派遣社員の方が失業した場合でも条件を満たしていれば失業保険がもらえます。
次の仕事を探すまでの間の生活費として、失業保険はとても重要でしょう。
でも、失業保険があるから派遣社員の方が失業しても安心だというのは言えない場合もあり、失業保険を受給できる額を事前に知っておく必要があります。
場合によっては、普通に生活するのに必要な金額を受給できないケースもあるので気を付けた方が良いす。
派遣社員から正社員を目指すなら通常の転職サイトよりもサポートが充実した転職エージェントを使うのがおすすめです。
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派遣社員は雇用保険に加入していれば失業保険を受給できる
まずは失業保険を受けるための条件などについて確認して行きましょう。
雇用保険の加入条件
雇用保険の加入条件は、下記の様に1週間の所定労働時間が20時間以上(1ヶ月で87時間)で雇用契約期間が31日以上の継続した雇用が見込まれることで加入できます。
正社員だけでなく、派遣社員やパート、アルバイトでも条件を満たせば加入できるので、派遣社員の方も事前に雇用保険については把握しておいた方が良いでしょう。
雇用保険は、労働者が失業した際に必要の金額を給付してくれる制度で、労働者の生活などの安定や、再就職の援助を目的としています。
労働者として雇用されて働くのであれば、雇用保険のことを理解して失業保険が実際にどの程度給付されるのか知っておくことが大切です。社会人として長期に渡って仕事をする1つの社会保険が雇用保険です。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上(1ヶ月で87時間以上)
- 雇用契約期間が31日以上の継続した雇用が見込まれる
派遣社員は受給条件が緩和される場合がある
派遣社員の場合は、失業保険における特定理由離職者に該当するので、契約更新されずに派遣を辞める際には、受給条件が緩和されることがあります。
特定理由離職者とは、期間定めのある労働契約が更新されなかったことや、その他のやむを得ない理由によって離職した方を意味します。
特定理由離職者の範囲は、定めのある労働契約の期間が終わってから労働契約の更新がないことによって離職した方を意味して、その方が契約の更新を希望したのに更新の合意が成立しなかった場合に限るとされています。
派遣社員における失業保険受給のための雇用保険被保険者期間の緩和
特定理由離職者である派遣社員と倒産や解雇による特定受給資格者は、「離職の日よりも前の1年間に、雇用保険被保険者期間が通算半年以上あること」により受給条件が緩和されます。
通常であれば、離職以前2年間に被保険者期間が1年以上必要であるのと比べると、半年以上で受給資格を得ることができるの派遣者の方には頼りになる緩和策でしょう。
派遣社員では、契約が半年のケースも多いので、半年しっかりと仕事をすれば特定理由離職者として失業保険の受給が可能なことは、安心して継続して派遣社員として仕事をしたい方にとっては良い制度と言えます。
失業保険はどれくらいもらえるのか
失業保険と言っても金額が一律で決まっているわけではなく、人によって変わります。
金額は今の自分の給与から計算はできるので、失業保険を貰う前に計算をしておくと、「もっと貰えると思った」とギャップを感じなくて済みます。
失業保険でもらえる金額の決まり方
失業保険でもらえる金額は、1日あたりいくらと決まっていてそれを基本手当日額と言います。
離職時の年齢で上限額が決まっていますが、毎年8月1日に「毎月勤労統計」の平均定期給与額の増額を考慮して失業保険の額を変更しています。
毎月勤労統計は、賃金や労働時間、雇用の変化を明らかにするために厚生労働省が実施する調査で、毎月勤労統計調査結果は景気の判断や、都道府県の政策決定の指標となるだけでなく、雇用保険や労災保険の改定時における資料となるものです。
毎月勤労統計を毎年参考にして失業保険の額が微妙に変動するので、失業した時のことが心配な方は事前に毎月勤労統計を事前にチェックしてみるのも良いでしょう。
失業保険の額は、年齢だけでなくその方の賃金も影響するため、他の方と一律の金額ではないでの気をつけましょう。
毎月勤労統計アップによる失業保険が上限額・下限額の引上げ
令和元年は前年比で約0.8%の毎月勤労統計がアップしたことで、賃金日額の上限額と下限額の両方が引上げられました。
賃金日額とは、賞与なども含まない退職前6ヶ月の給与の合計を180で割った金額を意味します。
例として、29歳以下の変更前の賃金日額の上限額が13,510円であったのに対して、変更後の賃金日額の上限額が13,630円となるので120円の違いとなります。
これにより失業保険の基本手当日額は、変更前が29歳以下で6,755円であったものが変更後は6,815となり、60円の増額となりました。
失業保険の基本手当日額の計算方法
失業保険の基本手当日額は、変則として離職した日の直前の6ヶ月に毎月決まって支払われる賃金(賞与などは除く)の合計を180で割った金額のおよそ50から80%(60から64歳は45から80%)が支給されます。
離職時の年齢が29歳以下の下表の様に、賃金の低い方ほど高い率で基本手当日額がもらえる仕組みになっています。
また、基本手当日額の上限額は年齢によって異なるので注意した方が良いでしょう。
賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
離職時の年齢が29歳以下 | ||
2,500円以上5,010円未満 | 80% | 2,000円~4,007円 |
5,010円以上12,330円以下 | 80から50% | 4,008円~6,165円 |
12,330円超13,630円以下 | 50% | 6,165円~6,815円 |
13,630円(上限額)超 | ー | 6,815円(上限額) |
実際にもらえる金額をシミュレーションしてみる
パターン1:28歳 月収24万前後
- 離職時年齢28歳
- 賃金日額8,000円
- 給付率70%
1日の賃金日額8,000円×給付率70%=5,600円が1日あたりの基本手当日額となります。
30日分で考えると168,000円が振込まれる計算です。
この設定では、もしも家族構成で養う家族がいる場合は、金額的に普通に生活することは難しいでしょう。
もしも普段から賞与をあてにして生活しているケースでは、この金額の失業保険だけでは生活に困るだけでなく、賞与の時期に必要な支払いも困難なるので、事前に失業した場合を考慮してローンなどを組む方が良いでしょう。
パターン2:35歳 月収39万前後
- 離職時年齢35歳
- 賃金日額13,000円
- 給付率50%
1日の賃金日額13,000円×給付率50%=6,500円が1日あたりの基本手当日額となります。
30日分では195,000円が振込みになる計算ですが、35歳の方でこの金額のケースでは扶養家族や住宅ローンなどがあると生活が厳しくなるでしょう。
失業前にはできればいくらか貯蓄しておくことで、失業保険と貯蓄で再就職まで生活するのが無理がないやり方と言えます。
パターン1と比べると賃金日額が高いパターン2では、給付率が50%となっていてパターン1よりも20%も低くなるので、賃金日額が高い方は給付率が低くなるこに気を付けましょう。
パターン3:46歳 月収54万前後
- 離職時年齢46歳
- 賃金日額18,000円
- 給付率なしで8,335円が上限
パターン3の設定でシミュレーションしてみると1日の上限額が8,335円となり30日分で250,050円の振込となります。
このシミュレーションは派遣の場合相当なスキルや専門知識がない限り賃金日額16,670円以上は期待できないので現実的ではない計算でしょう。
賃金日額18,000円では、8時間のフルタイムで働いた際の時給は、2,250円となります。
仮にこのシミュレーションに該当する方がいた場合は、失業することで失業保険が入金されても、普段の収入が多く支出が高額の場合は生活を維持することが難しくなることもあるので、失業も想定して余裕を持った生活をする様に注意すると良いでしょう。
失業保険は多くの場合生活に十分な金額はもらえない
それぞれのパターンによる失業保険のシミュレーションを比べてみると、1日の賃金日額に差があっても失業保険としてもらえる金額は、よほどの高給取りでない限り十分な金額はもらえない内容になっています。
高級取りであった方でも、普段の生活で多くの支払いが毎月ある様なケースでは、失業保険だけでは生活が難しいこともあるので、失業した時のことを考慮して支出と収入のバランスの取れた生活をするのがポイントでしょう。
また、29歳以下の方で賃金日額が5,010円以上12,330円以下の場合、給付率が80%から50%と幅があり基本手当日額にも4,008円から6,165円と幅があるので、実際にもらえる失業保険の金額を計算する際には、注意しましょう。
被保険者だった期間により受給期間が変動
失業保険の受給期間は、被保険者であった期間により変動するので事前に理解しておいた方が良いです。
もしも被保険者期間が1年未満だったとしても最大90日分を受給できるので、被保険者期間が短いの失業保険がもらえないと取り違えない様にしましょう。
参考としてパターン3の場合を考えると、被保険者期間が20年以上となるので最大330日(約11ヶ月分)までもらえるので、受給額は大きくなります。
失業保険はどれくらいあてにしてよいのか
失業保険がもらえる場合、派遣社員として働いていた賃金日額と年齢により基本手当日額は変動します。
20代、30代、40代のパターンにおける失業保険のシミュレーションによると、生活できない訳ではないですが家族構成などを関下ると、十分とは言えない程度の金額しかもらえない点は気を付けた方が良いでしょう。
失業保険の別の注意点として、派遣社員で正当な理由で自己都合で退職をした特定理由離職者は、離職の以前1年間で雇用保険の被保険者期間が通算で6ヶ月以上である必要があります。
もしも転職が多い場合などで、前回の退職時に失業保険を受給していると、受給することで被保険者期間はゼロとなるため、その次の退職の時に被保険者期間が短くて受給条件を満たせず受給できない場合があります。
最近では、短期間で複数回の転職をするケースも目立ってきていることもあるので、転職の頻度が高い方は失業保険をあてにするのはリスクがあるでしょう。
失業保険の支給額は早めに把握することが大切
失業保険の支給額は年齢と賃金日額などで決定しますが、失業する可能性が出てきたら早めに失業保険の支給額を確認しておきましょう。
失業保険は、次の会社が決まるまでの転職活動の生活を助けるためのものなので、十分な金額を支給される訳ではありません。
失業前から貯蓄をしておいたり、無駄遣いを減らすことで、失業した時に失業保険と貯金で生活できる必要があり、その上で転職活動ができれば良いでしょう。
転職活動は普段の仕事よりも疲れることが多くストレスもたまるため、金銭的にある程度余裕を持った転職活動期間を過ごすことが理想です。
基本日額が高めの方は、基本日額を多くもらってきたので失業保険も多目に受給できると考えていると、給付率が賃金日額の50%になるケースもあるので気を付けましょう。
今の会社を退職する可能性がある方は、早めに自分の年齢と賃金日額を考えて失業保険をいくらくらい受給できるのか把握して対策を取るのがおすすめです。
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