派遣会社のブラックリストに載ってしまう原因や影響。他社にも情報は流される?

派遣会社のブラックリストに載ってしまう原因や影響。他社にも情報は流される? 派遣社員の悩み

派遣先に迷惑をかけてしまったり、社会人としてよくないことをしてしまったりした派遣社員は派遣会社のブラックリストに追加されるのを知っていますか。

ブラックリストに載れば再登録不可となってしまうため、必ず避けなければいけませんが、意図せず問題を起こして載ってしまった人もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、派遣のブラックリストとは何なのか、どんな人がブラックリストに載るのか、そしてブラックリストに載ってしまった場合の対処法や載らないための対策などを紹介します。

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派遣業界にブラックリストは存在する!

派遣業界にブラックリストは存在する!

「ブラックリスト」と言うとまるでドラマのようですが、派遣業界にブラックリストは存在します。

実際「ブラックリスト」という呼び方ではなく、「派遣社員評価表」が同様に扱われており、派遣社員のよい点・悪い点が記録されます。当然ながら、大きな問題を起こせば備考に記載され、情報が社内で共有される形となってしまうわけです。

派遣社員評価表の例

派遣社員評価表の例(Word作成)

派遣社員として働く人でもこの存在を知らない人は多いかと思いますが、「いつも私のがんばりはどうやって評価されているのだろう?ただ派遣先の上司から仕事ぶりを口伝いに聞いているだけなのかな」と一度は誰もが疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか。

派遣会社は派遣社員評価表をもとに次の仕事紹介をしてくれたり、社内選考したりしているのです。

評価項目を見てみると、勤務状況・積極性・協調性・責任性・報告・仕事の迅速さ・仕事の正確さまであります。

評価はA~Cまでありますので、当然トラブルを起こす人や仕事のミスが多い人はC評価をつけられ、備考に要注意人物とまで記載されてしまったら、次の仕事が紹介されずに派遣会社から去る他なくなってしまうでしょう。

安易な派遣社員

派遣は評価されないから楽に仕事してもいいよね。

上の派遣社員のように評価されていると知らず、立場に甘えて仕事をしていると、気がついたら悪い評価が付けられて痛い目を見るので注意しましょう。

ブラックリストに載ったらどうなる? 自分が載ったかどうかの見分け方

ブラックリストに載ったらどうなる? 自分が載ったかどうかの見分け方

焦る派遣社員

もし自分がブラックリストに載ったらどうなるのでしょうか?

悩む派遣社員

そもそもブラックリスト入りしたことはどうやって分かるのでしょうか?

続いて、この2つの疑問について解説していきます。

もし派遣会社に「私はブラックリストに入っていないでしょうか」と率直に聞いたとしても、「あなたは要注意人物としてブラックリストに入っています」などとは誰も教えてくれないでしょう。

誰にも真実を教えてもらえないので、ブラックリストに載ったかどうかは「心当たりがあるかどうか」自分で判断し、自覚するしかありません。

その心当たりについて、ブラックリストに載ったであろうと思われる兆候があるので、見分け方を知りましょう。

仕事紹介がぱたりと来なくなる

今まで仕事の紹介をしてもらっていたのに、ある時からぱたりと仕事紹介が来なくなります。

「最近全然仕事の紹介をくれないな」と思ったら、何か心当たりがないか自分の行動を振り返ってみましょう。

特によく担当者から電話やメールが来ていた人は、回数が大きく減っているので感づくかもしれません。

  • 電話での仕事紹介がなくなる。
  • Web上にある派遣会社のマイページを見ても、流れてくるはずのメールが来ない。

上記に覚えがある場合は、派遣会社が故意的に配信停止にしている可能性が考えられます。

マイページに流れてくるメールでの案件は自動的に配信される設定になっているので、自身で設定を変えていない限りはブラックリストに載った可能性があると自覚しましょう。

何件もエントリーしているのに決まらない

ブラックリストに載ったらエントリーを何社もしているのにも関わらず、一向に仕事が決まらない状況になります。

以前はすぐに「あなたで選考が進んでいます」「選考結果待ちです」となったのに、最近では、早い段階で「他の人の選考となりました」というメールで打ち切られる状態が続くのです。

「何件もエントリーしているし、応募人数が多い案件のはずなのに何でだろう」と思ったら、自分に心当たりがないか考えてみましょう。

派遣会社の担当者と連絡がつきにくくなる、避けられる

ブラックリストに載ると、派遣会社の担当者は自分を避けるようになります。

たとえば派遣会社の担当者に電話をしても「席を外している」「折り返す」と言われ、その後の連絡が来なかったり、連絡がついても「またいい案件が来たら連絡しますね」早めに話を切り上げられたりするでしょう。

確かに派遣会社も忙しいですから、ブラックリストに載った人に時間を割いている暇はありません。

「避けられてる?」と感じたときには、ブラックリスト入りの可能性が高いかもしれません。

短期・単発の仕事しか紹介されない

ブラックリストに載る特徴のひとつに「仕事の紹介がきた」と思っても、何故かいつも短期・単発の仕事ばかりということがあります。

派遣会社からすると、問題のある人には長期の仕事を与えたくありません。また何か問題を起こされて派遣先に迷惑をかけたら、派遣会社の信用低下に繋がってしまうからです。

本当なら短期の仕事すらブラックリストに載った人には紹介したくないはずですが、派遣会社の案件も大量にあるため、「人が集まらないから仕方なく」といった形で、急ぎで依頼したい会社を優先して派遣社員に紹介せざるを得ません。

もし短期・単発の仕事ばかり紹介されるようであれば、これはブラックリストに載ったなと思ってもいいかもしれません。

ブラックリストにまつわるQ&A

ブラックリストにまつわるQ&A

ブラックリストと聞くと「悪いことをしでかした人」という、金融業界に関わるようなものをイメージしがちですが、派遣では「要注意人物」もブラックリスト入りすると分かりました。

では、ブラックリストについてよくある質問に答えていきたいと思います。

ブラックリストは他の派遣会社と共有される?

「一度ブラックリストに載ったら、他の派遣会社にも共有されるのではないか」と考える人も多いでしょう。しかし、その心配はありません。

派遣業界で共有されるブラックリストではなく、あくまでも登録した派遣会社の中でされる評価であり、同社内でしか保管はされないのです。

派遣会社の登録解除をすればブラックリストから消える?

「派遣会社の登録を解除すればブラックリストから抹消されるのではないか」という保管についての疑問ですが、答えは派遣会社によって違います。

「登録解除から数年間は個人情報を保管しなくてはいけない」と決めている派遣会社もありますし、表向きは「登録解除」となっていても、ブラックリスト入りした人に関してはずっとデータを残しておく派遣会社もあります。

数年後に再登録し直したとしても、分かるように保管している可能性もあるので、一概には言い切れません。

派遣会社から登録解除する方法は?

派遣会社から登録を解除する方法は、電話でもメールでも可能です。

ただメールの場合、「送った」「届いていない」というトラブルになるかもしれないので、電話を入れるのが確実でしょう。

私も実際に登録解除依頼を電話でしたことがありましたが、派遣会社からは「分かりました。またよろしくお願いします」の一言で終わるため、拍子抜けするほどあっさり終わります。

会社によっては「書面で手続きする必要がある」と言うところもあるかもしれませんが、その際は郵送をお願いするのがおすすめです。

また、Web上のマイページに数年ログインしていない人や音信不通の人を自動的に登録解除している派遣会社もありますが、ずっと残ってしまう可能性もあるため、自ら派遣会社へ電話して登録解除を申し出るようにしましょう。

ブラックリストは何年間保存されるの?

クレジットカードなどの金融業界では、一度ブラックリストに載ると5年から10年は情報が残るそうですが、ブラックリストの保存期間は各派遣会社の規定によって異なります

3年間は保存するという会社もありますし、5年間は個人情報を保管しようと決めているところもあるでしょう。

また、ブラックリストに載った本人が登録を解除をしても永遠に残すという派遣会社もあるので、保存期間にあまり期待しない方が無難です。

一発アウト?ブラックリストに載る人の特徴とは

一発アウト?ブラックリストに載る人の特徴とは

派遣社員評価表という名のブラックリストが本当に存在していたことが分かると、「むやみに評価を下げたくない」と思うところですが、残念なことにブラックリストに指定されてしまう人が多くいるのが実情です。。

「ブラックリストに載る=トラブルメーカーな人物」というイメージですが、「要注意人物」と判断されるとたちまちブラックリスト入りしてしまうので注意が必要になります。

では、どんな人がブラックリスト入りしてしまうのか、ここからはブラックリストに載る人の特徴を確認していきましょう。

ほぼ確実にブラックリストに載ると考えられる人

以下の行為をすると、ほぼ確実にブラックリストに載ると考えられます。

契約期間中の途中退社やバックレをする人

派遣社員は契約期間が定められていることを前提として、派遣会社と雇用契約を結びます。

どんなに仕事が合わなくても、嫌な上司が指導者になってしまったとしても原則として契約期間中の途中退社は認められないのです。

しかし、中には「会社に行きたくない」という気持ちから、派遣会社に何の断りもなくバックレる派遣社員もいます。

実際に派遣先で、違う派遣会社から派遣されてきた人がある日突然会社に来なくなったという例があります。

しかもその人は会社の鍵を持ったままバックレたらしく、セキュリティ上の問題があるため「連絡がつくまでは本社にはまだ言わない方がいい」と、社内は大ごとになっていました。

派遣先や派遣会社にとって大迷惑な契約期間中の途中退社やバックレは、一発でブラックリスト入りします。

入館所などの会社のものを返却しない人

借りたものを返却するのは当たり前の行動です。仕事ができるできない以前の問題なので、借りたものを返せない人はほぼ確実にブラックリストに載ると考えられます。

会社から借りたものとしては、タイムカードや社員証などが挙げられます。

特に、社員証の返却を忘れるとセキュリティ面での問題に繋がる恐れだってあるのです。

個人情報漏洩や機密情報の持ち出しリスクも考えられ、派遣先には迷惑極まりないため、即ブラックリストに載るでしょう。

ブラックリストに載る可能性がかなり高い人

以下の行為を行うと、ブラックリストにのる可能性がかなり高くなります。

遅刻や早退など勤務態度が悪い人

遅刻や早退が多いなど、社会人として「基本中の基本ができない勤務態度の悪い人」や「注意喚起されても上司に反抗的な態度を見せる人」はブラックリスト入りする可能性が高いです。

もしどうしても会社を遅刻、早退する理由がある場合はきちんと上司に許可を得るべきですが、それにしても何回も繰り替えすのは通用しません。そして、遅刻理由がただの寝坊というのは論外でしょう。

派遣先でトラブルを起こす人

派遣先の人間関係や大きなミスを連発するなどで、何かとトラブルを起こす人はブラックリスト入りする可能性が高いです。

実例として私は違う派遣会社の人からある日、宗教の勧誘をされたことがあります。

友人だけでなく仲良くなった先輩も勧誘しており「もしかしたらわざと大手の会社に入社して布教しようとしていたのではないか」と疑いをかけられ、その人は短期で更新が打ち切られたようです。

この他にも、仕事で大きなミスを連発して派遣先に迷惑をかけるなどすると「能力がない」「何かとトラブルメーカー」だとみなされてブラックリスト入りする可能性があります。

派遣先と顔合わせ後に辞退が多い人

派遣社員の中には求人にエントリーして選考にも通過し、派遣先との顔合わせまで進んだにも関わらず、その後急に迷い出したように辞退する人がいます。

辞退をするなら顔合わせ前がマナーであり、顔合わせ後に辞退する回数が多い人はブラックリスト入りする可能性が高いです。

応募が殺到している企業ではない限り、ほとんどは顔合わせまで行ったら採用が決まったようなものであり、採用の方向で話が進んでいるにも関わらず、顔合わせ後にキャンセルされたら派遣先の企業や派遣会社はどう思うでしょうか。

やむを得ない理由があれば派遣会社も「初めてだし仕方ない」と目をつぶってくれるかもしれませんが、それが2回、3回ともなればブラックリスト入りする可能性は高くなってしまうでしょう。

就業直前や就業初日に辞退する人

派遣先企業との顔合わせ後に採用が決定し、就業までの書類等の手続きも踏んだのにも関わらず、就業直前だったり就業初日に「やっぱり辞退したいです」という人は、即ブラックリスト入りするでしょう。

これは顔合わせ後に辞退する人よりも質が悪いパターンです。

派遣会社との入社手続きが終わった後に辞退となれば、派遣会社は社会保険等の手続きも再度し直す必要がありますし、急いで代わりになる人材を探さなくてはいけません。

派遣先企業にとっても再度派遣社員を依頼し直さなくてはいけないですし、「そもそも人手不足だから急ぎで依頼しているのに、決まらないと仕事が回らない」という状況になってしまうでしょう。

派遣会社に派遣先にも期待させておいて迷惑をかけるのですから、ブラックリスト入りしても仕方ないです。

履歴書や経歴書に嘘がある

卒業していない学校名、勤めていない会社名を書いてしまうのは虚偽申告になってしまうため、絶対にしてはいけません。

たとえば経験していないのに、○○ホテルの副支配人でした、プロジェクトリーダーでしたとなど経歴を偽るのも辞めましょう。後にボロが出てきてしまい、大事になってしまいます。

ブラックリストに載る可能性が十分にある人

絶対にブラックリストに載るとは言えないものの、かなり載る可能性が高いとされるのか以下の行為です。

派遣会社に過度に電話をする人

派遣会社に登録してから仕事が決まるまで不安なのは分かるのですが、何度も派遣会社に電話をかけて様子を確認したり、ひとつの案件に対して過度に質問したりする人などは「要注意人物」としてブラックリスト入りする可能性が高いです。

最初は「不安なんだろう」と思って派遣会社も真摯に対応してくれますが、何に対してもすぐに電話をかけてくれば、さすがに担当者も疲れてしまいます。

要するに神経質な部分や不安の度が過ぎると「面倒臭い人だな」と思われてしまうのです。

たくさん質問するのは問題ないですが、過度に神経質になったり不安な部分を見せすぎると、ブラックリスト入りしてしまうので注意が必要ですね。

派遣会社に対して上から目線、クレームがちな人

派遣会社に対して上から目線な人、何かにつけてクレームがちな人はブラックリスト入りする可能性が高いです。

たとえば派遣会社の担当者が電話で仕事の紹介をしてきた時に「その言葉の使い方はおかしい」と指摘したり、「もっといい条件の電話をください」などと上から目線の発言をする人っていますよね。

要するに「おたくの会社に登録してあげたんだから、いい仕事よこしなさいよ」という態度の人では、クレーマータイプとして人間関係が構築できなさそうなので、ブラックリスト入りになるでしょう。

日雇い派遣だからといって適当に仕事をする人

「日雇い派遣だから適当でいいか」と真面目に仕事をしない、短期だから何でも許されそうだと思って適当に仕事をする人はブラックリスト入りする可能性が高いです。

たとえば以下のような態度は、派遣先から派遣会社に報告されてしまうかもしれません。

  • 休憩時間を勝手に延長して中々戻ってこない。
  • 友人とふざけた話をしながら作業する。
  • 注意されても笑っている。

日雇い派遣を甘くみていたけれど、意外に悪い評価をされている危険性も大いにあるのです。

派遣先の企業にクレームを入れたらどうなる?

上から目線でクレームを入れてしまうとマイナス印象になってしまうと説明をしましたが、必要に応じてクレームを入れることも必要です。

「もしクレームを入れないと自分の労働環境が悪い」「クレームを入れたくなるほど悪い対応をされた」ならクレームを入れることは不思議なことではありません。

ただ、クレームを入れる時はなるべく穏便に済ますのが良いです。

そこだけは意識しましょう。

派遣先には直接クレームをしない

まず派遣先の企業に直接クレームを入れてはいけません。最初は派遣会社に相談をするのがベターです。

そして、クレームを入れる前に何が原因となって今の事態を起こしているのか整理をしましょう。

自分の感情が乗ってしまうことがあるかもしれませんが、冷静に事実を述べることが大事です。

クレームのやり方を間違えるとどうなるのか

クレームのやり方を間違えてしまうと信頼関係が壊れてしまったり、職場で仕事がしにくい雰囲気になってしまうかもしれません。

また、前述したように態度が建設的でないと派遣会社より「この人には紹介をできない」と評価されてしまう可能性があります。

冷静に、しっかりと状況を整理してからクレームを入れるようにしてください。

クレームを入れたことによって派遣切りになってしまったら

クレームを入れたことが直接的な因果関係となって派遣切りにあってしまったら改めて下記の内容を確認してください。

  • クレームの内容や方法は問題なかったか
  • 自分は同じ派遣先に継続して働きたいか
  • もし空白期間が空く場合は失業保険がどうなるのか

派遣切りについて詳しく解説している記事もあるのでそちらも参考にしてください。

契約期間中の派遣切りは違法?不当解雇?
派遣社員であれば気になる「派遣切り」。 2008年の「リーマンショック」と呼ばれた世界的な不況からの金融危機により、派遣切りされた派遣社員が山のようにいたことからその言葉が広まりました。 しかし「派遣切りは昔の話だから関係ない」とは言えませ...

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派遣社員がもらえる失業保険はいくら?具体的な金額と受給条件を解説
派遣社員の方が失業した場合でも条件を満たしていれば失業保険がもらえます。 次の仕事を探すまでの間の生活費として、失業保険はとても重要でしょう。 でも、失業保険があるから派遣社員の方が失業しても安心だというのは言えない場合もあり、失業保険を受...

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共有の範囲から考える、ブラックリストに載った場合の対処法

共有の範囲から考える、ブラックリストに載った場合の対処法

もし自分がブラックリストに載ったという自覚があるのであれば、早い段階で違う派遣会社に登録して、新しい派遣会社との信頼関係を築いていけばいいでしょう。

現在の派遣会社と他社の派遣会社は繋がっていませんので、自分が過去にブラックリストの載った情報を共有されていませんし、事実を知る由もないので、何食わぬ顔で登録し直せば次々と仕事を紹介してくれます。

ただし、同じ派遣先に行こうとすると、ブラックリストに載るきっかけとなった情報が新しい派遣会社にも伝わってしまう可能性があるので、派遣先が被らないように注意が必要です。

2度とブラックリストに載らないために

2度とブラックリストに載らないために

ブラックリストに2度と載らないためには、派遣社員評価表で評価される人材になれるよう目指し、マイナスとなるような行動をしないことです。

評価項目には、勤務状況・積極性・協調性・責任性・報告・仕事の迅速さ・仕事の正確さなどがあったので、これらの点に注意することに加えて、ブラックリストに載る人の特徴に該当する行為も避ける必要があります。

そもそも一般社団法人 人材サービス産業協議会が実施した「派遣社員の評価に関する派遣先担当者調査結果(概要)」によると、派遣先担当者の48%が派遣社員の評価を実施していると公表しています。

半数近い派遣会社で派遣社員の評価を実施しているのであれば、大手の派遣会社では多くが評価を行っていると予想されますし、その評価結果は直接雇用の判断にも活用されているようですから、直接雇用を目指す人は情報を知る必要があるでしょう。

「派遣社員を評価するうえで重要視すること」として、以下のデータがありました。

アンケート結果

上記グラフによると「真面目さを非常に重要視している」担当者が4割もいます。これは「まあ重視している」という回答と合わせると9割を超えています。

次いで「報告・連絡・相談ができること」9割近くの担当者が重要視しているようで、派遣会社を頼り相談する姿勢も見られています。

さらに「責任感・社会人としてのモラル」も同じくらい重要視されており、勤務姿勢や就業規則を守るなどの「基本中の基本がしっかりできているかどうか」が大事だということでしょう。

結局は、先ほどの評価表の項目である、勤務状況・積極性・協調性・責任性・報告・仕事の迅速さ・仕事の正確さが大事であり、ブラックリストとなるかプラス評価となる資料となるかは、その評価次第だと考えられます。

評価表に傷をつけないために努力するポイントとは?

評価表に傷をつけないために努力するポイントとは?

派遣会社にはブラックリストとなり得る派遣社員評価表が存在し、派遣社員は暗黙的に評価されていると分かりました。

焦る派遣社員

ブラックリストに載らないために派遣社員はどうすればいいの?

ブラックリスト入りする人とは、評価表に悪い評価ばかりがつく人を指しますので、評価表に基づいて努力するのが一番の近道だとも言えるでしょう。

ここからは、評価表にある項目に従ってどうすればいいのかを簡単に説明します。

勤務状況

評価表の勤務状況に載っていたポイントは「始業時刻や就業時刻を守っているか」「遅刻や私用外出はないか」です。

契約書に書かれた就業時間をきちんと守り、遅刻や早退、欠勤の数などに異常がなければ問題ないでしょう。

また、私用外出と正式に用意されている休憩時間の認識を混同しがちですが、休憩時間は何をしても自由ですので、会社の外で昼食をとっても問題ありません。あくまでも勤務中の私用外出がないかという問になります。

社会人として基本をわきまえていれば問題ない項目ですので、稼ぎどころでもありますね。

規律性

規律性のポイントは「会社の指示命令に従って正しく仕事をしているか。職場のルールをきちんと守っているか」です。

職場での服装や髪形が派手で一人だけ浮いていたり、休憩室が禁煙なのに喫煙したりとルール違反がないかというポイントとなります。

いずれも社内規定に記載されているので事前に調べておくと安心ですし、もし特にルールがなくても「周りと同じ」を心掛けて、一人だけ違うことがないように気をつければ、問題ありません。

協調性

協調性は「他の社員とよく協調して仕事をしているか」「自分勝手なところはないか」です。

たとえば同じ派遣社員同士で上司から「分担してやってもいいよ」と言われたときに、「じゃあ私は〇〇をするので〇〇さんはこの仕事をしてください」と、簡単な作業だけを自分がやり、時間のかかる作業を相手に押し付けるなどはNGです。

周りのことを考えて、お互いに気持ちよく仕事ができるにはどうすればいいかを考えて助け合おうとすることが大事です。

積極性

積極性のポイントは「与えられた仕事に積極的に取り組んでいるか」「仕事に対する熱意、意欲は感じられるか」です。

与えられた仕事をしっかりと責任を持ってこなし、効率よく作業するためにはどうすればいいかを考えて工夫しながらしていく姿勢を心がけると高評価に繋がります。

また、仕事に関して自ら知識を深めようとする意欲を見せることも大切ですので、分からないことは自発的に調べたり、上司に「教えて下さい」と尋ねるようにしましょう。

報告

報告のポイントは「仕事の進捗や結果をきちんと報告しているか」「報告を怠ることはないか」です。

仕事がどこまで進んでいるか、また仕事が進んでいないときは残りの量も上司に報告しましょう。

上司は進捗を確認しながら次の指示を出していますし、思ったより仕事が進んでいなければ原因を追究して対処法を考えなくてはいけません。

業務を進めていく上で、もし問題が起きた場合は早い段階で上司に相談しましょう。非常に大きな問題だと気づかず報告を怠ると、後でとんでもない大問題になる危険性があります。

社会人の基本として報連相は基本ですが、意外とできていない人が多く、マイナス評価になりやすいので、意識して行動するようにしましょう。

仕事の迅速さ

仕事の迅速さのポイントは「仕事を迅速に処理しているか」「必要以上に時間がかかることはないか」です。

仕事はできる限りスピーディーにこなすように努力し、どうしても時間がかかってしまう場合は原因を考え、上司に相談するのもいい方法かと思います。

「今日は昨日より〇分早くしたい」「今日は〇時までにここまでは終わらせよう」などと具体的な目標時間を設定して取り組むといいかもしれません。

ただし、仕事の迅速さだけを考えて仕事を雑にするのは禁止です。

仕事の適格さ

仕事の適格さのポイントは「仕事を正確に処理しているか」「安心して仕事を任せられるか」です。

仕事はミスなく正確に処理することを心がけましょう。よく間違えるところがあれば、メモを取ったりチェックリストを作ったりして把握し、作業する前に目を通すようにしておくのがおすすめです。

私は特に自分が間違えやすいところを付箋に書いて、デスクの目につくところに貼るようにしていました。

できるだけミスなく正確に処理することによって、上司から安心して仕事を任せてもらえます。仕事を適格にこなせるように努力していきましょう。

派遣社員という立場の働きにくさを覚えたら

派遣社員という立場の働きにくさを覚えたら

派遣社員が評価表で悪い評価になってしまったとしたら、ブラックリストに載ったと同義であり、派遣先を紹介してもらえない状況が生まれてしまいます。

派遣会社は派遣先から派遣社員を守る義務がありますが、派遣先へ勤務に問題のある派遣社員を送って迷惑をかけるわけにもいきませんので、致し方ない仕組みでしょう。

評価の情報は他社に共有されないため、仮にブラックリストに載ったとしても、派遣社員が他の派遣会社に移れば状況は改善されますが、見えない評価制度にストレスや、今後安定して派遣してもらえるか不安と感じているなら、正社員への転職もひとつの選択肢でしょう。

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