へ正社員として入社するのは非常に難関と言えます。しかし派遣社員で入社するのであればハードルは結構低くなりますので、もしかすると正社員登用のチャンスが巡ってくるかもしれませんよ。

大企業勤務の配偶者を見つける人も多数

これは派遣あるあるなのですが、最初は出会いなんて全く期待していなかったのに、派遣として大企業で勤務しているうちに配偶者を見つけたなんて人も多いです

私の友人も実際にそのパターンで大企業の正社員と結婚しました。配偶者が大企業に勤める正社員であれば将来安泰ですよね。

女性であれば特に、将来的に子供を育てることも多いですから、派遣社員として大手企業に入り、配偶者を見つけて自分は家庭に入るというのは良い選択肢かもしれません。

派遣という雇用形態を活用し、大企業での出会いに焦点を当ててみるというのもありなのではないでしょうか。

派遣社員が大企業で働くことのデメリット

では、派遣社員が大企業で働くことによるデメリットを紹介しましょう。

正社員との格差が大きすぎる

そもそも周りが大企業の正社員というだけあって、収入や給料面での格差は非常に大きく感じます。

給料日が近づくと周りの正社員は浮かれ始めて「もうすぐ給料日だから○○買っちゃった」というような会話をし始めます。

それも安易に買えるような安い物ではなく、今流行りの電化製品だったりするので派遣社員とは「格が違う」といった内容なのです。

派遣社員からすれば「同じ会社にいても、こうも違うなんて…」と思ってしまいますね。

特にボーナス時期になると「今回のボーナス何に使う?」、「今回は国内旅行だけど、次のボーナスは海外旅行かな」などの会話は繰り広げられ、派遣社員により追い打ちをかけてきます。

派遣社員にはボーナスなんていうものはありませんから、その会話を聞くたびに虚しさが押し寄せてくるでしょう。

親睦会等での出費が大きい

もともとの収入が派遣社員と大きく違うため、正社員はちょっとした飲み会や親睦会でも派遣社員にとっては大きな額を使います。同じく高給である正社員なら問題ない金額でも、派遣社員にとっては相当な痛手なのです。

金銭面を考えて断ろうかと悩むのですが、もし親睦会に参加しなかったら職場で浮いてしまったり、視線が冷たくなったりして気まずくなることも。

収入に格差があると生活水準も違いますから、派遣社員にとってはデメリットでしょうね。

仕事が簡単な雑務ばかりになりやすい

大企業では正社員と派遣で仕事内容がはっきりと分かれているため、派遣社員は毎日決まった仕事しかしません。また、責任のあるような仕事は派遣の業務には含まれていないので、周りの派遣との差も出てきませんし、雑務ばかりをひたすらこなすことが多いです。

人によっては仕事が少なく感じ、暇すぎて苦痛を感じることも多いでしょう。自分から声をあげて「もっと仕事がしたい」と言わない限り、契約終了まで毎日同じ仕事を継続していくことになるのです。

「単調な仕事に飽きた。つまらない」という人も多いのが派遣の特徴であり、デメリットでもあると言えますね。

スキルアップしにくい

大企業での派遣社員の仕事は雑務ばかりなのでスキルアップがしづらいことがほとんどです。

また、大企業ともなると正社員に対しての教育制度はしっかりしていて、正社員のための育成プログラムにお金をかけたりしている場合が多いのですが、派遣に対しては行われません。何故なら派遣は雇用期間が決まっているからです。最長でも3年しか同じ職場に居られない人にお金をかける会社はありません。それに特別育成されるような業務をこなしているわけでもないですから当然ですね。

例えば責任が大きいような仕事を任されたり、自分で創意工夫できるような仕事を与えられるのであれば、周りの派遣社員との差別化も図れるので「スキルアップして頑張ろう」と思えるのでしょうが、そんな仕事は派遣社員の仕事ではないのです。

直接雇用のハードルはかなり高い

たとえ直接雇用が前提の紹介予定派遣だとしても、大企業は人気があるため派遣会社の中でも倍率が非常に高いです。

当然ですが、応募が殺到すれば派遣会社の社内選考から始まることになります。まずは第一関門であるこの社内選考に通過することも非常に厳しいです。

これが紹介予定派遣でない場合、直接雇用のハードルはさらに高くなります。

大企業では派遣社員に求めるものは決まっていて、契約上の仕事をこなしてくれるだけで良く、それ以上もそれ以下も求めていない場合が多いです。ですからいくら自分なりに目標を決めて効率の良い働きぶりを見せても、正社員登用の話が来ることは滅多にありません。

派遣社員が中小企業で働くことのメリット、デメリットは?

次に、中小企業のことについてお伝えします。

まず中小企業とは何を指しているのでしょうか。「大企業以外の会社」と答える方も多いと思います。

中小企業庁による中小企業の定義は具体的には以下の通りです。(参考:中小企業庁「中小企業者の定義」)

派遣社員が中小企業で働くことのメリット

ここからは中小企業で働くこともメリットから伝えていきます。

直接雇用、正社員登用されやすい

中小企業での直接雇用は、大企業での直接雇用に比べるとはハードルが低めになります。

中小企業の場合は大企業に比べて人数が少ないこともあり、派遣社員と正社員、役員の間の隔たりが狭いことも多いので、先輩や上司との距離が近づく可能性が高いです。ということは、気に入ってもらえれば、契約終了が近づいても「もっと居てもらいたい」となり、直接雇用に結びつくことが期待出来ます。会社側としても、会社の業務を良く知っている人を雇うことがメリットとなるはずです。

普段から目標を掲げ、与えられた仕事を効率よくこなすなど努力して成果を出せば、その努力が実を結び正社員登用に繋がることもあるでしょう。

そう考えると仕事に対するモチベーションも上がってきますね。

雑務のみならず、様々な仕事を行いスキルアップすることができる場合も

中小企業では大企業に比べ人数が少ないため、派遣でも様々な業務に取り組むことが出来ます。

そのため一人に任される仕事量は多く、責任も大きいことがあり得ます。

例えば大企業ではずっとパソコン入力だったものが、電話応対だったり場合によっては取引先に出向くような責任のある仕事も任されることも。なぜかと言うと、中小企業では経営的に雑務担当を雇用するゆとりがないことが多いからです。

派遣社員の数が多い大企業では「同じ仕事ばかりで周りとの差別化を図れない…」と感じることしばしばですが、中小企業の派遣社員であれば様々な業務に取り組める分、スキルアップしていけると言っても過言ではありません。

例えば初めはデータ入力業務として派遣されても、仕事に慣れていけばそのうち会社のプロジェクトの企画に携われる機会も出てくることもあり得ます。

沢山の業務を幅広く経験し、契約が終了しても自分のキャリアアップに繋がっていますから、次の派遣先でもまた活かせるでしょう。

正社員とそれほど賃金格差がない

中小企業で働いても、正社員と派遣社員の賃金格差はそれほどありません。

何故なら中小企業の正社員は大企業に比べると収入面はそこまで良いとは限らないからです。しかも残業が多い傾向にありますし、そのほとんどがサービス残業のことも多いので、下手したら残業代が出る派遣の方が給料が高い場合も考えらます。

大企業では、親睦会の会費ですら派遣社員にとっては痛手の額の場合がほとんどですが、中小企業の親睦会等の会費はそこまで高くないことがほとんどなので、早々痛手ということは考えにくいでしょう。

「同じ職場で働いていてもこうも生活水準が違うものか…」というような卑屈な気分を味わうことがないので、金銭面での格差がないという面でのストレスはかかりにくいですね。

選考ハードルが低く働きだすまでの期間も短い

中小企業は大企業とは違って採用までのハードルが低いと言えます。

とはいっても好条件の仕事であればもちろんライバルは多いとは言えますが、それでも大企業とは違って社名のブランド力があるわけではありませんから、大企業の選考ハードルに比べると低くなるでしょう。

また、ライバルがそこまで多くないとなると、選考結果が出るまでに要する時間も、働きだすまでの期間も短くなります。企業によっては顔合わせもなくそのまま採用といったことも多いのです。

実際に私の知人は、中小企業の仕事紹介をされて応募したいと言ってから4日間で合否が出ました。しかもその翌週から働き始めることになったのです。

「そんなに早く?」と思う方もいるでしょうが、中小企業では人員数が限られているため、人手不足になったら仕事が回らないことがあり、とにかく早く来てもらいたいのでしょうね。

このように、今すぐ仕事に就きたいと思っている人には中小企業がお勧めです。

派遣社員が中小企業で働くことのデメリット

最後に、派遣社員が中小企業で働くことのデメリットを挙げていきます。

理不尽な使われ方をされてしまう場合も

中小企業は人件費を削る、つまりコスト削減を重視する傾向にありますので、会社の規模が小さくなるほど派遣社員を理不尽に使う会社も多いのが現状です。

例えば、自分が契約したのはデータ入力業務だったはずなのに、実際に入社したら雑務はもちろんのこと、次から次と違う業務を頼まれることも…。

本来であれば、契約内容に基づいてその業務だけを全うするのが派遣社員なのですが、一方的に違う仕事も押し付けられる形になってしまうのです。結果として「こんな会社早く辞めたい」と思ってしまう派遣社員は沢山います。

これが大企業であれば、分業制が徹底されていますのでこのようなことはありません。

しかし中小企業の場合、コストを削減し少ない人数でどれだけ仕事を回せるかで利益を生もうとするので、一人に与えられる業務量はどうしても多くなってしまうのです。

また、コスト削減に力を入れているということは、派遣会社に支払う料金も低く、派遣の時給もその分低いこともあり得ます。

労働基準法を守ってくれない場合も

中小企業の場合、労働基準法をよく知らないまま初めて派遣を雇おうとする会社も多く、派遣社員の扱いに慣れていません。そして何かと独自ルールが多いこともあります。

たとえば繁忙期ですが、大企業であれば期間限定で派遣を一時的に増やす等の対策をしますが、中小企業の場合は勤務時間を延ばすことでなんとか回そうとする傾向が強いです。その結果、残業が1日3時間は当たり前なんていうことがあったり、休日出勤を強いられる可能性もあります。しかも「残業することが当たり前」という暗黙の了解がある会社も少なくありません。

このように、派遣だろうと正社員だろうと関係なく「自社の人扱い」されてしまうことは中小企業では多いのです。

もちろん残業代は時給でつきますから心配はいりませんが、もともと残業時間が聞いていた話と違うため納得できないということもあるでしょう。

また、中小企業の場合は上司や役員と派遣社員との仲が密になることもあって、派遣社員を「自社の人扱い」することも多く、平気でプライベートに踏み込んできてセクハラ・パワハラの対象になることもあります。

一方これが大企業であれば、派遣社員は「他社の人」という扱いを受けるため、特にセクハラ・パワハラには気を付けていて、プライベートなど込み入った話はされません。

もともとの契約内容と随分違う業務内容であったり、セクハラ・パワハラを感じた場合は派遣会社に相談しましょう。

正社員登用に対する魅力が少ない

もし将来的に正社員の道を選びたいと思っているのであれば、派遣から入るのではなくて直接会社の中途採用の道を選ぶ方が早い場合ことがあります。

何故なら中小企業の場合、採用試験のライバルが大企業に比べて少ないですから、わざわざ派遣経由にする必要もないとも考えられるわけです。

しかし他のデメリットにあるように、正社員になれたとしても派遣社員に比べて賃金格差もそこまでないですし、残業代を考えると派遣の方が良いような気にもなってきますよね。

正社員登用に対する魅力が少ないこともまた、中小企業で働くデメリットと言えるでしょう。

いい働き先はたくさんある!派遣先は自分に合った場所を選ぼう

大企業や中小企業で働くことのメリット・デメリットを挙げてみましたが、派遣先の理想像というものはありますか。

自分に合った派遣先を探すためには、自分の特徴と、これまでの離職理由を振り返ってみることが大切です。そして、特にどう改善したかったのかを改めて考えてみることで、自分の強みが改めて分かることがあります

例えば「年齢層の幅広い職場で色んな人と出会いたい」、「接客業は合わなかったから単純作業が気楽だと思う」、「自分の工夫を加えていける方がモチベーションが上がる」など、自己分析と理想の働き方を明確にするのです。そうすると、転職先の会社の規模や社風も見えてくるでしょう。

また、どうしてもこれだけは譲れないというポイントは何でしょうか。

例えば「生活費は10万円はないとどうしてもやっていけない」のであれば、おのずと最低の時給も決まりますよね。

大企業や中小企業で働くことのメリット・デメリットは、どれが自分にとって一番ベストかのヒントを得るためのものです。転職するにあたって自分の目的を明確化し「転職して良かった」と思えるようにしていきましょう。