派遣社員として働くメリット・デメリットまとめ、派遣でも損ばかりとは限らない

派遣社員の基礎知識

皆さんの周りには正社員以外で働いている人がどれくらいいるでしょうか。

私は自分が派遣社員として働いてきましたが、現在は約4割の人が有期雇用労働者として働いています。

中でも日本人材派遣協会の2019年の統計によ案件ると、派遣社員の数は約142万人になるそうです。

本記事では派遣社員になることでのメリット・デメリットについて紹介していきます。

私が実際に派遣社員として働いて感じた、小さなメリット・デメリットについても書いていきますので、ぜひ参考にして下さい。

派遣のメリット・デメリット

派遣社員のメリット・デメリットについて調べると、多くの記事では代表的なものについて挙げていることがほとんどです。

しかし、実際に派遣社員として働いてみたからこそ分かる細かなメリット・デメリットが実は沢山あります。

派遣会社に登録しただけでは派遣社員のことは詳しく分からないでしょうから、派遣社員として働く前に、メリット・デメリットについて詳しく知っておきましょう。

派遣のメリット

最初に派遣のメリットを紹介します。

時間の融通が利く、自由に働ける

派遣社員は時間の融通が利き、自由に働けるのがメリットです。

実際に私は子育てをしながら社会復帰をしたので、子供の保育園が閉まる前までの時間だけ、フルタイムで働くということが叶いました。

私の場合は8時20分に保育園に子供を預け、9時~17時まで仕事、17時半に迎えにいくということがほとんどで、残業がある時は保育時間を延長してぎりぎり19時に迎えに行っていました。

私の場合はフルタイムでしたが、短時間労働が条件の案件も多いのが魅力です。

正社員で働くよりも給料が高いケースが多々ある

派遣の場合、職種によっては時給が1,500円を超えるものも少なくありません。

時給1,500円だとすると、1日8時間、20日勤務で総額24万円。年収で288万円。

時給1,300円だとしても20万8千円。年収で250万円。

大手企業と比べたらもちろん年収は低いですが、ボーナスなし、昇給なしで数年働いてもこれよりも低い年収で働いている正社員なんてたくさんいますよね。

実際、派遣から正社員になると年収が下がってしまい、結局派遣社員に戻ってくる人も少なくありません。

つなぎでもOK

派遣登録する人の中には「つなぎのために…」という人も沢山います。

しかも派遣会社の担当者もそれを承知しているので、途中で「他で仕事が決まった」ということも問題ありません。

そのため、久しぶりに仕事紹介の連絡がきた場合は、派遣会社の方から「今ってお仕事されていますか?」という質問から始まることが多いです。つなぎ派遣の人も多いからこそのセリフなのでしょう。

このように、本命は違う会社にあったり、実は正社員を目指している人が「滑り止め」感覚で働くことも可能なのです。

つなぎ派遣について詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

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担当者と仲良くなればいち早く良い情報が貰える

一度派遣に登録し、何度かの電話や就業でコーディネーターや営業担当者と仲良くなれば、新しく良い案件が出た時にいち早く情報をもらえることが多いです。

結局は人と人との繋がりなので、仲良くなった分だけ「良い仕事を紹介したい」と思って貰えるのでしょう。

私の場合もコーディネーターと仲良くなったので、まだ公開されていない新着案件も次から次へと教えてもらうことができました。

これまで身に着けたスキルを活かせる

これまで身に着けたスキルを活かせるのもまた派遣のメリットです。

私の友人の話ですが、留学経験が長いので仕事で英語を使ってみたいと担当者に相談してみたところ「せっかく英語を話せるのなら語学力を活かした方が良いですよ」と背中を押してもらい、今では英語力を活かして働いています。

派遣の場合、資格やスキルを活かせる専門職は時給が高く、時給2,000円程度の求人も豊富です。

友人は「派遣社員で働いている方が、正社員の時よりも給料が良い」と喜んでいます。

未経験でも職種が幅広く選べる

派遣社員は未経験OKの仕事が多く、職種も幅広く選べます。

私は実際に一般事務の仕事を未経験で紹介してもらいましたし、私の友人でもコールセンターや製造業、データ入力などの仕事を未経験から始めました。

また、IT系の仕事には一度も携わったことがない友人でも、趣味で身に着けた知識とスキルをアピールしてITエンジニアとして就職しています。

派遣社員の仕事には未経験OKの仕事が多いので、特別なスキルがないという人でも求人検索をしてみると良いでしょう。

大手は福利厚生が充実している

派遣会社の種類は沢山ありますが、大手の派遣会社は福利厚生が充実しています。

実際、中小企業で働く正社員よりも、内容が充実している大手派遣会社は多いです。

福利厚生は社会保険だけではありません。

たとえば「スキルアップ制度」が整っている大手派遣会社に登録すると、数百項目もある無料講座が自宅で受講できたり、休日に使用できるレジャーや旅行などの特典も多数あるのです。

派遣社員は待遇が悪い印象の人も多いと思いますが、大手派遣会社の場合は正社員顔負けの福利厚生が沢山用意されています。

派遣の福利厚生について、詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

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直接雇用前提の求人もある

派遣社員でも、ゆくゆくは契約社員や正社員になりたいという人は沢山います。

そんな人には「紹介予定派遣」がおすすめです。

紹介予定派遣は、派遣先企業で直接雇用になることを前提とした派遣で、最長でも6カ月以内には派遣先での直接雇用が叶います。

私の友人は紹介予定派遣で大手企業の契約社員になり、3年後に正社員登用されました。

実は紹介予定派遣の方が、自力で転職活動をして大手企業の正社員になるよりもハードルが低いのです。

紹介予定派遣について、詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

紹介予定派遣とは?登録型派遣との違いやメリットやデメリット、働く際の注意点など
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引き抜きもあり得る

派遣社員として一生懸命働くと、派遣先で引き抜きにあう可能性もあります。

特に薬剤師などの専門職や、IT系などの技術職の場合は引き抜きが多いのです。

派遣先から契約期間中に引き抜きの話を貰い、契約期間後に直接雇用されるということは違法ではありません。

自分の働きぶりが評価されて直接雇用されるなんて嬉しいですよね。

派遣社員の引き抜きについて、詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

派遣の引き抜きは違法?引き抜き後の手数料やトラブルなどについて
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派遣会社という相談相手がいる

派遣社員は就業後に派遣会社に出向くことはあまりないですが、派遣会社は常に派遣社員の一番近くの相談相手という立場です。

例えば派遣先で何かトラブルがあった場合、派遣先の会社に雇われているわけではないし「派遣の立場だから何も言えない…」ということもあるでしょう。

また、就業中の仕事についての悩みだけでなく、長い目で見た将来についても相談したい…など、派遣社員だからこその悩みも出てくるかもしれません。

そんな時は派遣会社に遠慮なく頼って相談して下さい。

私の友人は派遣先で上司からパワハラを受け、派遣会社に相談して解決に繋がりました。

短期のため良い終わり方ができる

派遣社員は短期間しか派遣先にいないため、その短期間でトラブルなどが起こることはあまり多くありません。

そのため契約を終了する時は良い終わり方ができることが多いです。

私の場合も1年契約で満了したので、派遣先の上司課や先輩から「もう居なくなっちゃうなんて寂しい」と別れを惜しんでもらえました。

就業中は残業が辛いと思ったこともありましたが、「あと〇か月」という風に割り切ることもできましたし、去る頃には「なんだかんだ楽しめた」という満足感が残ったので、終わりよければすべて良しという言葉が好きな人にも派遣の働き方は向いているかもしれません。

同じ時期がくるとまた声をかけてもらえる

派遣には「ある時期だけ大量募集する仕事」の案件が多数あります。

私も実際に、冬季から春にかけての仕事をしたことがあるのですが、一度経験すると毎年同じ時期に「また今年もどうですか」と声をかけてもらえるようになりました。

実際に派遣先では「毎年この時期になると派遣社員として来る人」が数名いて、「もう5回目」と言っている人も中にはいたのです。

おそらく時給の良い仕事なので、毎年その時期が来るまでは他でつなぎをしているのでしょう。派遣の場合はこのような働き方もありなのです。

頭を使わずに作業ができて気分転換にもなる

派遣にはデータ入力や工場勤務など、あまり頭を使わずにできる単純作業の仕事も沢山あります。

私も実際に単純作業の仕事をしていたのですが、慣れてしまえば簡単に作業ができるので気分転換になりました。

仕事のことで頭を抱えなくて良いので、あまり考えたくないという人には派遣はおすすめの働き方です。

派遣のデメリット

次に派遣のデメリットを紹介します。

即戦力を求められる

派遣社員の求人の中には未経験OKの仕事ももちろんありますが、職種によっては即戦力を求められ、今すぐ実践できるスキルがないと採用してもらえないことも多いです。

たとえば英語力が必要とされる翻訳・通訳・英文事務などの仕事では、実務経験者しか対象にならない求人の方が多いでしょう。

また、年齢が高くなるにつれて専門職ではない仕事でも「即戦力として会社に貢献できる人か」ということが採用合否に関わってきます。

逆に言えば派遣社員の場合、年齢が高くても即戦力となる人材であれば重宝されるのです。

スキルによる時給差が大きい

派遣社員はスキルによって時給差が大きいです。

たとえばスキルがなくてもOKという一般事務と、スキルがなくては務まらないITエンジニアを比較してみましょう。

一般事務の平均時給は1,250円、月収は約21万円になりますが、ITエンジニア含む情報処理・通信技術者の平均時給は2,169円、月収にすると約36万円にもなるのです。

月収15万円も違うなんて大きな差ですよね。

(参考:厚生労働省「労働者派遣事業報告書表8 派遣労働者の賃金)」)

また、同じ職種でも時給が違うことがあります。

たとえば某派遣サイトで「経理事務」の求人を見ると、未経験OKの「経理アシスタント」では時給1,250円~でしたが、「経理事務経験者」では時給が1600円~となっていました。

時給が400円変われば月収は6万円も違いますので、せっかくならスキルを身につけて高時給の派遣社員を目指したいですね。

派遣社員の職種別平均時給・月収については以下の記事を参考にして下さい。

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将来の見通しが立たない

派遣社員は同じ職場に長く居られても3年間という決まりがあるので、将来の見通しが立たないこともまたデメリットでしょう。

正社員の場合は就業期間に定めがないので「このままいけば〇年後には役職に就いて年収〇万円」という見通しが立ちますが、派遣社員は3年後に自分がどこの職場にいるのかさえ検討がつきません。

そのため、家や車など大きな買い物をするタイミングを図るのが非常に難しいという人もいることでしょう。

ただ大手の派遣会社であれば、プロのキャリアカウンセラーとキャリアプランを考えることもできますので、将来のために一度自分のキャリアプランを立ててみると良いのではないでしょうか。

担当者と合わなかったらトラブルも

派遣社員は派遣会社に登録後、自分を担当してくれるコーディネーターに派遣先を紹介され、就業後は営業担当者にアフターフォローをしてもらうことになります。

たとえば派遣先でのトラブルや仕事の悩み、今後の更新、契約期間満了後の就職先などの様々な相談は営業担当にするのです。

しかし、担当者と相性が合わないということも考えられます。

実際に私の友人は、担当者と相性が全く合わなかったので円滑な関係が築けず「勝手に更新された」「相談してもスルーされた」などというトラブルに発展してしまいました。

担当者がもし自分に合う人ではなかった場合、担当者を変えてもらうか、それが難しければ派遣会社自体を変えるという覚悟も大事かもしれません。

残業なしと言っても残業したほうが良い空気

派遣には「残業なし」という求人が多く、それに惹かれて派遣社員を選ぶという人も沢山います。

しかし実際に仕事をしてみると、「残業なしとは言えど、残業したほうが良い空気になっている会社」も多いでしょう。

実際に私も残業なしの会社で就業しましたが、最初は定時を過ぎると「帰っていいからね」と言われていたのですが、忙しい時期に入ると定時を過ぎても何も言われず「できるなら残業して下さい」という無言の圧力をひしひしと感じました。

ただ派遣先企業は、契約上では「残業なし」のため、強制はしてきません。

派遣社員の中には繁忙期だろうとなんだろうと「契約上は残業なしなので、お先に失礼します」という姿勢を貫く人もいますので、自分の意志次第でしょう。

各派遣先の裏事情も分かってしまう

派遣社員として就業するのは長く居ても3年間ですが、その短期間の間で派遣先の裏事情を分かってしまうのもまた、デメリットと考える人もいるでしょう。

たとえば医療機関に派遣された薬剤師が「この病院は実は裏でこんなことが起こっている」という現実を目の当たりにすることもあるのです。

私の友人は実際に医療機関に派遣されましたが、実はそのクリニック自体がブラックな会社が運営していることが分かり、ショックを受けていました。

まれにしかないことだとは思いますが、「知らない方が良かった現実」を見る派遣社員も中にはいるかもしれませんね。

期間満了で終わっても退職理由が自己都合になることも

これは実際に私が経験したことですが、派遣社員は契約期間満了で終わっても、退職理由を「自己都合」にされることもあります。

私が派遣社員だった時、派遣会社に「次の更新はしません」と1か月前に申し出ていましたが、申し出をしてから辞めるまでの間に、派遣会社から「この仕事はどうですか」と2件ほど仕事を紹介されました。

どちらの案件も自宅から職場が遠かったり、都合の悪い条件だったので断りましたが、ハローワークに退職理由について問い合わせると「派遣の仕事を辞めると言ってから契約期間満了までの間に一つでも仕事を紹介されて断ると、「就職先はあるのに断った」として自己都合にされることがあります。」と言われ「あとは派遣会社の判断になるので、ハローワークではどうにもできません。」と言われてしまいました。

ちなみに都合の悪い条件の仕事紹介だったとしても、片道2時間かかるような遠距離でない限りは「自己都合で断った」ということになるそうです。

派遣会社に問い合わせてみたら「自己都合退職になる可能性の方が高いですが、最終的な決定は教えられません」と言われました。

ただ、契約期間満了での自己都合退職の場合でもすぐに失業手当を貰えたので、派遣会社に伝える退職理由の内容によっても影響があるのかもしれません。

派遣サイトでも自己都合退職について以下のように記載がありました。

(参考:エン派遣「派遣社員が失業保険をもらうには?」

特に派遣では、以下のような場合「自己都合退職」の離職になります。
・契約期間満了前に次の派遣就業先を指示されながら、派遣労働者がその派遣就業を拒否した場合
・契約期間満了までに次の派遣就業先を指示されず、同じ派遣会社からの就業を希望しない場合

派遣社員の場合は契約期間満了で退職するにしても、退職理由が自己都合退職になることがほとんどだということを覚えておきましょう。

派遣は必ずしも悪ではない、いいところもそれなりにある

今回は派遣社員のメリット・デメリットを詳しく紹介しました。

人によって「どうしてもこの部分は譲れない」というものがあるので、一概には言い切れませんが、トータルで見ると派遣社員という働き方は良いところが多いような気がします。

私は実際に派遣社員として働いてみて、「良かった・楽しかった」と言えるので、派遣社員は特に同じような立場である「子育て世代のママ」や「主婦」・「スキルのある専門職の人」におすすめできるものになりました。

派遣社員の働き方に興味がある方は、一度体験してみるのをおすすめします。

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