つなぎ派遣のメリット・デメリットと正社員転職をする場合の注意点について

派遣社員の働き方

「つなぎ派遣」とは聞いたことがあるでしょうか。

私はつなぎ派遣を上手く活用したことはありませんが、私の友人はしていました。

転職活動している人の中には、失業保険をもらいながらしている人もいれば、生活のためにアルバイトやパートをする人もいることでしょう。

中には、派遣社員になる人もいます。この「次の会社に行くためのつなぎとして派遣社員になる」ことを「つなぎ派遣」と言います。

現在転職活動をしている人、これから転職活動をしようという人はぜひこのつなぎ派遣について知っておきましょう。

つなぎ派遣は悪いことではない

本命の会社を見つけるまでの間の「つなぎ」として、とりあえず派遣社員としてどこかで働くことを「つなぎ派遣」と言います。

転職活動しているものの、中々行きたい会社に出会わなかったり、行きたいと思って採用試験を受けてもだめだったりして、中々決まらないことは多いですよね。

ましてや前職を退職した理由が自己都合であれば、たとえ勤続年数が1年以上だったとしても、失業手当は3か月経たないと出ません。

「このままでは貯金を切り崩す生活が続いてしまう…」となってしまった時に活用するのが「つなぎ派遣」です。

「それって悪いことじゃないの?」という声も聞こえてきそうですが、次の転職のつなぎとして派遣を利用するのは悪いことではありません。

私は実際に、良い求人を見つけて派遣会社に電話をかけたら「その応募はすでに締め切ってしまったのですが、また秋になると募集がかかるので、それまでつなぎでほかの仕事をするのはどうですか?」と担当者に言われたのです。

その時は、つなぎが悪いことのように聞こえたので「つなぎにしても大丈夫なものなんですか?」と聞いてしまいました。すると「まぁ…仕方ないですよね」と言われたのです。

今思えば「本当は正社員になりたい」という人や、もっと良い条件の会社を探しながらつなぎ派遣をしている人は多いということなのでしょうね。

派遣会社の営業担当者がつなぎ派遣を「仕方ない」と認めたのですから、悪いことではないということが分かりました。

つなぎ派遣のメリット・デメリット

つなぎ派遣は悪いことではない、ということは分かったのですが、ではつなぎ派遣をするメリットとデメリットは一体何なのでしょうか。

悪いことではないのならデメリットはない気もするのですが、実はそうではありません。

派遣社員として働きながら転職活動をする、というところがポイントです。

では具体的に見ていきましょう。

つなぎ派遣のメリット

最初に、つなぎ派遣のメリットから伝えていきますね。

生活が不安定にならずに済む

もしつなぎ派遣をしないで転職活動をした場合、人によっては採用されるまで3か月程かかってしまう人もいますので、その間の生活が不安定になります。

たとえ本命の会社に出会う前のつなぎ派遣でも、給料が貰えますから「貯金が全て今月の生活費に消えていく…」という事態には陥らずに済みますよね。

パートやアルバイトに比べて時給が高い

パートやアルバイトだと時給がどうしても低くなってしまい、某求人誌によると東京都のアルバイト、パートの平均時給は1,135円です

一方、派遣の平均時給は1,589円時給に400円も差があるということは、8時間労働した場合に換算すると1日3200円は違うのです。

例えばパートやアルバイトで月に15日働いたとすると月給約13万円ですが、つなぎ派遣として働けば月給約19万円にもなり、その差は6万円もありますね。

つなぎ派遣はパートやアルバイトに比べると、同じ労働時間だとしても貰える給料が全然違うのです。

前職との間にブランク期間を発生させずに、仕事に対する意識を保てる

転職活動に力を入れるのは良いことなのですが、転職活動期間が長くなればなる程、社会に出ること自体に緊張感を憶えてしまったり、人によっては転職自体が億劫になってしまうこともありますよね。

つなぎ派遣をすることで前職との間にブランク期間を発生させずに、仕事に対する意識を保つことができます。

つなぎ派遣のデメリット

ここからはつなぎ派遣のデメリットについてお伝えします。

契約期間が終わるまでは中途半端に辞められない

派遣期間中は原則として、契約期間途中で退職することはできません。

契約期間が終了するタイミングで、都合よく次の仕事が決まれば良いのですが、実際はそんなに上手くいきませんよね。

例えば6月30日に契約が終わるとしたら、1か月前くらいになると派遣会社の担当者が派遣先に訪問に来ます。

「さらに3か月契約を更新しますか」と聞かれた場合、都合よく7月1日に入社が確定している場合は更新しないと言い切れますが、その時点で次の仕事がまだ決まってない場合、更新すべきか否か決めかねてしまいますね。

しかし一旦更新してしまったら、3か月更新の場合、今度は9月30日まで退職できません。

派遣にはよく契約更新がありますので、辞めるタイミングをつかむのは中々難しいという現状もあるのです。

採用試験の日程調整をするが難しい

つなぎ派遣をしながら転職活動をするわけですから、急に本命の会社の面接が決まった場合は、なんとかして会社を休まなければいけません。

面接が運よく会社の休日とぶつかれば良いのですが、そんなことはまれですよね。

しかも一回の面接で終わるのであればまだしも、2次面接まであった場合は、面接だけで2日欠勤しなくてはいけなくなります。

前もって日にちがわかっている場合は何とか理由をこじつけて休みを取ることも可能かもしれませんが、急な欠勤となると会社に悪い印象を与えてしまいますよね。それが繁忙期だった時には特に批判の目を向けられることでしょう。

有給休暇がなく、面接の日に欠勤せざるを得ない

有給休暇は入社後半年で付与されますので、つなぎ派遣として働く場合、本命の会社の面接が決まっても有給休暇がないために欠勤せざるを得なくなります。

面接の日を有給休暇で補って、欠勤した分の給料も貰うというのが理想の休み方ですが、もともと有給休暇が付与されていないのではどうしようもありません。

つなぎ派遣中に面接が決まれば会社を欠勤せざるを得ないですし、欠勤した分は無給になってしまいます。

つなぎ派遣をしながら転職活動を行う際の注意点

つなぎ派遣は「本命の会社を見つけるまでの仕事」ですが、中には「全然辞められなくなってしまった」、「欠勤が多くて会社に行くのが気まずくなってしまった」という声もあります。

では、上手く転職活動をするには何に気をつける必要があるでしょうか。

そのポイントは、つなぎ派遣の仕事を選ぶ時にあります。

  • 契約期間を意識しながら転職活動を行う
  • 転職活動の時間は意識的に確保する
  • 転職活動に支障を与えない範囲の仕事を選ぶ

上記の3つのポイントを、具体的に以下で説明します。

契約期間を意識しながら転職活動を行う

一度派遣社員として働いたら次の契約更新まで退職できませんので、つなぎ派遣として働くには、できるだけ契約期間が短いものを選ぶ必要があります。

短期の契約期間であれば、もし早い段階で本命の会社の採用が決まった場合でも、まだ入社を待ってくれるところもあるでしょう。

入社まで待ってもらえる期間というのは会社によっても異なりますが、急募でない限りは長くても2か月くらいの会社がほとんどです。

こちらとしても「現在派遣社員として働いているので待ってください」と言うのは気まずいですよね。

最初からつなぎ派遣にするつもりなのに、半年以上の長期の派遣を選ぶのだけは止めましょう。

転職活動の為の時間は意識的に確保する

転職活動のための時間は意識的に確保するようにしましょう。

「○月までの間に転職する」と自分で決めてから動かないと、だらけてしまって気づいたら「つなぎ派遣」ではなくただの「派遣社員」となってしまいます。

そしてだらだら延びてしまえば、そのうちある程度の仕事も任されてしまったり、その分周りとの人間関係等も構築されてきて「逆に辞めずらい空気」になるでしょう。

転職活動に支障を与えない範囲の仕事を選ぶ

あくまでもつなぎ派遣は「転職活動をするための期間」ですから、転職活動に支障を与えない範囲の仕事を選ぶことが大事です。

フルタイムで働いてしまうと、どうしても忙しくなってしまって転職活動に時間を割くことすら難しくなりますし、業務内容が複雑なものだとそれを覚えることに時間を割かなくてはいけなくなりますよね。

たとえば業務内容を単純作業のものにして、週5日のフル勤務ではなく週4日などにすれば、週1日は転職活動の時間に充てられます。

このように、仕事と転職活動の区別がしっかりできるように工夫して仕事をすることが大切でしょう。

つなぎ派遣はあくまでも「つなぎ」であるということを忘れないことが大事なのです。

転職活動は早いに越したことがない

ここまでつなぎ派遣について説明してきましたが、つなぎ派遣をして契約更新の1か月前には次の雇用先が決定し、その会社の入社日がちょうど次の更新が切れたタイミングであればベストなのでしょう。

しかしそんなに上手くいくことなんて滅多にないですよね。

ただ、転職活動を一刻も早くすることで、だらだらとつなぎ派遣を続けてしまうことを防ぐことはできます。

鉄は熱いうちに打てと言いますが、転職活動も早いに越したことはないのです。

上手につなぎ派遣を利用して生活を保ちつつ、転職活動も頑張っていきましょう。