あなたが働いている仕事に対して「他の派遣会社でも同じ部署で同じ仕事なら同じ時給なのか」と考えたことはありませんか。
意外にも、同じ部署なのに派遣会社ごとで時給が違うというケースは多く実在します。
一般的には契約社員やアルバイトなどであれば同じ部署で同じ仕事なら、当然時給も一緒の金額のはずですが、派遣社員の給与は派遣元の会社が決めるため、部署と仕事が同じだとしても時給が違うなんてケースが発生します。
自分の時給が高い分には「よかった」と思うだけでしょうし、逆に安いと「不公平だ」と感じたり「自分も同じ時給にならないかな?」と考えたりするはずです。
そこで今回は、同じ部署なのに派遣会社によって時給が違うという実態について解説し、考えられる原因や時給が異なる時に上げる方法などもお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
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同じ派遣先・部署なのに派遣会社ごとに時給が異なることは多い
同じ派遣先で同じ部署なのに、派遣元会社によって時給や福利厚生が異なるというケースは意外に少なくありません。
とりわけ時給は派遣企業が決めて給料を支払っているので、派遣企業によって異なります。
では、なぜ同じ仕事をしているにもかかわらず、派遣企業によって時給が高くなったり低くなったりと差が出てしまうのでしょうか。
考えられる原因としては、主に以下の2つが挙げられますので、ひとつずつ詳細を解説していきます。
- 派遣会社の規模や営業力の差
- 派遣会社の設定したマージン率の違い
派遣会社の規模や営業力の差
派遣先と派遣料金について交渉した際の営業力や、派遣会社の規模の違いで派遣料金にばらつきが出るケースがあります。
派遣会社の規模については、大きくなれば一人あたりの派遣会社の取り分(マージン)を減らしても利益は確保できるという理由から、結果的に派遣社員の方の給与が上がりやすくなりますし、逆にマージンが高い派遣会社は給与が低くなります。
また、派遣先への派遣実績も金額交渉に大きな影響を与えるので、会社の規模は無視できない要因です。
派遣会社の設定したマージン率の違い
一般的な設定では、派遣社員の取り分は時給の中の7割と言われているものの、中には7割より低い設定の派遣会社もあります。
派遣社員の取り分が派遣会社によって異なれば、以下の例のように派遣先が派遣会社にどんなに公平に支払いをしていても、同じ企業で同じ部署なのに派遣元の違いで時給が変わるというわけです。
B社の派遣社員の取り分が7割→350万円
C社の派遣社員の取り分が6.5割→325万円
派遣会社のマージン設定が原因で時給に違いが出るので、できれば複数の派遣会社を同時に登録して、時給相場をあらかじめ比較しておくといいでしょう。
派遣会社により時給が異なる場合の対処法
派遣会社によって時給が異なる場合、どのようにして対処すればいいのでしょうか。
ここでは、具体的な2つの時給アップの対処法について解説します。
対処法1.時給アップ交渉を行う
1つ目の時給アップの対処法は、派遣会社に直接時給を上げてもらえるように交渉することです。
最もスタンダードな方法ですし、何より派遣社員にとっては転職や派遣会社の登録先を変えるという面倒な行動が不要になるので、行動に移しやすいかと思います。
ただし派遣会社からしてみれば、自社の業績や派遣社員の能力から算出した時給なので、交渉しても対応してもらえない可能性はあります。
まずはダメもとで交渉をしてみて、失敗したときに対処法2を試してみてください。
対処法2.時給が高い派遣会社に再登録する
2つ目の時給アップの対処法は、より時給が高い派遣会社で再登録することです。
1つ目に紹介した交渉によって、派遣会社が時給アップに応じてくれなかったのであれば、複数の派遣会社に登録したうえで、時給を比較して一番条件のいい派遣会社から申し込みを行ってください。
もしより時給の高い同じ仕事を見つけたら、現在と同じ所で働き続けたい旨を新しい派遣会社の営業担当者に相談して、担当者経由で派遣先に同意を得られれば、仕事を変えずに新たな契約に切り替える段取りを踏んでもらえます。
また、もし同じ会社で同じ部署で時給が高い派遣社員がいれば、その方にどの派遣会社に登録しているのか話を聞いてみると探すのも手っ取り早いでしょう。
時給が高い方と同じ派遣会社に登録すれば、高い確率で今よりも高い時給を提示してもらえます。
時給アップの交渉術
派遣会社の登録を変更する前に、まずは派遣会社に対して時給アップの交渉をした方がいいと解説しました。
しかし、ただ「時給を上げてほしい」と単純に伝えても、応じてもらえない可能性が高いです。
時給を上げるに値する証明が必要
もしも「時給を上げてほしい」と声を上げて全てOKという形になったら声を上げたもの勝ちになってしまうため、派遣会社は時給を上げるに値する証明があって初めて動けるからです。
そこで、以下のような方法を使って上手に交渉してみてください。
- これまでの派遣社員としての実績を具体的に伝える
- 時給を上げた場合のメリットを提示する
特に派遣会社にとってのメリットと派遣先へのメリットなどをアピールすることが大切ですので、ここでは自己分析も合わせて行い、自分の持っているスキルは何か整理してみましょう。
「改めて考えると自分にはアピールポイントが多かった」と気がつくかもしれません。
時給交渉は時期が大切
時給アップの交渉は、話をする時期によって成功する確率が変わります。
その理由は派遣社員の賃金は契約によって決められているため、契約途中に賃金の変更を申し出ても、変更するのに手間がかかるという理由から反対される可能性が高いのです。
時給アップの交渉は意見が取り入れられやすそうな時期にした方が成功率は高くなりますので、おすすめのタイミングをご紹介します。
契約更新の時期
契約更新の時期に「今後も変わらず自社で契約して欲しい」と思われていれば、派遣会社は熱心に時給に関する相談に乗ってくれると考えられますので、交渉するにはピッタリなタイミングです。
契約更新の面談は現時点での不満や待遇の改善などをヒアリングする場でもありますので、時給の交渉の場としても違和感なく話がしやすいというメリットもあります。
派遣社員としてのキャリアを積んだタイミング
派遣会社もその働きぶりも評価されて、時給アップ交渉に乗ってくれる可能が高いので、1年や2年以上のキャリアを積んだ節目の時期も狙い目です。
着任時より増えた仕事や派遣先から評価された業績などをまとめて、自己アピールのポイントとして利用してみてください。
以上のように、ただ闇雲に時給アップの交渉をするの ではなく、ベストなタイミングを見極めて交渉した方が成功率は格段にアップしますので、自身の次の契約更新時期がいつなのかを調べてみましょう。
時給アップ交渉の時の注意点
派遣会社に時給アップの交渉をする際、ふたつの注意点があるので確認していきましょう。
注意点1.時給アップの話は担当の営業の方に話す
いざ時給アップの交渉をすると決めた時、勘違いされがちなのは交渉相手です。
長く働き続けていると派遣企業よりも派遣先の社員との関わりが強くなり、つい派遣先の上司に交渉を考えてしまう人が少なくありませんし、派遣企業なら誰でもいいというわけでもありません。
派遣元の会社では派遣社員に対して一人一人、営業担当者が割り当てられているので、時給アップの交渉は派遣先の企業の方ではなく派遣会社の営業担当者に話すよう注意してください。
もし担当ではない方に伝えてしまった場合、しっかりと話を聞いてくれなかったり、実際に行動してくれなかったりする恐れがあります。
担当である営業の方なら、あなたに長く仕事を続けてほしいと真剣に考えているため、時給アップの交渉をすれば親身になって話を聞いてくれて、実際に行動に移してくれる可能性が高くなります。
注意点2.時給が高い代わりに他の待遇が下がる可能性がある
派遣の時給はマージン率によって決まります。
しかし、派遣会社は全て会社の利益に回しているのではなく、福利厚生やスキルアップなどの制度面を整えるための資金として使ってもいるのです。
仮に時給が高い派遣会社に登録し直したとしても、待遇面が悪くなる可能性がありますので、派遣会社を選ぶ際は時給だけでなく福利厚生や研修制度などの待遇面も併せて総合的に判断するようにしてください。
時給の高い求人を選ぶためのポイント
続いては、時給が高い求人を選ぶためのポイントについて解説します。
派遣会社を複数に同時登録する
「派遣会社」と一言で言っても数多くの会社があり、企業の業績や規模などによって時給は大きく異なるため、派遣社員として働く場合、ひとつの会社にこだわるのではなく、複数の企業に登録した方がいいでしょう。
具体的には時給や条件などを比較して、少しでも条件がいい派遣会社を見つけるのが賢い手段です。
時給が高めに設定されている業界にチャレンジする
あなたの時給が安い場合、もしかすると働いている業界全体の給与が安い可能性がありますので、もしも業界全体の時給が低めという場合は、働く業界を変えるのも方法のひとつです。
では、どの業界なら時給が高いのか、一般的に時給が高いとされる業界とは何かについて確認していきましょう。
時給が高い分野の例 | 平均賃金 |
経営・金融・保険専門職業従事者 | 18,657円 |
保健師、助産師、看護師 | 15,141円 |
情報処理・通信技術者 | 19,779円 |
建築・土木・測量技術者 | 19,873円 |
厚生労働省の調査結果(*)によると、派遣社員の平均賃金は8時間換算で15,590円のため、平均時給は約1,948円です。
また、派遣労働者の平均賃金を職種別に見てみると、上記のような専門的な知識や資格が必要な職業の時給は高く、一方で農業従事者や社会福祉、一般事務などは平均より低い傾向が見受けられます。
時給が高い業界を選ぶなら、業界水準の高い職種を選ぶと自然に収入アップが図れるかもしれません。
(*参照:厚生労働省『令和2年度 労働者派遣事業報告書の集計結果(速報) 』)
時給が高い派遣社員になる方法
最後に、時給が高い派遣社員になる方法について解説します。
派遣社員として働くコツを抑えておけば、今後より好条件で働けるようになるかもしれませんので、今から意識をし始めてみましょう。
経験が活かせる仕事を選ぶ
時給が高い派遣社員になる方法の1つ目は、経験を生かせる仕事を選ぶことです。
今までに経験した業務内容とマッチする仕事があれば1番いいですが、完全にマッチする仕事を見つけるのは難しいので、ある程度の譲歩は必要になります。
例えば、以前に販売として働いていて売り上げや発注の経験があるなら、仕事内容に共通点のある事務職に就く、といった考え方でOKです。
実際には応募する職種の経験がなくても、今までの経験を深堀すると意外に活かせる経験があるものなので、それを見つけてみてください。
ベストなタイミングで求人を探す
時給が高い派遣社員になる方法の2つ目は、ベストなタイミングで求人を探すことです。
求人は常に同じものが出ているわけではありませんし、時期によって求人数が増えたり減ったりするので、時給が高い求人を探すなら、求人の数が多くなるタイミングを選んで探すのがおすすめです。
求人が多くなる時期は以下の通りとなっています。
- 3月
- 4月
- 10月
企業でも何かとスタート時期である3~4月と、後期が始める10月は、1年の中でも特に求人数が多い時期とされています。反対に2月と8月は求人数が減るので、必然的に時給が高い仕事も少なくなりますし、規模の小さい派遣企業では派遣先を見つけるだけでも一苦労かもしれません。
時給が高い求人を見つけるなら、世の中に出回る求人の絶対数が多い時期を狙うようにしてみてください。
派遣会社の担当者としっかり面談する
時給が高い派遣社員になる方法の3つ目は、派遣会社の担当者としっかり面談することです。
派遣会社に登録してすぐに行われる営業担当者の方と面談で、希望の職種を伝えると同時に、以下の例のように時給の具体的な希望額をしっかりと伝えるようにしてください。
最低でも時給1,600円以上の仕事を探しています。
NGな伝え方は「時給が高い方がいい」「業界平均は欲しい」などと具体性のない曖昧な表現をすることです。
必ず具体的な金額を提示して、それ以下なら仕事は受けないといった姿勢を貫き通すのが大切になります。
待遇交渉が失敗したときの別の手段
同じ会社で同じ部署なのに時給が違う原因や対処法について解説しましたが、交渉が必ずしも成功するわけではありません。
ただ「時給が安くても仕方がない」と諦める前に、派遣元企業の営業担当者に交渉すれば、時給アップをしてもらえる可能性はゼロではないので、まずはコツを抑えて交渉してみることです。
今働いている派遣企業で待遇を上げる交渉に失敗しても、派遣会社によって待遇は大きく異なるので、複数の派遣会社を比較して登録先を変えてみるという手段を次に考えましょう。
もし派遣会社の比較しても納得のいく結果が見つからなかったときには、転職活動をして正社員になるという道もあります。
現状が満足できずにモチベーションが低いまま働き続けるより、満足のいく給与で思いっきり働いた方が自身も企業にとってもプラスになるので、ベストの選択肢はどれかをぜひ検討してみてください。
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